新川帆立『倒産続きの彼女』あらすじ/感想、「このミス!」大賞受賞作の続編

第19回(2020年)の「このミス」大賞の大賞受賞作、
新川帆立「元彼の遺言状」。

その続編が文庫化されています。

新川帆立『倒産続きの彼女

✅ 「このミス」大賞の大賞受賞作、ドラマ化された「元彼の遺言状」の続編

✅ 前作の主人公は剣持麗子、
今作では麗子の後輩女性弁護士:美馬玉子が主人公

✅ シリーズ3作目も発売中

シリーズ3作目「剣持麗子のワンナイト推理」はまだ読んでいないので、
なんとも言い難いんですが、
「元彼の遺言状」倒産続きの彼女は、
サラッと楽しめるシリーズものといった印象、オススメです。
(主人公枠は変更されていますけどね)

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新川帆立『倒産続きの彼女』あらすじ/感想

倒産続きの彼女』新川帆立

倒産続きの彼女目次
  • 第1章「羨望と下克上」7〜
  • 第2章「あちらこちらの流血」81〜
  • 第3章「同じくらい異なる私たち」147〜
  • 第4章「トラの尻尾」233〜
  • 第5章「命の値段」311〜

倒産続きの彼女』評判

 

〈Amazon〉
120件のレビューで、5点満点中4.2

 

〈honto〉
183件のレビューで、5点満点中3.8

 

〈楽天ブックス〉
168件のレビューで、5点満点中3.7

 

 

あらすじ

倒産続きの彼女』あらすじ

祖母と2人暮らしをしつつ、
大手の法律事務所に勤める美馬玉子は、
1年先輩である剣持麗子がとにかく苦手で、嫌悪感すら抱いていた。

相性は明らかに悪い2人・・・なのに、
上司の指示によりコンビを組むことになってしまう。

そして、

倒産の危機に瀕する老舗のアパレル会社:ゴーラム商会を救うため、
玉子麗子は、

「会社を倒産に導く女」
と噂される経理課の女性の身辺調査を行うことになった。

ところが、
調査を進めるさなか、
ゴーラム商会のリストラ勧告で使用されてきた小部屋、
通称「首切り部屋」で、
本当に首を切られた遺体を発見することになり、
玉子麗子予想外の事件に巻き込まれていく・・・。

倒産続きの彼女

 

 

おじさんの感想

おじさんの声
おじさんの声
倒産続きの彼女』の感想

 

「このミス」大賞の大賞受賞作「元彼の遺言状」、
その続編ということで手に取り、読み進めた倒産続きの彼女

 

最初はですね、「あれ?」という感覚に支配されていました。

 

主人公の変更。

 

前作の主人公:剣持麗子から、
彼女の後輩女性弁護士:美馬玉子が語り手兼、主人公となっていて、
剣持麗子が脇役となっていましたから、
面食らいました。

 

途中で気にならなくなったとはいえ、最初は・・・。思い込みというのは怖いですね。
(前作と今作、読む感覚が狭かったのも影響しているかも)

 

ですから、
読み始めた当初、物語になかなか入り込めなくて、ちょっと苦労したんですけど、
読み終えてしまえば、
エンタメとしてしっかり楽しめたな、そんな感想になっています。

 

人の死が数多く絡んできますけど、ドロドロ感はそこまで強く感じず、
読みやすい文章も相まってサクサクと先へ先へとページが進み、
“闇の組織”的な存在の登場で、シリーズものとしてこれからも楽しめるであろう、
そんな倒産続きの彼女

 

パンチ力のあるミステリー、
おぞましいサスペンスを読みたいという方にはオススメしませんが、
テンポ良く軽快な展開でサクッとミステリーを楽しみたい、という方になら、
オススメできる1冊です。

 

いや、

 

オススメできるシリーズもの、ですね。

 

気になる方は是非、
1作目「元彼の遺言状」、続編倒産続きの彼女と続けて読み進めてみてください。
(個人的には、剣持麗子派です)

 

 

「このミス!」大賞受賞作の続編

宝島社、NEC、メモリーテックの3社が2002年に創設したミステリー小説の賞、
「このミステリーがすごい!」大賞(略称:「このミス」大賞)。

新人作家の登竜門的な賞です。
(深町秋生、海堂尊、中山七里なども過去に受賞)

倒産続きの彼女の著者:新川帆立も過去に受賞しています。

第19回(2020年)

大賞
元彼の遺言状新川帆立

文庫グランプリ
「暗黒自治区」亀野仁
「甘美なる誘拐」平居紀一

隠し玉
「クロウ・ブレイン」東一眞
「臨床法医学者・真壁天 秘密基地の首吊り死体」高野結史
「静かに眠るドリアードの森で 緑の声が聴こえる少女」冴内城人
「こちら副業推進部、事件です」阿部考二

最終候補
「悪魔の取り分」柊悠羅

第19回(2020年)、
「このミス」大賞の大賞受賞作が、
新川帆立の「元彼の遺言状」です。

その続編が今作倒産続きの彼女

前作「元彼の遺言状」から今作倒産続きの彼女へと、
順番通りに読み進めたほうが楽しめる、それは間違いありません。

このシリーズを、物語の時系列通りに並べると、

 

.「元彼の遺言状」(2021年1月)

 

.「剣持麗子のワンナイト推理」(2022年4月)

 

.倒産続きの彼女(2021年10月)

 

発売順とはなっておりませんので、ご注意ください。

 

 

ドラマ化

新川帆立の「元彼の遺言状」、
2022年にテレビドラマ化されています。

ドラマ「元彼の遺言状」(全11話)

【原作】
新川帆立「元彼の遺言状」「剣持麗子のワンナイト推理」

【主要キャスト(役名)】
綾瀬はるか(剣持麗子)、大泉洋(篠田敬太郎
生田斗真(森川栄治)、関水渚(森川紗英
浅野和之(津々井君彦

【放送】
フジテレビ系「月9」枠で2022年4月11日〜6月20日

【評判】
〈filmarks〉
3100件以上のレビューで5点満点中3.3

〈ch-review〉
270件以上のレビューで5点満点中3.0

2022年11月20日現在、
ドラマ「元彼の遺言状」はフジテレビ公式【FOD】で配信されています。

しかも、
第1話「殺人犯が全財産を相続!?遺言状ミステリーが遂に開幕」(70分)が、
今なら無料配信ですので、
気になる方は視聴してみてください。
(2話目以降は契約が必要なようです)

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最後に

「このミス」大賞の第19回チャンピオン、
新川帆立「元彼の遺言状」の続編倒産続きの彼女を紹介させていただきました。

読み終えた感じと、
ドラマ化された事実を考えてみると、
続編もドラマ化されてもおかしくないと思います。

ただ、

視聴率はあまりよろしくなかったようですから、
どうなるかはちょっと。

・・・もしかして映画化?・・・。

ドラマから映画へという王道パターンに乗る可能性はありそうですね。

ではまた。

 

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