ドニー・イェンのデビュー作『女デブゴン』、王道ストーリーなカンフー映画
ドニー・イェンといえば、カンフー映画界のレジェンド的存在、
超大御所の俳優さんです。
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱」や、
「HERO」、
「イップ・マン」シリーズ、
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」などへの出演で、
世界的にも有名なアクション俳優となりました。
カンフーアクションシーンだけを切り取ってみると、
往年のジャッキーよりもドニーの方が上だろうと思ってしまうぐらいですね。
そんなドニー・イェンのデビュー作、
彼の歴史はここから始まったというべき、王道ストーリーなカンフー映画を紹介します。
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ドニー・イェンのデビュー作『女デブゴン』
『女デブゴン』
女デブゴン【日本語吹き替え】ドニーイェン(古川登志夫)その1
監督 | ユエン・ウーピン |
出演(役名) | ドニー・イェン(チェン) |
リディア・サム(女デブゴン:ピーメイ) | |
ユエン・チュンヤン(人形遣い:ピーメイの夫) | |
サイモン・ユエン・ジュニア(ヨウ・ピン:チェンの兄) | |
ユエン・シュンイー(殺し屋:鉄無情) | |
香港公開 | 1984年5月31日 |
台湾公開 | 1984年2月2日 |
・原題は「笑太極」
・「ドラゴン酔太極拳」としてwikiにページが存在しています。
・日本では劇場未公開作品ですけど、1985年7月1日にTBS系月曜ロードショーで、
『女デブゴン 強烈無敵の体潰し!!』というタイトルで放映されました。日本向けの邦題です。
・監督ユエン・ウーピンは、ジャッキー・チェン主演の「蛇拳」、「酔拳」の監督。
ちなみに、「蛇拳」と「酔拳」に登場する師匠役ユエン・シャオティエンを、
「南北酔拳」という作品でも起用しています。
「南北酔拳」の主役は『女デブゴン』に出演しているユエン・シャンイー。
敵役はウォン・チェンリー(「蛇拳」、「酔拳」のラスボス役)。
日本向けの邦題が『女デブゴン』、
タイトルだけ見ると女性版デブゴンが主演かと思いきや、登場シーンは多くありません。
完全な脇役です。
主演はあくまでドニー・イェン演じるチェンです。
そして、王道的なストーリー展開をするカンフー映画。
父と兄の仇を討つために「太極拳」をマスターして復讐という、
王道中の王道といった作品となっています。
あらすじ
『女デブゴン』あらすじ
塩問屋の息子兄弟、
長男のヨウと次男のチェンは、正反対の性格だったが仲の良い兄弟だった。
ヨウは家の仕事を手伝う真面目な男。
チェンの方は遊び人風な芸達者な男。
父親からの扱いも正反対。ヨウには厳しくチェンには甘い。
そんな兄弟でも仲だけは良かった。
ある日、
街で悪さをしていたトゥオという悪ガキをチェンが懲らしめた。
その報復をしようとしたトゥオは、またもやチェンと兄のヨウの2人に懲らしめられ、
大怪我をしてしまう。
その事を知ったトゥオの父親は、
鉄無情という殺し屋にチェン一家の殺害を依頼。
無残にも、チェンの父と兄は鉄無情に殺されてしまい、家も火事で無くなってしまった。
家も家族も失い1人になってしまったチェンは、
たまたま知り合った人形遣いと、その妻である女デブゴンの家に居候して働くことになる。
数日後、
チェンは、街で誘拐されそうになっていた子供を救出。
父親に子供を送り届けると、なんとその父親は殺し屋の鉄無情だった。
チェン一家の生き残りと気づいた鉄無情は、その後、
チェンを追いかけ殺そうとするが、チェンに逃げられてしまう。
ボロボロになりながら人形遣いの家に帰ったチェン、
そこから太極拳の達人である人形遣いから太極拳の極意を学ぶことに。
やがて、
トゥオの父親の誕生日、人形の出し物を依頼された師匠の助手として訪れた先で、
自分の父と兄を殺した仇の存在を知ってしまう。
チェンは太極拳の極意を駆使し、復讐するため鉄無情に挑む。
〜『女デブゴン』〜
ドニー・イェンのデビュー作、
父と兄の復讐を物語の軸とした王道的なカンフー映画『女デブゴン』。
全編通してコメディタッチではありますけど、
コミカルな修行シーンと、登場人物たちのキャラも立っていて、
単純に楽しめる作品だと思います。
ラストバトルもカッコいいですしね。
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『女デブゴン』を観た方達の感想
ドニー・イェンのデビュー作です。
監督はジャッキー主演の酔拳を撮ったユエン・ウーピン。若きドニーがキレッキレの動きを見せてくれるカンフー映画です。
ドニーさまが若い!
