クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト トリロジー』3部作を1周すると

「インセプション」(2010年)、「インターステラー」(2014年)、
「TENET テネット」(2020年)、
「オッペンハイマー」(2024年)などで知られるクリストファー・ノーラン監督。
新作映画「オデュッセイア」の公開が2026年に控え、
今現在、世界中から注目を集めている映画監督と言えるのではないでしょうか。
そんなノーラン監督の出世作とも言える作品がこちら。
クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト トリロジー』3部作
✅ 「バットマン ビギンズ」(2005年)
✅ 「ダークナイト」(2008年)
✅ 「ダークナイト ライジング」(2012年)
DCコミックスが出版するアメリカン・コミックス「バットマン」を原作とした実写映画作品の3部作、
他の実写「バットマン」映画と比べても、これこそが最高傑作として認知されているシリーズです。
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クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト トリロジー』


クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト トリロジー』3部作は、
製作陣、俳優陣ともにシリーズを通してほぼ固定で制作されています。
✅ 「バットマン ビギンズ」(2005年)
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン、デヴィッド・S・ゴイヤー
製作:ラリー・J・フランコ、チャールズ・ローヴェン、エマ・トーマス
製作総指揮:ベンジャミン・メルニカー、マイケル・ウスラン
✅ 「ダークナイト」(2008年)
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン、ジョナサン・ノーラン
製作:クリストファー・ノーラン、チャールズ・ローヴェン、エマ・トーマス
製作総指揮:ベンジャミン・メルニカー、マイケル・ウスラン、ケビン・デ・ラ・ノイ
トーマス・タル
✅ 「ダークナイト ライジング」(2012年)
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン、ジョナサン・ノーラン
製作:クリストファー・ノーラン、エマ・トーマス、チャールズ・ローヴェン
製作総指揮:ケヴィン・デ・ラ・ノイ、ベンジャミン・メルニカー、マイケル・ウスラン
✅ 3部作ともに
原作:ボブ・ケイン、ビル・フィンガー「バットマン」
音楽:ハンス・ジマー
クリストファー・ノーランの奥さんエマ・トーマスや、
弟のジョナサン、音楽担当のハンス・ジマーなど、
ノーラン映画には欠かせない製作陣が集結して作られた『ダークナイト トリロジー』。
俳優陣もほぼ固定です。
(ここからネタバレ注意、結末もそのまま書いておりますので、ご注意ください)
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「バットマン ビギンズ」(2005年)
「バットマン ビギンズ」
【キャスト(役名)】
クリスチャン・ベール(ブルース・ウェイン/バットマン)
リーアム・ニーソン(デュカード/ラーズ・アル・グール)
ケイティ・ホームズ(レイチェル・ドーズ)
マイケル・ケイン(アルフレッド・ペニーワース)
ゲイリー・オールドマン(ジェームズ・“ジム”・ゴードン)
モーガン・フリーマン(ルーシャス・フォックス)
キリアン・マーフィー(クレイン/スケアクロウ)
渡辺謙(ラーズ・アル・グール:影武者)
トム・ウィルキンソン(ファルコーニ)
ルトガー・アウアー(リチャード・アール)
マーク・ブーン・ジュニア(アーノルド・フラス刑事)
コリン・マクファーレン(ローブ市警本部長)
ライナス・ローチ(トーマス・ウェイン)
サラ・スチュワート(マーサ・ウェイン)
ガス・ルイス(ブルース・ウェインの幼少期)
エマ・ロックハート(レイチェルの幼少期)
【第78回アカデミー賞】
ノミネート:撮影賞
受賞:0
クリスチャン・ベール(ブルース・ウェイン)、マイケル・ケイン(アルフレッド)、ゲイリー・オールドマン(ジム・ゴードン)、モーガン・フリーマン(フォックス)の4人は、
『ダークナイト トリロジー』の主要キャストとして3部作全てに出演しています。
もう1人、
キリアン・マーフィー(クレイン/スケアクロウ)も3部作全てに登場するんですけど、
「ダークナイト」「ダークナイト ライジング」ではチョイ登場で終了しております。
今やオスカー俳優・・・贅沢な使い方をしていたんだなと。
バットマンがブルース・ウェインだと知っている登場人物


