実在した人物を描いた犯罪映画『運び屋』、イーストウッド主演・監督作です
実在した人物を描いた映画です。
80歳を超えたおじいさんが麻薬の運び屋になり、
トラックを走らせ続けて大金を稼いだレオ・シャープ。
そのレオ・シャープの晩年、実話を基に作られた映画が、
『運び屋』
クリント・イーストウッド主演で監督作。
犯罪映画なのに、暗い気持ちにならない作品です。
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実在した人物を描いた犯罪映画『運び屋』
『運び屋』
THE MULE-Official Trailer
監督 | クリント・イーストウッド |
脚本 | ニック・シェンク |
出演(役名) | クリント・イーストウッド(アール・ストーン) |
ブラッドリー・クーパー(コリン・ベイツ捜査官) | |
ローレンス・フィッシュバーン(主任特別捜査官) | |
ダイアン・ウィースト(メアリー) | |
イグナシオ・セリッチオ(フリオ) | |
アンディ・ガルシア(ラトン) | |
アメリカ公開 | 2018年12月14日 |
日本公開 | 2019年3月8日 |
80歳代でシナロア・カルテルの麻薬運び屋となった、
第二次世界大戦の退役軍人であるレオ・シャープの実話に基づいた物語。
彼の愛称はスペイン語で、
「エル・タタ(おじいさん)」
「運び屋」あらすじ
退役軍人のアール・ストーン。
1990年代中盤まで、デイリリーの栽培の達人として、
園芸家アール・ストーンの名は知られていた。
しかし、時代の流れか、インターネットの普及によって、
彼の事業は衰退。
家族を顧みず、事業に集中して娘の結婚式にも顔を見せなかったアール、
唯一残ったのはオンボロのトラック。
家族との絆はボロボロ状態だが、
トラック1台で修復に乗り出す。
トラックで出来る事、年老いた自分でも出来る事、
しかも、家族との絆を修復するために出来る事、
大金を稼いで、家族のために・・・。
アール・ストーンは80歳を過ぎて、
麻薬の運び屋となった。〜「運び屋」〜
レオ・シャープをアール・ストーンとして演じるイーストウッド
・アール・ストーン(クリント・イーストウッド)
園芸家として名を馳せていましたが、インターネットの力には勝てず、
事業を失う事になったアール。
家族との時間を無視して突っ走ってきたツケが回り、
文字通り1人ぼっちとなったおじいさんです。
アールおじいさんは、
最初、孫娘の”結婚前のブランチ”に顔を出して、
久しぶりに家族と再会しますが、奥さんと娘から受け入れられず、帰る事に。
その帰る時、
ある男から1枚の名刺を受け取ります。
「町から町へ走るだけで金になる仕事がある」
今や、
仕事も失い、家族との絆もボロボロ。
そんなおじいさんにとって、誇れる事といえば、
運転違反を1度もした事がないクリーンな免許証と、
まだ走れるオンボロのトラック。
「走るだけで金になる」
1度だけ、1回だけその仕事をやってみよう。
アールおじいさんは、名刺に書かれていた場所へトラックを走らせます。
80歳を超える麻薬の『運び屋』が誕生した瞬間です。
麻薬組織から親しみを込めて、
「タタ(おじいさん)」と呼ばれるまでになったアール。
幾度となく『運び屋』を成功させ、大金を稼ぎ、
なんとか家族との絆を修復させようと、
トラックを走らせ続ける。警察に追われようと・・・。
クリント・イーストウッドが、
実在した「運び屋」レオ・シャープの実話を映画化した作品、
『運び屋』
1人のおじいさんが生きた晩年、一緒に体験してみてください。
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『運び屋』を観た方達のレビューを、紹介します
・『運び屋』を観たAさんのレビュー
実話シリーズ。
イーストウッドらしい地味ではあるが、人生を考える深い内容です。
ストーリーは淡々と進み、特に仕掛けも無いが、言葉がとても重く考えさせられます。
最近は演出が派手なだけの映画が多いですが、これぞ映画という良い作品です。
・『運び屋』を観たBさんのレビュー
のんきな可笑しさと、
犯罪サスペンスの緊張がずっと同時に持続する不思議な映画体験。
主人公の憎めないデタラメ爺さんぶりをずっと観ていたいし、
しかしこの映画の中で完全に完結してもいます。
脇役もどこか可愛いですね。
・『運び屋』を観たCさんのレビュー
安定して面白いイーストウッド作品です。
飄々として軽口を叩く老人の役が本当によく似合いますね。
グラン・トリノのコワルスキーさんに似ています。
