最悪の悲劇『アイダよ、何処へ?』キャスト/あらすじ/実話/感想、U-NEXTで視聴可能です
戦後ヨーロッパ最悪の集団虐殺事件、
「スレブレニツァ・ジェノサイド」の真実に迫った映画。
『アイダよ、何処へ?』。
『アイダよ、何処へ?』
✔︎ 監督は、
ボスニア紛争を十代の頃に経験したヤスミラ・ジュバニッチ。
✔︎ 推計8000人が犠牲となった実話「スレブレニツァの虐殺」の全貌、
そして家族を守ろうとした一人の女性の運命を描いた映画
✔︎ 2022年現在、U-NEXTで視聴可能となっています
上映時間:102分、
レビュー集積サイトのRotten Tomatoesで支持率100%(54件のレビュー)。
1995年に起きた出来事、
日本では平成7年です。大昔の話ではありません・・・。
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『アイダよ、何処へ?』キャスト/あらすじ/実話
『アイダよ、何処へ?』
9/17公開「アイダよ、何処へ?」予告編
・監督/脚本
ヤスミラ・ジュバニッチ
・製作
ダミル・イブラヒモビッチ
ヤスミラ・ジュバニッチ
・製作総指揮
マイク・グッドリッジ
オアナ・ケレメン
Nedzad Cerkez Beredza
・第93回アカデミー賞 国際長編映画賞 ノミネート
・2020年9月3日
第77回ヴェネツィア国際映画祭 ワールド・プレミア(初上映)
・2020年9月13日
第45回トロント国際映画祭 上映
・日本公開2021年9月17日
『アイダよ、何処へ』は、
第77回ヴェネツィア国際映画祭の”金獅子賞”を、
「ノマドランド」と争ったうちの1本です。
キャスト
・キャスト(役名)
ヤスナ・ジュリチッチ
(アイダ/国連保護軍の通訳として働く女性)
イズディン・バイロヴィッチ
(ニハド)
ヨハン・ヘンデンベルグ
(カレマンス)
レイモント・ティリ
(フランケン少佐)
ボリス・イサコヴィッチ
(ムラディッチ将軍)
マディタ
(ヴェスナ)
ボリス・レアー
(Hamdija)
あらすじ
『アイダよ、何処へ?』あらすじ
1995年7月11日、ボスニア紛争末期。
東部の街スレブレニツァがセルビア人勢力の侵攻によって陥落。
避難場所を求める市民2万人が、
街の外れにある国連施設に殺到した。
国連保護軍の通訳として働くアイダは、
夫と二人の息子を強引に施設内へ招き入れる。
しかし、
街を支配したムラディッチ将軍率いるセルビア人勢力は、
国連軍との合意を一方的に破り、
避難民の”移送”とおぞましい”処刑”を開始する。
愛する同胞たちの命を守るため、
アイダはあらゆる手を尽くそうと、施設の内外を奔走するが・・・。
〜『アイダよ、何処へ?』〜
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実話「スレブレニツァの虐殺」
✔︎ ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中に、
ボスニア・ヘルツェゴビナのスレブレニツァで1995年7月に発生した大量虐殺事件。
✔︎ セルビア人のラトコ・ムラディッチ将軍に率いられたスルプスカ共和国軍によって、
推計8000人のボシュニャク人(イスラム教徒)が殺害された。
⇨「スレブレニツァ・ジェノサイド」
✔︎ スルプスカ共和国軍に加えて、
クライナ・セルビア人共和国を拠点とする準軍事組織”サソリ”が虐殺に加担していた。
✔︎ ボスニア・ヘルツェゴビナの連邦行方不明者委員会による、
スレブレニツァで殺害されるか行方不明となった人々の一覧には、
8373人の名前が記載されている。
2008年12月までの段階で、
およそ5800人の遺体がDNA鑑定によって身元を特定され、
3215人がポトチャリのスレブレニツァ虐殺記念館に埋葬された。
ボスニア・ヘルツェゴビナが、
ユーゴスラビア社会主義連邦共和国から独立宣言したのは1992年3月。
その独立宣言の翌月から国内で軍事衝突が勃発。
(ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争:ボシュニャク人とクロアチア人が独立を推進したのに対し、セルビア人はこれに反対し分離を目指したため、両者間の対立が深刻化したことによって軍事衝突)
そして、
約3年後の1995年に起こった事件「スレブレニツァの虐殺」。
ちなみに、ユーゴスラビアというのは、
- 七つの国境(イタリア、オーストリア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、ギリシア、アルバニア)
- 六つの共和国(スロベニア、クロアチア、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、マケドニア)