映画「バットマン ビギンズ」の中で、
“ブルース・ウェイン=バットマン”、この事実を知っているのは4人です。
•“ブルース・ウェイン”の師匠と言える“デュカード”
•ウェイン家の執事“アルフレッド”
•バットマンの様々な武器やスーツなどを製作した“フォックス”
•そして、
映画の終盤でバットマンの中身がブルースだと気付く幼馴染の“レイチェル”
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“レイチェル”に関してはですね、
ブルースが自ら打ち明けた感じになっております。
この感じ、「ダークナイト ライジング」でもう1度ありますから、それは後ほど。
レイチェル・ドーズ役の女優さんが次回作に出演していない
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「バットマン ビギンズ」での“レイチェル・ドーズ役”はケイティ・ホームズ。
トム・クルーズの元奥さんとしても有名な女優さんです。
このケイティ・ホームズ、
次回作の「ダークナイト」には出演しておりません。降板、ということになっているようです。
失礼な言い方になりますけど、
この方、大した代表作がない女優さんなんですよね。
降板せずに「ダークナイト」に出演しておけば、もう少し違った経歴を作れたのではないかと・・・。
・・・今更です。
「ダークナイト」(2008年)
「ダークナイト」
【キャスト(役名)】
クリスチャン・ベール(ブルース・ウェイン/バットマン)
ヒース・レジャー(ジョーカー)
アーロン・エッカート(ハービー・デント/トゥーフェイス)
マギー・ジレンホール(レイチェル・ドーズ)
マイケル・ケイン(アルフレッド・ペニーワース)
ゲイリー・オールドマン(ジェームズ・“ジム”・ゴードン)
モーガン・フリーマン(ルーシャス・フォックス)
メリンダ・マックグロウ(バーバラ・ゴードン)
ネイサン・ギャンブル(ジェームズ・“ジミー”・ゴードン)
ネスター・カーボネル(アンソニー・ガルシア市長)
コリン・マクファーレン(ローブ市警本部長)
ニディア・ロドリゲス・テラチナ(サリロ判事)
モニーク・カブリエラ・カーネン(ラミレス刑事)
キース・ザラバッカ(ジェラルド刑事)
ロン・ディーン(ワーツ刑事)
エリック・ロバーツ(マローニ)
リッチー・コスター(チェチェン人ボス)
マイケル・ジェイ・ホワイト(ギャンボル)
ジョシュア・ハート(コールマン・リース弁護士)
チン・ハン(ラウ)
ベアトリス・ローゼン(ナターシャ)
ウィリアム・フィクナー(銀行支店長)
キリアン・マーフィー(クレイン/スケアクロウ)
【第81回アカデミー賞】
ノミネート:助演男優賞、撮影賞、編集賞、美術賞、メイクアップ賞、録音賞、音響編集賞、視覚効果賞
受賞:助演男優賞、音響編集賞
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前作「バットマン ビギンズ」のラストで、
「次回はジョーカーですよ〜」的な演出がありましたから、分かりきっていたとはいえ、
多くのファンがこの「ダークナイト」を視聴し、
“新たなジョーカー誕生”を記憶に刷り込まされたのではないでしょうか。
ただ、
この“新たなジョーカー誕生”には弊害もございまして、
2019年公開の映画「ジョーカー」におけるホアキン・フェニックスの“ジョーカー”に、
「ダークナイトのジョーカー」をイメージして映画館へ足を運んでしまったファンの方達の1部が、
「全然違うじゃねーか!!」という妙な批評を与えてしまったのも事実。
ヒース・レジャーの“ジョーカー”は印象が強烈過ぎた・・・、
そんな「ダークナイト」でした。
ジョーカー役:ヒース・レジャーの死


