「最恐の女リカ」の原点、シリーズを読む順番はこれがオススメ

「この女、最恐につき」
とでも表現したくなる、
五十嵐貴久が生み出した怪物「リカ」。
彼女の原点に迫る「ホラー小説」を紹介します。
前回に引き続き、「リカ」シリーズの3作目です。
このリカシリーズの読む順番も、個人的な感想ですが書いておきます。
では早速、
「リカ」の原点と、「リカシリーズ」の読む順番のオススメを、
紹介していきます。
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「最恐の女リカ」、彼女の原点に迫る「ホラー小説」
「リバース」 五十嵐貴久
ネタバレをせずに、紹介します。
前作までのリカの狂気をかいつまんで。
リカの狂気 | 1日に100通以上のメールを1人の男性に送りつける |
男性宅に現れ娘を誘拐、背中に赤い十字架をペイント。 | |
直接対決した男性にゴルフクラブで殴られ気絶、余裕で復活。 | |
刑事に2発の銃弾を受けるが、余裕で復活。 | |
リカの執拗な気持ちが表現された、バラバラの死体が発見。 | |
リカと連絡を取ろうとした男性は返り討ちに。 | |
恐ろしく勘の鋭いリカ、捜査の目をかいくぐる。 | |
リカの狂気はいつでも一貫している。欲望。 | |
リカはリカでしかない。 |
かいつまんで少しだけ書いてみても、
この状態です。
人間ですが人間とは思えないリカという怪物、
彼女の原点に迫ったのが今作、「リバース」です。
どうやってリカが出来上がってしまったのか、「リバース」で確認してみてください。
では、少しだけあらすじを。
「リバース」で終始中心となって語っているのは、
家政婦の幸子さんです。
雨宮家で働いている家政婦の幸子さん目線で語られる「リバース」
・雨宮家の長である父・・浮気性な医師
・雨宮家の美しい母・・精神的に少し不安定な母
・雨宮家の美人双子姉妹・・梨花と結花
外から見たら幸せそうな家庭に映る雨宮家、
家政婦の幸子さんは雨宮家の内側から、
その歪んだ日常生活を読者に手紙という形で教えてくれます。おぞましい内側を。
リカという怪物がどう出来上がってしまったのか、
「リバース」で確認してください。
そして、
悩んでください。誰がリカになったのか・・・。
五十嵐貴久が読者に突き付ける恐怖「リカシリーズ」の3作目、
「リバース」
リカの原点が詰まっています。
この「小説」を読んだ方達のレビューを、紹介します


恐怖のストーカー、リカが誕生したお話です。
はじめの方でなんとなくリカの正体が分かったんですけど、本当のリカが誰かは終盤数ページとラスト1文を読むまでは自信が持てませんでした。
行動や発言に伏線もあり、壊れていく人間が描かれていて、とても、
面白かったです。
ただ、申し訳ないけど、幸子にちょっとイライラしてしまいました。


分かっているつもりでしたけど、最後になるまで気が付きませんでした。やられた。
リカって・・・!?
恐怖が増えましたよ。


リカ誕生。
何がリカにさせたんだろう・・母親や家族の影響が大きいようにみえて、実は天性のものだと思ってしまいます。
リカになる運命を持っていた女の子、回避できませんよね・・・。
看護師になるまでのお話があれば読みたいです。
リカの一生を知りたい気持ちで一杯になるホラー小説、怖すぎます。


「リカ」シリーズ3作目にして、リカの誕生と形成の過程が明らかになります。
これまでのシリーズの中では一番ストーリーがしっかりとしているし、過激な表現は控えめです。
前作を読んでいなくても、この作品だけで充分楽しめると思います。