- 五つの民族(スロベニア人、クロアチア人、セルビア人、モンテネグロ人、マケドニア人)
- 四つの言語(スロベニア語、セルビア語、クロアチア語、マケドニア語)
- 三つの宗教(正教、カトリック、イスラム教)
- 二つの文字(ラテン文字、キリル文字)
- 一つの連邦国家:多様性を内包したモザイク国家と呼ばれる
- 参照元:wikipedia-「ユーゴスラビア社会主義連邦共和国」
この状態が崩壊、
スロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニアが分離後、
”ユーゴスラビア連邦共和国”(新ユーゴスラビアと呼ばれることも)として、
1992年から2003年まで存続しました。
(セルビア共和国、モンテネグロ共和国によって結成)
”ユーゴスラビア連邦共和国”は、
2003年に国家を再編、国家連合セルビア・モンテネグロに移行。
2006年、セルビア、モンテネグロの両国はともに独立国となりました。
完全に解体されたのは今から約15年前、そんな昔でもないんですよね。
・・・、
ユーゴの歴史を語るのは容易ではありません。
軽い言葉は吐けないんですが、
その歴史の1つ、最悪の悲劇『アイダよ、何処へ?』。
単純に面白いからおすすめとは言えない映画です。
もし、視聴してみようと思ったのなら、
ある1つのユーゴの歴史に触れてみる良い機会として、再生してみてください。
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おじさんの感想
(面白いとは言えません、ただただ強烈な実話)
U-NEXTで配信されていたので、
399ptを使用して視聴した『アイダよ、何処へ?』。
凄まじい物語でした。
映画の冒頭、
「本作は事実に基づく」、
「ただし登場人物や会話には創作が含まれる」、
というコメントから始まります。
この映画の主人公アイダが、実際にいた人物なのかどうかは定かではありません。
実際に起きた恐ろしい事件を分かりやすく視聴者に伝えるため、
創作された人物ではないかと。
(ちょっと調べてみると、アイダという名の関係者は見つかりませんでした。しかし、ムラディッチの息子ダルコの妻の名がアイダ”Aida”です。映画とは関係ないと思いますけど)
ただ、
『アイダよ、何処へ?』に登場するアイダと同じように、
家族をただひたすら守ろうとしただけ、
平和に暮らしたかっただけ、
そんな普通の生活をしていた一般人が大多数犠牲になったのは事実・・・。
2022年3月にこの感想部分を書き足しているんですけど、
安易な発想かもしれませんが、
ロシアとウクライナの事をこの映画から思い起こせずにはいられませんでした。
今現在進行形でウクライナで起こっている事は、
『アイダよ、何処へ?』と同じではないのか・・・。
一般人を犠牲にして成し得る大義名分に、何の価値があるんでしょうね?
そして、
無慈悲に家族を奪われ生き残った人々は、
復讐心を持たずに、平和だけを願って生き抜いていくべき、なんでしょうか?
私はこの映画を観て、自問自答してしまいました。
「スレブレニツァの虐殺を経験し、生き残った人々と同じように、虐殺した側と犠牲者側が同じ部屋で同じ空気を吸えるのか、そして、同じように笑いあえるのか・・・」
「・・・無理・・・」
日本人として生まれ日本で育ち、
ある意味平和ボケしている私のようなおじさんには、
この強烈なメッセージをどう受け止めて良いのか分からない、というのが本音です。
それぐらい考えさせられてしまいました。
何回自問しても「同じ場所には居られない」、
自分が暴力に走る危険性を考慮して「逃げる」という選択肢を選ぶ気がします。
キツイですね・・・。
『アイダよ、何処へ?』、面白い映画ではありません。
派手な戦闘シーンを楽しむ戦争映画でもありません。
娯楽的な楽しみ方は一切出来ませんが、戦争の内側を知られる強烈な映画である事は間違いありません。
100分間、
真剣な眼差しを何かに向けたいという方は再生してみてください。
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最後に
最悪の悲劇『アイダよ、何処へ?』を紹介させていただきました。
日本で劇場公開された際、劇場数が少なかったので、
映画館での視聴とはいきませんでしたけど、
ある意味、この時期に視聴しておいて良かったと思えた映画でした。
(2022年3月6日視聴)
平成7年に起きた出来事なのに、昔、という感覚が一切起きません。
今まさに起きていると・・・良い事じゃないですね。
本当に色々考えさせられてしまいました。キツかった・・・。
ではまた。