「ブラックコメディ映画」の最高傑作、1人で観るべき「黒さ」です。

2020年12月26日

 「ブラックコメディ映画」の醍醐味はその「黒さ」、ですね。

通常ならドン引きしてしまう事を、
笑いに昇華してしまうジャンルの映画。

黒さ」の中には、グロさも残酷さもあるのに、なぜか笑える・・・、
自分の感性を少し疑ってしまうような感覚にもなりがちです。

唐突ですけど、「サウスパーク」って知っていますか?
社会風刺をこれでもかと差別的な表現をする、過激で下世話なアメリカのアニメ。
この「サウスパーク」を楽しめる方なら、今回紹介する映画は間違いなく楽しめるはずです。
私も「サウスパーク」が大好きですから。

とはいえ、
サウスパーク」も今回紹介する映画も、人に勧めるにはかなりの勇気がいりますけどね。

どちらも「黒過ぎる」。

 

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笑える「コメディ映画」は少ない

コメディ映画」と聞いて思いつくのはこんな感じです。
(主観が入ってしまっています)

公開年(日本) タイトル 主演(役名)
1984年 ポリスアカデミー スティーヴ・グッテンバーグ(ケーリー)
1991年 ホーム・アローン マコーレー・カルキン(ケビン)
ホット・ショット チャーリー・シーン(トッパー)
1997年 フル・モンティ ロバート・カーライル(ガズ)
1998年 Mr.ビーン ローワン・アトキンソン(Mr.ビーン)
2000年 マルコヴィッチの穴 ジョン・キューザック(クレイグ)
2007年 ナイト・ミュージアム ベン・スティラー(ラリー)
2013年 テッド セス・マクファーレン(テッド:声)

申し訳ないんですが、私がパッと思いつくのはこれぐらいしかありません。
コメディ映画」はほとんど観たことがないんですよね。

アメリカの笑いに馴染みがないですから、再生するのを躊躇してしまいます。
「本当に笑えるの?」
そんな疑問が・・・。

個人的にですけど、上に挙げた作品はまだ受け入れやすい部類ではないかと。
(黒さ的にも)

日本人は「お笑い」に対する目が肥えていますので、
ちょっとやそっとの「コメディ映画」では満足できない人種です。派手なだけでは笑えません。

その点、今回紹介する「ブラックコメディ 映画」は大丈夫だと思いますよ。

「サウスパーク」並みの「黒さ」を持っていますから。
真っ黒」です。

 

 

 「ブラックコメディ映画」の最高傑作

 

ビッグ・リボウスキ

Official Trailer | The Big Lebowski | SceneScreen

 

監督 ジョエル・コーエン
脚本 イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
製作 イーサン・コーエン
出演(役名) ジェフ・ブリッジス(ジェフリー・”デュード”・リボウスキ)
ジョン・グッドマン(ウォルター・ソブチャック)
ジュリアン・ムーア(モード・リボウスキ)
スティーヴ・ブシェミ(セオドア・ドナルド・”ドニー”・カラボッソス)
デヴィッド・ハドルストン(ジェフリー・リボウスキ)
アメリカ公開 1998年3月6日
日本公開 1998年9月24日

 

ネタバレをせずに、紹介します。

・ジェフリー・”デュード”・リボウスキ(ジェフ・ブリッジス)
学生時代に反戦活動に参加していた経験を持っていますが、今は無職
目的も欲も無く、無精者の無職。でも主人公です。
ボウリング愛に溢れた無職。
ホワイト・ルシアンをこよなく愛する主人公”

・ウォルター・ソブチャック(ジョン・グッドマン)
ベトナム戦争の退役軍人で、防犯ショップの経営者。
デュードボウリング仲間でチームメイト、さらに親友
常に拳銃を持ち歩いていて、常にベトナム戦争と共に生きているウォルターは、
もしかすると作中1番ヤバイかもしれません。
申し分のないブラック要素満載な男です。
”先を見通す力の持ち主。物事を最も悪い方向へ導く力は秀逸

・セオドア・ドナルド・”ドニー”・カラボッソス(スティーヴ・ジェミニ)
小心者で一応サーファー。
デュードボウリング仲間で、真面目にゲームを楽しんでいる男です。
紆余曲折あって、彼には悲劇が待ち受けているですけど、
さらにその先、悲劇の先に、友人達が行う儀式がまた悲劇という、
なんとも可哀想な感じで・・・。
作中1番好きなシーンは、彼の悲劇のさらに先、悲劇を上乗せするシーンです。
”ドニーの言葉は常に素通りし、最高の友人2人を持った悲劇の人

そんな友人達と共にボーリングを楽しむデュード

同姓同名のもう1人、リボウスキと出会ってしまいます。
まずはここに不運が待ち受けています。

 

そしてそのリボウスキから仕事の依頼。
一応、そんな仲間達ですけど、一緒に遂行しようと試みます。
でまた不運なんですが、
仲間が彼ら達だった事デュード不運です。

不運続きで間違いだらけのデュード、絡んでくるのは怪しげな人物達

ボーリングをしている場合ではない
事件が起きたボーリングをしている場合ではない
おい、人が死んだぞボーリングをしている場合ではない

ようやく事件が収束・・ボーリングをしている場合では・・ない・・。

コーエン兄弟が贈る、
ブラックコメディ映画」の最高傑作
ビッグ・リボウスキ
メッセージを読み解こうとせずに、感覚のみで楽しんでください。

 