「リカ」、「リターン」ときて「リバース」。
「ホラー」が苦手な私が読み続けてしまったシリーズものの「小説」です。
リカという人間離れした怪物の原点、
これを読み解いていくのがこの「リバース」、ネタバレは書けませんけど、
「そういう事か!」と納得できる部分と、
「なぜ?どうして?」という疑問が湧いてくる闇の部分、
「リカの原点はやっぱりリカだった」という、悲しみにも似た妙な感情を抱きながら、
読み進める事が辞められない「ホラー小説」になっています。
「リカ」と「リターン」、この2作と比べると、
怖さは多少軽減されているように感じてしまいますが、
想像力を働かせると、これほど怖い話もありません。
想像してください、
最恐の女リカ、幼い頃の闇の部分に触れる「小説」ですよ。
その闇を、
振り払ったのではなく、飲み込んで自分自身の力に変えて闇を取り込んだ女の話です。
最恐の女リカの闇に触れる「ホラー小説」です。
目に見える怖さを楽しむ「小説」ではなく、
想像力を失いたくなるぐらいの恐怖を堪能する「小説」です。
「リバース」
おすすめさせて頂きます。
「リカ〜リバース〜」がドラマとなって3月20日より
2019年に放送されたドラマ「リカ」の”エピソードゼロ”、
「最恐の女リカ」の少女時代を描いたドラマ「リカ〜リバース〜」が、
2021年3月20日から放送予定となっています。
今の時点で分かっているキャストは、以下の通りです。
ドラマ「リカ〜リバース〜」 | |
役柄 | 俳優 |
リカの母親:雨宮麗美 | 高岡早紀 |
双子の姉:雨宮梨花 | 田辺桃子 |
双子の妹:雨宮結花 | 山口まゆ |
リカの父親:雨宮武士 | 小田井涼平 |
新米家政婦:花村幸子 | 福田麻由子 |
雨宮家の家庭教師:宗像忍 | 浅香航大 |
前作の「リカ」同様、
主人公を演じるのは高岡早紀さんです。
今回は、「最恐の女リカ」を演じるのではなくて、その生みの親、
「最恐の女リカを生んだ母親」の”雨宮麗美”役として再び登場。
「リカ〜リバース〜」は全3話、
東海テレビ・フジテレビ系「オトナの土ドラ」枠、
3月20日より毎週土曜23時40分〜深夜0時35分で放送予定です。
主演の高岡早紀さんはこんなコメントを残しています。
「怖いもの見たさ気分で楽しんで」
どうか、部屋を明るくして視聴してください。
「最恐の女リカ」シリーズ、読む順番のオススメ
五十嵐貴久の「リカ」シリーズ、発売された順番は、
2003年10月(幻冬舎文庫) | リカ |
2015年11月(幻冬舎文庫) | リターン |
2016年10月(幻冬舎文庫) | リバース |
2019年2月(幻冬舎文庫) | リハーサル |
2019年12月(幻冬舎文庫) | リメンバー |
2021年3月(幻冬舎文庫) | リフレイン |
私この順番通りに読んでしまったのですが、
もし、
「時系列をしっかりと追いたい」
と思っている方には、
1 | 2016年10月(幻冬舎文庫) | リバース |
2 | 2021年3月(幻冬舎文庫) | リフレイン |
3 | 2019年2月(幻冬舎文庫) | リハーサル |
4 | 2003年10月(幻冬舎文庫) | リカ |
5 | 2015年11月(幻冬舎文庫) | リターン |
6 | 2019年12月(幻冬舎文庫) | リメンバー |
この順番をおすすめします。
リカの誕生から「最恐の女リカ」を楽しんでください。
個人的にはこの順番ではなく、こちらをおすすめしたいです。
「個人的に思う読む順番のオススメ」
まず、
「リカ」を読んでおく事で、
リカの異常性と恐怖を確認しておいて、リカがいかに「最恐」と言われるのかを知ってください。
そして、
今作「リバース」を読んで欲しいです。
ここでリカの過去に触れて、想像の上をいくリカの闇を堪能してください。
「最恐」の原点を知っておくという事ですね。
そうすれば、リカの過去を知りますので、次に起こる事件がより一層おぞましく感じると思います。
で、
「リカ」で「リカの狂気」を確認した後、
「リバース」で「リカの誕生」を知りますので、
リカのバックボーンまで取り込んでから、「リハーサル」へ。
こうしておくと、リカをより強く理解出来るようになっています。
共感ではなく、やりかねない、そんな理解が。
リカに対する経験値が高まったところで、
こちら。
「最恐の女リカ」を前4作で自分に取り込んだ後、
2019年12月に発売された5作目、
「リカシリーズ 」に生まれた新たな恐怖、
リカに触れたもの全てに記憶として植え付けられてしまった、
永遠となったリカの記憶をご堪能して頂きたいです。
「最恐の女リカ」の記憶を自分に刷り込んだ後、
2021年3月に発売された最新刊、
「リカシリーズ」加わった新たな歴史、
リカに関わった者たちの証言から、過去に引き起こした大事件を紐解く事になる、
看護学生時代のリカの痕跡。
これで「最恐の女リカ」シリーズの完成です。今のところですけど・・・。
個人的「リカシリーズ」の読む順番は、
1 | 2003年10月(幻冬舎文庫) | リカ |
2 | 2016年10月(幻冬舎文庫) | リバース |
3 | 2019年2月(幻冬舎文庫) | リハーサル |
4 | 2015年11月(幻冬舎文庫) | リターン |
5 | 2019年12月(幻冬舎文庫) | リメンバー |
6 | 2021年3月(幻冬舎文庫) | リフレイン |
こちらをおすすめします。
リカがいかにして「最恐の女」なのかを知って、
リカの原点に触れ、
さらにリカの「最恐」を感じられるように、
この「リカシリーズ」を楽しんで頂きたいと思っています。
恐怖→→闇→→恐怖が倍増
そんな感じで楽しめますよ、
背筋から・・・。
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最後に
実はこの「リカシリーズ」、
今年の2月に幻冬舎文庫から新作が発表されています。
「リハーサル」
大変申し訳ないんですが、
私はまだ読んでおりません。
(11月24日追記:既に読み終えていて、恐怖体験をさせて頂きました)
一応、文庫として購入はしているんですけど、もう少し先でいいやと思いながら、
他の小説を読み進めてしまっている毎日でした。
「リハーサル」を手にしてから、一体、
他の「小説」を何冊読んでしまったのか・・・。
今読んでいる「小説」が終わったら、
「リハーサル」に取り掛かろうと思います。怖いんですけどね。
暑くなってきたし、丁度良いという事で、
リカに会ってきます。
(映画館でリカに会いたい方はこちらの記事を⇨⇨映画「リカ」)
では・・その時まで・・。
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