「ダークナイト」の公開はアメリカで2008年7月19日、
日本での公開は2008年8月9日。
“ジョーカー”を演じたヒース・レジャーが亡くなったのが2008年1月22日(28歳)。
「ダークナイト」の公開前にヒース・レジャーが亡くなり、
ほぼ遺作となったこの映画は世界的に大ヒットを記録し、クリストファー・ノーランの代表作の1つとなりました。
そして、
第81回アカデミー賞で、
死後の2009年1月22日に助演男優賞にノミネートされ、
2009年2月22日に同賞を受賞。
アメコミキャラクターの実写版として初の演技部門オスカー獲得、
記録だけじゃなく記憶にも残る偉業を達成したヒース・レジャー。
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この「ダークナイト」が今なお、
実写版「バットマン」映画の最高傑作と言われ続けている大きな要素は、
彼の演技によるもの・・・と言ってしまっても良いのではないでしょうか。
もちろん、映画そのものも面白いんですけどね。
レイチェル役はマギー・ジレンホールに
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前作「バットマン ビギンズ」で“レイチェル”を演じていたケイティ・ホームズに代わり、
「ダークナイト」ではマギー・ジレンホールが“レイチェル”として出演しています。
主要キャストの変更は“レイチェル”のみ。
「ダークナイト」冒頭にちょろっと出演している“クレイン/スケアクロウ”でさえ、
キリアン・マーフィーが演じているというのに・・・。
しかも、
“トゥーフェイス誕生”のために“レイチェル”は爆殺され、
その後は“ブルース・ウェインの記憶”の中だけで生き続けることになるとは・・・。
前作と同様に、
「ダークナイト」内で、
“ブルース・ウェイン=バットマン”を知っている登場人物は、
“レイチェル”、“アルフレッド”、“フォックス”の3人だけだったのに、
これで2人に減ってしまいました。
(“デュカード”は前作で死亡しております)
この状態が、完結編ではかなり変わるんですが、それはまた後ほど。
「ダークナイト ライジング」(2012年)
「ダークナイト ライジング」
【キャスト(役名)】
クリスチャン・ベール(ブルース・ウェイン/バットマン)
アン・ハサウェイ(セリーナ・カイル/キャットウーマン)
トム・ハーディ(ベイン)
マリオン・コティアール(ミランダ・テイト/タリア)
ジョセフ・ゴードン=レヴィット(ジョン・ブレイク/ロビン)
マイケル・ケイン(アルフレッド・ペニーワース)
ゲイリー・オールドマン(ジェームズ・“ジム”・ゴードン)
モーガン・フリーマン(ルーシャス・フォックス)
マシュー・モディーン(フォーリー副本部長)
アロン・アブトゥブール(パヴェル博士)
ベン・メンデルソーン(ダゲット)
バーン・ゴーマン(フィリップ・ストライバー)
ネスター・カーボネル(ガルシア市長)
エイダン・ギレン(CIA捜査官)
リーアム・ニーソン(ラーズ・アル・グール)
キリアン・マーフィー(クレイン)
アーロン・エッカート(ハービー・デント/トゥーフェイス)
ライナス・ローチ(トーマス・ウェイン)
ガス・ルイス(ブルース・ウェインの幼少期)
マギー・ジレンホール(レイチェル・ドーズ:写真)
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「バットマン ビギンズ」から始まった『ダークナイト トリロジー』は、
この3作目「ダークナイト ライジング」で完結です。
“ブルース・ウェイン”、“アルフレッド”、“ジム・ゴードン”、“フォックス”の4人は、
3部作全てで同じ俳優が演じています。
マイケル・ケインにゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンと大御所名優ばっかり。
クリスチャン・ベールはやりにくくなかったんでしょうか?
アン・ハサウェイかトム・ハーディー、
マリオン・コティアールあたりとのシーンに救いがあったのかも。
何はともあれ、凄いメンツを揃えた「ダークナイト ライジング」、
この完結編は第1作目「バットマン ビギンズ」との関わりが色濃い作品になっています。
バットマンがブルース・ウェインだと知っている登場人物