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 コーエン兄弟の世界観

コーエン兄弟といえば、世界的に有名な兄弟監督です。

アカデミー賞をはじめとして、数多くの賞を受賞している兄弟ですね。

兄ジョエルは、1954年11月29日生まれの64歳。

弟イーサンは、1957年9月21日生まれの61歳。

2人とも60歳を超えていたのはビックリでした。もうちょっと若いと思っていましたよ。

コーエン兄弟が絡んでいる主な「映画」は、

公開年 タイトル 主演
1984年 ブラッド・シンプル ジョン・ゲッツ
1990年 ミラーズ・クロッシング ガブリエル・バーン
1991年 バートン・フィンク ジョン・タトゥーロ
1996年 ファーゴ フランシス・マクドーマンド
1998年 ビッグ・リボウスキ ジェフ・ブリッジス
2000年 オー・ブラザー! ジョージ・クルーニー
2004年 レディ・キラーズ トム・ハンクス
2007年 ノーカントリー トミー・リー・ジョーンズ
2018年 バスターのバラード ジェームズ・フランコ

バートン・フィンク」(1991年)で、
カンヌ国際映画祭の主要3部門パルム・ドール監督賞男優賞)を受賞

ファーゴ」(1996年)で、
アカデミー賞7部門ノミネート
作品賞監督賞主演女優賞助演男優賞脚本賞撮影賞編集賞
そのうち2部門を獲得主演女優賞脚本賞)。

ノーカントリー」(2007年)で、
アカデミー賞4部門獲得作品賞監督賞助演男優賞脚色賞)。

カンヌ国際映画祭では常連ですし、
アカデミー賞でも評価の高いコーエン兄弟

ブラックコメディ映画」ばかりかと思いきや、
恐ろしいスリラーでも評価されている鬼才をお持ち、そんな兄弟ですね。

今回紹介した「ビッグ・リボウスキ」は、

ブラックブラックユーモアサイコサスペンス  と  ボーリング

 

コーエン兄弟の世界観に触れてみてください。

 

 

この「映画」を観た方達のレビューを、少しだけ

「ビッグ・リボウスキ」を観たAさん

これは傑作です!
独特の世界観で、ハマる人はハマるはずです。ハードボイルド系コメディ。
下ネタのオンパレード、
注意しながら楽しんでください。

 

「ビッグ・リボウスキ」を観たBさん

久々に観たけれど、やはり面白かったです。
コーエン兄弟の映画には「愛すべきおバカさん」が欠かせません。
この映画でも同様というか、「愛すべきおバカさん」しか登場しません。

ジェフ・ブリッジスも一般的に見れば随分おバカさんなんだけど、ジョン・グッドマンがぶっ飛び過ぎていて、その他の登場人物が霞んでしまいますw

ジェフ・ブリッジスの声と喋り方がすごく好きで、いろんな人に言っているんだけど、日本では一般的にジェフ・ブリッジスって知名度低いですよね。(映画好きで知らない人はまずいないんですけどね)
凄くいい俳優さんですよ〜。

 

「ビッグ・リボウスキ」を観たCさん

真剣に観るに値しない映画だし、感動もしない映画だし、
けどなんか、映画観たいと思った時にピッタリな感じもする不思議な映画です。
かかる音楽も最高。

カルト映画的な人気がある作品、分かるような分からないような・・・。
でも、また観てしまいますよ。

 

「ビッグ・リボウスキ」を観たおじさん

コーエン兄弟の映画を、
1本でもいいので観たことある人にはオススメできます。
ブラック・ユーモアを楽しめると思います。
ファーゴ」、「オー・ブラザー!」あたりを観て、
楽しめた方は観ておいて損はありません。

ただ、

1本もコーエン兄弟の映画を観たことない方には厳しいのではないかと・・。
コーエン兄弟のブラック・ユーモアは、かなりキツイと思いますのでね。

真っ黒な「笑い」です。

まったり映画を観たい、家族と楽しく映画を観たいという方、

ビッグ・リボウスキ」を視聴してはいけませんね。

コーエン兄弟の映画初体験が、この「ビッグ・リボウスキ」では酷すぎます。
紹介しておいて申し訳ありませんが、次の休みには是非、
黒くなくマトモな映画を鑑賞してください。

ブラックコメディ」を堪能したい方、そして「サウスパーク」を愛している方だけに、
ビッグ・リボウスキ」の世界を味わって欲しいと切に願っています。

 

 

 

 最後に

 

たぶん、

コーエン兄弟を知るほとんどの方は、なぜこれを紹介するのか不思議だと思います。

他に紹介すべき作品があるだろ、と。

もちろん、他にも好きな作品はありますが、私にとってのコーエン兄弟代表作は、

ビッグ・リボウスキ

これなんですよね。

今まで観た映画の中で、1番笑えたのはこの作品でした。
黒すぎる「笑い」の連続ですので、受け付けない人もいると思います。

何度も書いて申し訳ありませんが、
サウスパーク」が好きなら間違いなく大丈夫です。楽しめます。
ただ、「サウスパーク」を受け付けられないなら、ちょっと難しいかもしれません。
ビッグ・リボウスキ」もしっかりと「真っ黒」ですからね。

気を付けながら再生ボタンを押すことをオススメさせて頂きます。

ではまた。

 

コーエン兄弟」関連の、その他オススメです

 

▶︎▶︎ドラマ版「ファーゴ」シーズン1、映画版と同様に不思議で不気味

 

 

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