酔拳の監督がドニーのデビュー作を撮っていたとは驚きです。
フラッシュダンスに合わせて、パントマイムやムーンウォークを軽々決めるキレッキレの動きはさすがですね。
パフォーマーとして、ツアーを開催していただけたら、お金を出して観に行きたいぐらいですよ。
ちゃんと面白い映画を作ろうとしていますし、トレーニングシーンもなるほどと思わせます。
とはいえ、ストーリー的には微妙・・・、しかし!
ドニーの筋肉が凄い!
ドニーの運動神経が凄い!
ドニーが賀来賢人さんみたいにカッコいい!
ちなみに、同時期ジャッキーチェンはスパルタンXを作っており、ドニーもスケボーを乗りこなしていました。
最強の夫婦に鍛えられていくドニー・イェンが最高に笑えるしカッコいいです。
花火のドンパチシーンは必見ですね。
おじさんの感想
(ラストバトルのカッコよさは今でも鮮明に記憶している)
1985年に日本のテレビで放映されたカンフー映画『女デブゴン』。
何度か放送されていたような記憶なんですが、
私が視聴したのは、夜中に放送されていたのをVHSで録画したのが初視聴だった気が。
その頃、カンフー映画といえばジャッキー・チェンという時代。
ジャッキーから派生して、「少林寺」(リー・リンチェイ主演)を観たり、
「少林寺三十六房」(リュー・チャーフィー主演)などを視聴してテンションが上がっていました。
カンフー映画全盛の時代でしたね。子供達の憧れの的でした。
そんな中で放送された『女デブゴン』、
このタイトルの微妙さから半信半疑になりながらも、一応カンフー映画だし観ておこうという、あまり期待感も無い中で視聴した作品でした。
これが大当たり。
物語は王道的な復讐モノ。
コメディタッチの進み方に若干気を削がれる部分もありましたが、
ラストバトルのカッコよさと、とにかく魅力的に映るドニー・イェンの動きに圧倒されて、
妙に記憶に残るカンフー映画になりましたね。
太極拳の修行シーンなんかも、バスケ修行や、
今だと、鳥虐待と非難されそうな修行シーンもありながら、
「柔よく剛を制す」に憧れずにはいられませんでした。
とにかく、相手の力を利用して倍返しな太極拳はカッコ良かったです。
こんなことを書いておいてすいませんが、『女デブゴン』はDVD化されていないので、
是非観てくださいとは言えないのが現状です。
それでも、ドニー・イェンのデビュー作は最高、
至高のアクションカンフーを見せてくれているのは事実。
もし、『女デブゴン』をどうしても観たい方がいましたら、
ある方法で観られますので、少し書いておきます。
無料で『女デブゴン』を視聴するには?
