「芥川賞」受賞作、又吉直樹の「火花」は芸人達の濃厚な1ページ

お笑い芸人の又吉直樹が書いた初めての「小説」。

芥川賞」も受賞して大ヒットしました。

文学的な評価が出来るほど、
冴えた頭の持ち主ではない私ですので、
文章がどうとか、この表現方法はどうとか、そんな事は一切書けません。

面白いのか面白くないのか、
それだけで判断させて頂くと、

火花」は面白かった、としか言えません。

 

「芥川賞」受賞作、又吉直樹の「火花」

 

火花 又吉直樹

受賞・候補
第28回三島由紀夫賞 候補
第153回芥川賞 受賞
第28回小学館・DIMEトレンド大賞 「レジャー・エンターテイメント部門」受賞
Yahoo!検索大賞2015 「小説部門賞」受賞

 

ネタバレをせずに、紹介します。

火花」の簡単なあらすじ

売れない芸人・徳永、
熱海の花火大会で先輩芸人・神谷と運命的な出会いを果たします。
徳永は神谷の弟子になることを志願、
すると神谷は「俺の伝記を書け」という条件を出して受け入れ、
徳永は神谷の弟子に。
奇抜な発想に天才的な才能を持っている神谷、
それでいて人間味溢れる神谷に徳永は惹かれていき、
神谷もまた徳永に心を開き、
神谷は徳永に笑いの哲学を伝授していきます。

又吉直樹火花」〜

 

・徳永(とくなが)
本作の主人公。お笑いコンビ・スパークスのボケ担当。
売れない芸人として活動していた徳永
熱海の花火大会である男と出会い、その後の人生に大きな影響を及ぼす事に。

・神谷(かみや)
お笑いコンビ・あほんだらのボケ担当。
天才的な発想力を持ったザ・芸人という感じの男。
己の才能だけを信じて突っ走ってしまう神谷、芸人仲間からは煙たがられますけど、
人間味には溢れています。
完全なワルとは言い切れません。

そんな2人を中心に、
若手芸人たちの苦悩歓喜挫折再出発、そして再会
152ページにまとめられたある芸人の1ページ
それが又吉直樹の「火花」です。

ちょっとした議論を呼んだあのラスト
あんな発想力を持っているのは神谷と、又吉だから?、
かもしれませんね。

 

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「火花」を読んだ方達のレビューを、紹介します

 

 

「火花」を読んだAさんのレビュー

何が正解なのか分からない正解で、一瞬一瞬を懸命に生きる神谷と主人公にグッときました。
何か一つでもこれだけは好きだと思うものを持つ人は強いですね。
かなり今更だけど、読んで良かったです。

 

 

「火花」を読んだBさんのレビュー

全ての感情が揺さぶられました。
お笑い好きとしてはたまらない一作です。
お笑いと文学をここまでバランスよく成立させるのは、又吉だからでしょうね。
神谷みたいな芸人、神谷みたいな人間は現代社会には受け入れられないんだろうけど、
私はとても魅力的だと思います。

 

 

「火花」を読んだCさんのレビュー

噂になっていたので読んでみました。
憧れと自分らしさの葛藤を持ちながら先輩と接する主人公の「生き様」といった感じです。
しかし神谷さん、
もう少し鋭いエンディングになると思っていたので、ちょっと拍子抜けです。
そこも含めてお笑いなのかもしれませんが、少し後味が不足気味、ですかね。

 

 

「火花」を読んだおじさん

小説」自体は好きですけど、「芥川賞」には大して興味はありません。
凄い賞なんだろうなぁ〜ぐらいです。
火花」を読む事になった経緯に、多少の影響はありましたが。

歴代の「芥川賞」受賞作で、私が読んだ事のある作品は、
限りなく透明に近いブルー」(村上龍):第75回芥川賞受賞
ゲルマニウムの夜」(花村萬月):第119回芥川賞受賞
と、
火花」(又吉直樹):第153回芥川賞受賞
しかありません。
計3作しか「芥川賞」に触れておりません。

芥川賞」にほとんど興味の無いおじさんが楽しめた、、それが「火花」です。

現役の芸人が描く、芸人達の裏側にはリアルを感じられますし、
あのラストへの想いは千差万別なんでしょうけど、
私は笑いと同時に、あの衝撃的な描写、切なさも感じてしまって、
笑いたいやら切ないやらで、
主人公以上に神谷愛おしいと思ってしまいました。おじさんが気持ち悪いですけど。

152ページと短い物語ですが、
描かれているのはある芸人の1ページです。濃厚な1ページ
又吉直樹の「火花」、
読み終えるのはすぐです。アッという間。
それでも何かが必ず残りますので、おすすめさせて頂きます。

 

 

 

ドラマ化された「火花」

 

2016年春、
Netflix(ネットフリックス)」で全10話が一挙配信された「火花」。

また2017年2月26日から4月30日まで、
NHK総合でも放送されています。

制作 Netflix
監督 廣木隆一(総監督)
原作 又吉直樹
出演(役名) 林遣都(徳永太歩)
波岡一喜(神谷才蔵)
好井まさお(山下真人)
村田秀亮(大林和也)
門脇麦(宮野真樹)

2017年5月、
「放送と通信の融合時代にふさわしい高品質なコンテンツの制作とメディア展開」が評価されて、
第54回ギャラクシー賞」におけるテレビ部門フロンティア賞受賞しています。

Netflix(ネットフリックス)」が制作、今知りました。
NHKで放送していたのは知っていたんですけど、
まさか「ネトフリ」だったとは・・・ドラマを作るのが得意なんでしょうね。

ちなみに、
今現在、「火花」のドラマは「ネトフリ」で視聴可能です。

 

映画化された「火花」

 

映画化された「火花」は、
2017年11月23日に公開されています。

監督 板尾創路
原作 又吉直樹
出演(役名) 菅田将暉(徳永)
桐谷健太(神谷)
木村文乃(真樹)
川谷修士(山下)
三浦誠己(大林)
日本公開 2017年11月23日

主演は菅田将暉と桐谷健太のダブル主演
主題歌は、菅田将暉と桐谷健太の「浅草キッド」。

申し訳ありませんが、
原作は読んでいるんですけど、
ドラマ化された「火花」も、映画化された「火花」も、
どちらも視聴した事がないので、感想の書きようがありません。

レビューを読んでみると、
どちらも好意的な意見が多いようですから、
まだ視聴していない方は観てみるのもアリかなと。

ドラマ化された「火花」、映画化された「火花」も、

今現在、「Netflix(ネットフリックス)で視聴可能です。

 

最後に

芥川賞」受賞作、

又吉直樹の「火花」を紹介させて頂きました。

芥川賞」を受賞していますけど、

純文学だ、芸術だ、なんてどうでもいいんですね。

面白いのか面白くないのか、
読み進めていて楽しいのかどうか、
それだけです。

面白いと感じられる「小説」であれば、読み終わった後に必ず何かが残ります。
爽快感だったり、充実感だったり、
後味の悪い「小説」なら、どうしようもない疲労感だったりと、
読者の心に何かしらの爪痕を残してくれます。

そういう意味でも、
又吉直樹の「火花」、「芥川賞」を考慮しなくてもおすすめ出来る作品です。
私は非常に楽しめましたしね。
まだ読んでいない方は是非。

ではまた。

 

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