アル・パチーノの演技力が光る、ノーラン監督作「インソムニア」
2人の名優が共演して、なおかつ、
監督はクリストファー・ノーランという、
やたらとハードルが上がってしまう「映画」。
ノーラン監督作として3作目「インソムニア」。
淡々と暗いサスペンスをラストまで見せ付けられる作品です。
そして、2人の濃すぎる名優が絡むサスペンス。
アル・パチーノとロビン・ウィリアムズ、
2人の名優が絡むと、
画面の絵力が半端ありません。
スポンサーリンク
アル・パチーノの演技力が光る、ノーラン監督作「インソムニア」
「インソムニア」
Official Trailer:Insomnia(2002)
監督 | クリストファー・ノーラン |
出演(役名) | アル・パチーノ(ウィル・ドーマー) |
ロビン・ウィリアムズ(ウォルター・フィンチ) | |
ヒラリー・スワンク(エリー・バー) | |
マーティン・ドノヴァン(ハップ・エッカート) | |
モーラ・ティアニー(レイチェル・クレメント) | |
アメリカ公開 | 2002年5月24日 |
日本公開 | 2002年9月7日 |
ネタバレをせずに、紹介します
舞台は白夜のアラスカの田舎町:ナイトミュート
白夜とは、真夜中になっても薄明になっているか、または、
太陽が沈まない現象のことを言います。
昼と夜との境目が極端に曖昧になってしまう現象です。
そんな白夜の田舎町で、17歳の少女が撲殺されるという事件が発生して、
ロス市警から2人の刑事が応援としてやってきます。
・ウィル・ドーマー(アル・パチーノ)
ロス市警のドーマー刑事、
相棒のハップ・エッカート(マーティン・ドノヴァン)とアラスカにやってきました。
ドーマーは様々な悩みを抱えている刑事で、不眠症(インソムニア)です。
白夜という土地柄もあり不眠症はどんどん酷く・・・。
正義感は強い刑事ですが、悪を憎む故に証拠を捏造してしまい、ロスで内務調査中。
悩みの種は消えない、白夜、不眠症、
そして、17歳の少女を撲殺した犯人を追います。
地元警察の女性刑事:エリー・バー(ヒラリー・スワンク)に出迎えられたドーマーとエッカート。
17歳の少女殺害事件を捜査していく中で、ドーマーの発案で囮捜査を行うことに。
犯人をおびき寄せるために、ドーマーは罠を仕掛け、犯人を山小屋へおびき出すことに成功します。
が、
深い霧、視界不良、ドーマーの銃弾は間違えを犯します。今度は証拠隠滅。
自責の念と白夜、不眠症にイヤという程悩まされているドーマーの元に、
ある1本の電話が・・・。
「君のやった事は全て見ていたよ」
犯人からの生々しい声・・・。
アラスカの寒々とした白夜を舞台に、
アル・パチーノとロビン・ウィリアムズという2人の名優が絡む、
淡々と突き進む暗いサスペンス、
「インソムニア」
ノーラン監督作としては、埋もれた名作と言える作品です。
スポンサーリンク
「インソムニア」を観た方達のレビューを、紹介します
ノーラン✖︎アルパチーノ✖︎ロビン・ウィリアムズの組み合わせだけでも期待大。
さすが時間軸の魔術師ノーラン!
インセプションやダンケルク程ではないが、昼と夜の境目がない白夜や、
過去の映像を印象的に挟みながら、ドーマーの時間経過による心の変化を映し出していました。
ノーラン監督によるリメイク作品です。
”Insomnia”=「不眠症」というタイトルは、
確かに主人公の陥る状態のこともさしていましたが、作品全体のテーマを比喩的にさしているように思えました。
今は懐かしいノーラン監督の静かながらも緊張感のある映画です。
ノーラン監督という事でストーリーの重厚感を期待して観たけど、少し物足りなさを感じました。
ですが、アルパチーノとロビンウィリアムズの共演は私の中でレア過ぎて、それを観られただけで満足です。
ロビンウィリアムズのバイオレンスシーンは、まさにサイコパスDV男。
怖過ぎますよ。
アル・パチーノの演技力が凄いです。
疲労感、寝たいけど眠れない葛藤や苦痛がすごくリアルに描かれています。
ラストもタイトルの回収をしてくれるし、結局ところ偶然だったのか、故意的だったのか、
濁すところもまた好きです。
ウィルの「眠らせてくれ」のセリフの重さが最後観終わってようやくわかる、
スッキリするけど重くなる映画です。
・「インソムニア」を観たおじさんの感想
(この2人の名優が共演するなら、これぐらい暗くても余裕の2時間)
今や、メガホンをとれば即話題になるクリストファー・ノーランが、
映画監督として3作目、まだ今のような評価を得ていない頃に作り上げた、
「インソムニア」
評価は割れますけど、決して駄作ではありません。
淡々と暗いサスペンスが展開され、鬱々とした世界観で疲労感は溜まります。
問題を抱えた不眠症の刑事:アル・パチーノの凄まじい演技力と相まって、
観終わった後に深いため息をつく事になりますが、
濃いサスペンスを観たなぁという、満足感も一緒に味わえます。
疲労感のみの駄作ではなく、満足感も得られる名作です。
不眠症の刑事を演じる名優アル・パチーノに、
これまた名優のロビン・ウィリアムズが絡んでくる濃厚サスペンス、
クリストファー・ノーラン監督作、
「インソムニア」
視聴後に待っているのは、深いため息と、
濃すぎるドラマを観せ付けられた満足感、
その2つを同時に味わう事になりますので、視聴後はゆっくりと睡眠を取ってください。
2019年のアル・パチーノ
アル・パチーノ(1940年4月25日〜)は、
アメリカの俳優、映画監督、脚本家です。
「ゴッド・ファーザー」、「スカーフェイス」、「狼たちの午後」、
「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(アカデミー主演男優賞獲得)などで知られる名優です。
そんな名優が今年2019年は話題作に出演しています。
公開中 | ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド |
Netflixで11月27日配信 | アイリッシュマン |
クエンティン・タランティーノ監督作、
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」では、
マーヴィン・シュワーズ役で、レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピットと共演。
マーティン・スコセッシ監督作、
「アイリッシュマン」では、
ジミー・ホッファ役で、
ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシ、ハーヴェイ・カイテルら豪華キャストと共演。
アル・パチーノは今年で79歳、
まだまだ現役の俳優です。画面からにじみ出ている絵力は衰えませんね。
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」は映画館で視聴してきましたので、
次は「アイリッシュマン」、
楽しみにしています。
最後に
クリストファー・ノーラン監督作、
2人の名優、アル・パチーノとロビン・ウィリアムズが共演している、
「インソムニア」を紹介させて頂きました。
視聴中も視聴後も、
明るくなれるような「映画」ではございません。
満足感を得ながらも疲労感はズッシリですので、
時間に余裕のある日に視聴してください。
観終わった後即、昼寝できるぐらい、もしくは就寝できるぐらいの感じで。
睡眠は大事ですので。
ではまた。
▶︎▶︎ノーラン監督作『TENET テネット 』感想、「モヤット」するけど強烈な「映像体験」
▶︎▶︎ホラーサスペンス『悪魔を憐れむ歌』、エクソシスト役はデンゼル・ワシントン
▶︎▶︎「ボーン・コレクター」、観やすいサイコ・サスペンスの良作です