笑えるシーンが多くて、軽快にテンポよく観せていくのですが、
家族との関係の変化やラストシーンなど、泣けるしとても良かったです。
・『運び屋』を観たおじさん
クリント・イーストウッド監督作を観たのは、
だいぶ久しぶりでした。
クリント・イーストウッド主演となると、
もっと久しぶりだったように思います。歳を重ねて、すっかりおじいさんになったイーストウッド、
完璧なハマり役だった『運び屋』、
2時間、楽しませて頂きました。
これがほぼ実話、実際に起きた麻薬絡みの事件で、
しかも、その「運び屋」が80歳を超えるおじいさんなんだから、
驚愕してしまいますね。
イーストウッド演じるアールは、
家族を顧みず、仕事を最優先して生きてきましたので、
家族との間に失われた時間が存在するのは普通です。むしろ自業自得。
遊び人の一面もあるし、楽しそうに「運び屋」をこなしていき大金を稼ぐ、
褒められた話ではないんです。犯罪ですからね。
ただ不思議と、
観ていて嫌な感じは一切受けないんですよ。
いつの間にか、アールおじいちゃんを応援してしまっている自分に、
映画を観ながら気付いてしまうんです。
家族との絆を修復できたら良いのになぁ〜、成功させろよ「運び屋」、
観ているこちら側も「タタ」と呼びたくなるぐらいに応援を。
80歳を超えたおじいちゃんが麻薬の「運び屋」になった、
実話を基にして作られた映画です。
決して褒められたお話ではありませんが、
映画としてはしっかりと楽しめます。面白かった。
イーストウッド監督作によくある、どんよりした気持ちで終わる作品ではないので、
まだ観ていない方は是非1度、視聴してみてください。
『運び屋』、おすすめです。
今現在、「Netflix(ネットフリックス)」で視聴可能です。
イーストウッド監督作で出演作、有名作品
クリント・イーストウッド(1930年5月31日〜)は、
サンフランシスコ出身の、
映画俳優、映画監督、映画プロデューサー、作曲家、政治活動家です。
イーストウッド監督作で、自身が出演した有名な作品は、
公開年 | タイトル | イーストウッド役名 |
1975年 | アイガー・サンクション | ジョナサン・ヘムロック |
1976年 | アウトロー | ジョージー・ウェールズ |
1977年 | ガントレット | ベン・ショックリー |
1980年 | ブロンコ・ビリー | ブロンコ・ビリー |
1983年 | ダーティハリー4 | ハリー・キャラハン |
1990年 | ルーキー | ニック・パロヴスキー |
1992年 | 許されざる者 | ウィリアム・”ビル”・マニー |
1993年 | パーフェクト・ワールド | レッド・ガーネット |
1995年 | マディソン郡の橋 | ロバート・キンケイド |
1999年 | トゥルー・クライム | スティーブ・エベレット |
2000年 | スペース カウボーイ | フランク・コーヴィン |
2004年 | ミリオンダラー・ベイビー | フランキー・ダン |
2008年 | グラン・トリノ | ウォルト・コワルスキー |
2018年 | 運び屋 | アール・ストーン |
監督作、出演作の多さも凄いですが(これでもはしょった表です)、
評価されている映画が2本もあるんです。
「許されざる者」(1992年)で、
第65回アカデミー賞の「作品賞」と「監督賞」を。
「ミリオンダラー・ベイビー」(2004年)で、
第77回アカデミー賞の「作品賞」と「監督賞」を、
それぞれ獲得しています。
「監督賞」としては、
2004年の「ミリオンダラー・ベイビー」が最年長での受賞です(当時74歳)。
久々に『運び屋』で、
イーストウッド監督作、イーストウッド出演作を観ました。
おじいさんになっても、その勢いは衰えておりません。
すでに次回作も。
ちなみに、アカデミー賞の最年長受賞者は、
第90回アカデミー賞で、当時89歳だったジェームズ・アイヴォリー。
『君の名前で僕を呼んで』で脚本を担当して、脚色賞を受賞しています。
最後に
クリント・イーストウッド監督作で主演、
『運び屋』を紹介させて頂きました。
つい先日、
初めて「Netflix(ネットフリックス)」で視聴した作品です。
イーストウッドはいい感じのおじいさんになりましたけど、
まだまだ主演として、
映画ファンを楽しませてくれています。
私なんてまだまだ若輩者だと言うしかありません。
本当に凄い人ですね。
まだ観ていない方は是非、
イーストウッドを『運び屋』で確認してみてください。
ビックリできますのでね。
ではまた。