ドニー・イェン主演、
デビュー作『女デブゴン』(ドラゴン酔太極拳:原題 笑太極)をどうしても視聴してみたいなら、
YouTubeでまずは『女デブゴン』で検索してみてください。
ラストバトルを含めた複数の動画が見つかるはずです。
もし仮に、『女デブゴン』の全編を通して視聴したいなら、
日本語吹き替え版で、日本のテレビで放送された『女デブゴン』の全編が、
ニ○ニ○動画で全編通して視聴可能となっています。
ニ○ニ○動画に飛んでいただいて、『女デブゴン』と検索すれば、
動画が数本見つかりますので、その動画を順番通りに視聴すると、
テレビ版ですけど、最初から最後まで物語を追えます。
無料での視聴が可能となっています。
良いか悪いかはご自分で判断していただいて、
どうしても観たい場合は試してみてください。
ピッコロさんの声だ!、なんて楽しめると思いますよ。
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ドニー・イェンについて
ドニー・イェン(1963年7月27日〜)は、
香港の俳優、映画監督、映画プロデューサー、アクションコレオグラファー、アクション監督、武術家です。
主な映画出演作は、
公開年 | タイトル | 役名 |
1984年 | 女デブゴン | チェン |
1992年 | ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱 | ラン提督 |
1997年 | ドラゴン危機一髪’97 | ファン・マンヒン |
2002年 | HERO | チャンコン(長空) |
ブレイド2 | スノーマン | |
2008年 | イップ・マン 序章 | イップ・マン |
2010年 | イップ・マン 葉問 | |
2011年 | 三国志英傑伝 関羽 | 関羽 |
2014年 | モンキー・マジック 孫悟空誕生 | 孫悟空 |
2015年 | イップ・マン 継承 | イップ・マン |
2016年 | ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー | チアルート・イムウェ |
2019年 | イップ・マン 完結 | イップ・マン |
2020年 | 燃えよデブゴン TOKYO MISSION | ファーロン |
アクションスター、カンフー系に絞ると、
ブルース・リー、リー・リンチェイ(ジェット・リー)、ジャッキー・チェン、
サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウなどの名前と共に必ず挙がるのがドニー・イェン。
歳を取ってもアクションのキレが衰えないアクションスターですね。
ドニー・イェンのデビュー作『女デブゴン』、
香港で実在した武術家:葉問(イップ・マン)を題材にした「イップ・マン」シリーズ、
リー・リンチェイとの壮絶バトルを見せてくれた「HERO」、
スター・ウォーズ作品の中で、もしかすると1番面白かった「ローグ・ワン」、
個人的に印象深いのはこの辺りです。
そんなドニー・イェンの最新作が、
来年1月1日から劇場公開予定となっています。
2020年1月1日公開『燃えよデブゴン/TOKYO MISSION』
『燃えよデブゴン/TOKYO MISSION』
ドニー・イェン主演!『ENTER THE FAT DRAGON/燃えよデブゴン』US予告編
監督 | 谷垣健治 |
出演(役名) | ドニー・イェン(チュウ・フクロン) |
ウォン・ジン(シウサー) | |
ルイス・チョン(ファン警視) | |
テレサ・モウ(フォンワー) | |
ニキ・チョウ(ソン・ホーイ) | |
竹中直人(遠藤刑事) | |
渡辺哲(東野太郎) | |
葉山豪(山本勇二) | |
日本公開 | 2021年1月1日 |
『燃えよデブゴン/TOKYO MISSION』。
監督は、
「るろうに剣心」シリーズや「スーパーティーチャー 熱血格闘」などで知られる谷垣健治。
ドニー・イェンが演じるのは、
まさに往年のサモ・ハン・キンポーが演じていた「デブゴン」。
暴飲暴食により太っちょになった刑事フクロン役。
日本の名優竹中直人、渡辺哲などと共演している、
日本を舞台にしたアクション映画となっています。
予告動画を観てみると、
太っちょの特殊メイクをしたドニー・イェンが大暴れして、
なんだか楽しそうなアクション映画といった感じを受けますね。
ドニーと言われなければ、本人とは分からないぐらいの変わりっぷりです。
来年の1月1日には、
「新感染」の続編『半島 ファイナル・ステージ』の公開も控えていますし、
「鬼滅の刃」も健在ですので、
苦戦しそうですけど、正月早々から映画館で観る作品としては最適ではないかと。
『燃えよデブゴン/TOKYO MISSION』は、
2021年1月1日から公開予定となっています。
最後に
ドニー・イェンのデビュー作、
日本では微妙なタイトルにされた『女デブゴン』を紹介させていただきました。
ラストバトルにも一切絡んでこない脇役の登場人物をタイトルにしてしまっていますけど、
インパクトがあって、むしろ覚えやすくなりました。
現に私はこのタイトルで覚えていましたしね。
懐かしく思って、今から『女デブゴン』を観たいと思った方、
上に視聴方法を載せておりますので、
サラッと検索して視聴してみてください。
テレビ放送版の『女デブゴン』を楽しめると思います。
(ちなみに、銀魔王、金魔王の「ドラゴン太極拳」はYouTubeで)
ではまた。
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