第1作目「バットマン ビギンズ」では4人(“デュカード”は死亡)、
前作「ダークナイト」では3人(“レイチェル”は死亡)。
この状態でしたから、
完結編「ダークナイト ライジング」では2人だけが、
“ブルース・ウェイン=バットマン”という事実を知っているところからスタートし、
最終的には、
•ウェイン家の執事“アルフレッド”
•バットマン技術を支え続けている“フォックス”
•勘の鋭い“ジョン・ブレイク”
•“ラーズ・アル・グールの娘”として復讐に燃える“ミランダ・テイト/タリア”
•その“タリアの守護者”として立ちはだかる強者“ベイン”
•物語の途中で“ベイン”のセリフから秘密を知ることになる“セリーナ・カイル/キャットウーマン”
•そして、
物語の終盤、
“バットマンの告白”から知ることになる“ジム・ゴードン”。
“レイチェル”に自ら告白したような形を、この完結編でもう1度披露した“バットマン”
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計7人もの登場人物が、
“ブルース・ウェイン=バットマン”を知ることになります。
(“デュカード”の幻影登場を入れると8人)
前作「ダークナイト」で、
散々“ジョーカー”にマスクを脱げと煽られまくったにも関わらず隠し通したのに、
完結編ではバレバレ状態へ・・・。
ですけど、
これが完璧な伏線回収へと導いてくれたのも事実。
クリストファー・ノーランの完璧な伏線回収


この完結編「ダークナイト ライジング」、
タイトル的には「ダークナイト」との繋がりを感じますけど、
その続きといった程度でですね、
密接に関係しているのは第1作目「バットマン ビギンズ」ということになっています。
•“ラーズ・アル・グール”の復讐者として登場する“ベイン”と“タリア”
•“ジム・ゴードン”が秘密を知るのは、第1作目で描かれていたシーンから
•そして、
第1作目で少年だった“ブルース”が井戸に落ちて父親に助け出されるシーンは、
完結編で、
“奈落”へ落ちた“ブルース”が今度は自らの力で這い上がるシーンと密接に繋がっている
クリストファー・ノーランが描く伏線回収は秀逸ですね。
「ダークナイト ライジング」のラストシーンも感動もの。
•「自動操縦の件」から何かを感じ取る“フォックス”
•「修理されたライト」から何かを確信する“ジム・ゴードン”
•「休暇中にリキュールを飲みながら」何かと再会する“アルフレッド”
•で、
「新たにゴッサムを守り続けていく若手にバトンタッチ」
個人的にですが、
クリストファー・ノーランの『ダークナイト トリロジー』3部作の中で、
1番好きなのは完結編の「ダークナイト ライジング」です。
「ダークナイト」よりも好き。
久しぶりに1周して気付かされましたね。
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最後に


「ダークナイト」を改めて視聴し思ったんですけど、
2022年に公開されたマット・リーヴス監督作「ザ・バットマン」のラストで、
「次回はジョーカーかも?!」的なシーンがあって、
まだ細かい情報は無いようなので分かりませんが、
今後にジョーカーを演じる俳優さんはかなり大変ではないかと・・・。
ヒース・レジャーの“ジョーカー”、
ホアキン・フェニックスの“ジョーカー”もありますしね。
(ホアキン・フェニックスの“ジョーカー”に関しては、続編がアレでしたからまだ・・・)
何はともあれ、
“ジョーカー”を登場させた時点で、比較されてしまうのは必然です。
いや、
実写版「バットマン」映画を制作した時点で、
クリストファー・ノーランの『ダークナイト トリロジー』3部作と比べられてしまう現実・・・、
全く関係のない私のようなおじさんでも、気の毒に思ってしまいます。
悲惨で大変・・・。
ではまた。















