「PO 守護神の槍」、深町秋生が描く闘う女刑事達の物語ーシリーズ2作目

警護対象者(マルタイ)は命を賭けて守る

身辺警戒員片桐美波を主人公としたシリーズ第2作目です。

深町秋生作品としては珍しく、

ハードボイルド感控え目な作りで、

非常に読み進めやすい作品になっています。

これぞ深町秋生!、とは言いませんけど、

これも!深町秋生作品です、と、紹介させて頂きます。

 

「PO 守護神の槍」、シリーズ2作目

 

PO 守護神の槍 警視庁身辺警戒員・片桐美波 深町秋生

PO・・プロテクションオフィサーとは

警視庁や各道府県に配置された、特定の民間人を警護する警察官。
平成24年(2012)、暴力団排除条例が各地で施行されたことに伴い設置。
暴力団などからの求めに応じなかったことで襲撃・報復される恐れのある民間人を警護する。

暴力団排除条例
暴力団の資金源を断つことを目的としており、市民や企業に暴力団への利益供与などを禁じる条例。

 

ある朝、
犬の散歩をしていた男、その子分である1人の若者が、
ヘルメットを被って新聞配達に化けていた男に拳銃で射殺されました。

殺された男は、
日本最大の暴力団「華岡組」傘下団体の組長、
若者は組長の子分です。

華岡組」は2つに分裂して、西日本で抗争を激化させている最中の事件です。

・大隈直樹
最近まで暴力団組長だった男です。45歳。
五代目華岡組系の組織に属していた大隈
兄貴分である最低の理事長を警察に密告して波紋に追い込みましたけど、
その行為が組にバレて絶縁処分となった元暴力団組長です。
そんな大隈は先日、歩いているところをハイエースに横付けされて、
金属バットとスタンガンを持った3人組に襲われ、命からがら警察に逃げ込んできました。

今回、身辺警戒員警護対象となるのは大隈です。

・片桐美波
組織犯罪対策第三課所属の身辺警戒員PO)、その部隊の班長である美波
今回の対象者は大隈直樹、美波たちの班は彼の警護を通して、
暴力団同士の抗争、さらには隠された大隈達の真実に振り回されていきます。

・難波塔子
捜査一課に所属している塔子。美波とは古くからの付き合いで、ライバル関係にあります。
捜査一課強行係の女班長であり、男だらけの警察組織の中で、美波同様闘い続けている猛者です。
彼女はあの新聞配達に化けた犯人を追いかけます

大隈を警護している美波POと、
新聞配達に化けた犯人を追いかける塔子達、
彼女達の捜査線上はやがて1つの線に重なるように・・・。

深町秋生が贈る、闘う女刑事たちの「警察小説」、
PO 守護神の槍 警視庁身辺警戒員・片桐美波
非常に読みやすい「小説」です。

 

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「PO 守護神の槍」を読んだ方達のレビューを、紹介します

 

 

「PO 守護神の槍」を読んだAさんのレビュー

バイオレンス系はラストにちょっと。
警護対象者が男前過ぎます!
シンプル、スピーディーで楽しませて頂きました。

 

 

「PO 守護神の槍」を読んだBさんのレビュー

待っていました。片桐美波!
身辺警護は楽じゃない!
美波も塔子もカッコいい!
が、今回は対象者・大隈が良いです!漢でした。こういうタイプに弱いですw

 

 

「PO 守護神の槍」を読んだCさんのレビュー

シリーズ第2弾です。
身辺警護をされる立場の大隈が、主役2人を完全に食っていて、良い味を出しています。
ただ、深町作品にしては大人しめの仕上がりだと思います。
次回作もありそうな終わり方ですけど、
イマイチこのシリーズには引き込まれる程の魅力を感じていないんですよねぇ〜。

 

 

「PO 守護神の槍」を読んだおじさん

前作の「PO 警視庁組対三課・片桐美波」、
片桐美波を主人公とするシリーズの2作目です。

前作と同様に、
今作「PO 守護神の槍 警視庁身辺警戒員・片桐美波」も非常に読みやすいです。
ハードボイルド間は控え目、エグいシーンのほぼ無い作品になっています。

ただですね、
深町秋生の作品、ハードボイルド感満載の作品にガッツリ触れているファンからすると、
少し物足りなさを感じるのも事実です。
そこまで揺さぶられる事なく、読み進めてしまうんです。
読みやすくて分かりやすいラストもイヤじゃない警察小説」なんですね。

パンチに欠けると言えばそれまでですけど、
毎回毎回、ガッツリとしたハードボイルドばかりだと疲れます。
ですので、たまには物語として普通に楽しめる「小説」も挟みたい、
そんな考えをしているおじさんですので、
普通に楽しめる片桐美波シリーズ、私は好きです。
深町秋生の作品で、ゆったりと楽しめる作品にはほぼ出会っておりませんからね。
このシリーズぐらいですよ。
ラストにちょっとだけあるハードボイルド、楽しめます。

深町秋生の「警察小説」、
闘う女刑事達の、
PO 守護神の槍 警視庁身辺警戒員・片桐美波
気軽に読み進めてみてください。

 

 

深町秋生作品で、ドラマ化されている「小説」

 

深町秋生(1975年11月19日〜)は、
山形県南陽市出身の小説家です。

2011年7月に幻冬舎文庫から出版されている、
アウトバーン」はテレビドラマ化されています。

アウトバーン マル暴の女刑事・八神瑛子」のタイトルで、
2014年の8月9日にフジテレビ系の「土曜プレミア」枠で放送されました。

原作 深町秋生アウトバーン
脚本 龍居由佳里
出演(役名) 米倉涼子(八神瑛子)
渡部篤郎(富永昌弘:署長)
戸田恵子(能代京子:刑事部部長)
寺島進(川上修平:警部補)
西村雅彦(沢木哲男:管理官)
西田敏行(千波章吾:組長)

観ていないのでなんと評していいのか分かりませんけど、
豪華キャストなのは間違いありませんね。
凄いメンツです。

深町秋生作品でテレビドラマ化されているのが、
この「アウトバーン」。

映画化されているのが「果てしなき渇き」。
役所広司主演の「渇き。」の原作です。

今回紹介した片桐美波シリーズも、
単発のテレビドラマとしてなら、丁度良い作品だと思います。
エグさは控え目、ハードボイルド感も少しだけ、視聴者が楽しめるドラマになると。
勝手な事を言っておりますけどね。

 

最後に

深町秋生の「警察小説」、闘う女刑事達を描いた、
PO 守護神の槍 警視庁身辺警戒員・片桐美波」を紹介させて頂きました。

ドラマ化された「アウトバーン」は一切関係ありませんので、
ご注意ください。

ただ、
片桐美波シリーズもドラマに向いているなと思っただけですからね。

仮にドラマ化されたとしたら、

米倉涼子が似合うのは美波ではなく、塔子の方だと・・・。
またこれも勝手に言っておりますが。

もしかしたらいつの日か、なんて事もあるかもしれません。

ではまた。

 

 

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