鈴木光司の「ホラー小説」、リングの後日談を描いた続編
「その呪いを解く方法は見つかった・・・」
犠牲者は出てしまいましたが、
呪いを解く方法はなんとか見つかりました。
今度は、
呪いの「正体」に迫ります。
「そのビデオを見ると、1週間後に死ぬ」
一体なぜ?
医学者が呪いの「正体」を解明していく、
ホラー小説の名作「リング」の続編、
紹介します。
鈴木光司の「ホラー小説」、リングの後日談
「らせん」 鈴木光司
1995年第17回「吉川英治文学新人賞」
結果 | 著者 | タイトル |
受賞 | 鈴木光司 | らせん |
真保裕一 | ホワイトアウト | |
候補 | 加納朋子 | 掌の中の小鳥 |
永倉万治 | 黄金バット | |
中嶋博行 | 違法弁護 | |
東野圭吾 | 天空の蜂 |
ネタバレをせずに、紹介します
(映画らせんとは、少しニュアンスが違いますのでご注意を)
・山村貞子(やまむらさだこ)
「そのビデオを見たら、1週間後に死ぬ」
ビデオを生み出したのが貞子です。全ての厄災を含んだ元凶。
今までは、肉体を持たない思念であり記憶でしたけど、今回、
貞子は現世に復活してしまいます。あらゆるものが重なって、復活・・・。
・高野舞(たかのまい)
「そのビデオを見たら、1週間後に死ぬ」
ビデオを生み出した貞子と、おぞましい繋がりを持ってしまう人物。
貞子が現世に復活するには肉体が必要です。生身の肉体が。
高山竜司という男の教え子、彼女の身に起こったことは偶然か、
それとも・・・。
・高山竜司(たかやまりゅうじ)
「そのビデオを見たら、1週間後に死ぬ」
呪いのビデオを検証して、鋭い推理力で呪いを解く鍵を追いかけた人物。
K大学文学部の哲学科講師。
高山自身も、呪いのビデオから受け取った怨念で犠牲に。
この高山の死体、彼の解剖からこの物語は始まります。
・安藤満男(あんどうみつお)
「そのビデオを見たら、1週間後に死ぬ」
貞子が生み出した呪いのビデオ、その怨念に巻き込まれた人物です。
34歳。この物語の主人公。
東京都監察医とK大学医学法学部教室講師を兼任しています。
高山竜司とは大学時代の友人、
そんな高山の死体を解剖する事になります。そして、体の中からある紙切れを発見。
安藤を取り巻く環境は、ここから音を立てて崩れていく事に。
安藤には忘れられないトラウマがあり、
そのトラウマさえも、貞子のどす黒い怨念に飲み込まれていく安藤、
彼が歩むべき道の先に待っているものとは・・・。
ホラー小説の傑作「リング」の続編、
「らせん」
変異した呪いを確認してください。
スポンサーリンク
鈴木光司の「ホラー小説」、リングの後日談を読んだ方達のレビューを、紹介します
・「らせん」を読んだAさんのレビュー
貞子シリーズ第2弾!
映画を思い出せませんが、違った内容だったと思います。
突拍子も無い作品ですけど、かなり作り込まれて違和感がゼロで面白いです!
貞子シリーズはホラーだと思っていましたが、こちらの方が好きですね。
・「らせん」を読んだBさんのレビュー
リングよりも更に面白かったです。
改めて高山竜司の頭の良さを思い知ります。
映画向きなのはリングの方ですけど、小説としてはリングより面白いですよ。
・「らせん」を読んだCさんのレビュー
知性みなぎるホラー。
「リング」も独創性に満ちていましたが、本作はそれ以上でした。
貞子への恐怖心より、こんなのどうやったら思いつくんだろう、という驚きの方が強いです。
ホラーというよりSFかもしれません。
前作とはテイストがまるで違う作品ですけど、面白さはそのままですね。
・「らせん」を読んだおじさん
「リングシリーズ三部作」と言われるシリーズの2作目、
「らせん」
ホラー小説として楽しんでも良いですし、サスペンス、
そしてミステリー小説としても楽しめる作品です。
「リングシリーズ」は有名過ぎますので、
映画らせん、映画リングを思い出してしまうと思います。
ただですね、
原作小説は少し違うんですよ。
映画リングの主人公は女性ですけど、原作リングの主人公は男ですし、
映画らせんとあらすじはほぼ一緒ですが、原作「らせん」にも違う点は少なからずあります。
細かい事は書きませんので、読んで確認してみてください。
この原作「らせん」、
必ず原作リングを読んだ後に手に取った方が良い作品です。
原作リングで、貞子を活字から頭の中に想像できるようにしておいて、
「らせん」を読み始めてください。その方が何倍も楽しめますからね。
ぐるぐると渦を巻きながら永遠を生きようとする貞子の怨念、
「らせん」
オススメさせていただきます。
映画「らせん」について
映画「らせん」は、
監督 | 飯田譲治 |
原作 | 鈴木光司 |
出演(役名) | 佐藤浩市(安藤満男) |
高野舞(中谷美紀) | |
山村貞子(佐伯日菜子) | |
高山竜司(真田広之) | |
日本公開 | 1998年1月31日 |
真田広之演じる高山竜司が異様にカッコイイ映画です。
苦悩する安藤を佐藤浩市が熱演、
中谷美紀の妖艶さがラストで怖さと混ざり合い、
なんとも言えない気分にさせてくれる作品です。私は好きです。
映画「リング」は怖過ぎて好きとは言えない作品でしたけど、
映画「らせん」は、
恐怖はモロ感じますが、ホラー色をそこまで前面に押し出していませんでしたから、
ホラーが苦手な私でも楽しめた作品でした。
どちらを先にとは書きづらいですけど、
原作「らせん」も映画「らせん」もよく出来た作品だと思いますので、
是非、
貞子シリーズ第2弾、「リングシリーズ三部作」の2作目、
原作も映画も楽しんでください。
これからの夏に丁度良い作品だと思いますよ。
最後に
「その呪いを解く方法は見つかった・・・」
そして、
呪いの「正体」に迫る原作「らせん」、
紹介させて頂きました。
前回紹介した原作「リング」からだいぶ時間が経っておりますが、
いつの日か、
「リングシリーズ三部作」の完結編、
「ループ」も紹介したいと思います。
「らせん」から時が経った近未来のお話です。
このブログで「ループ」を紹介するのも近未来です。
貞子が増殖していきますね・・・。
ではまた。
夏場にピッタリ、背筋を凍らすオススメ「小説」
これからの季節、暑い夏を少しでも涼しくできるかもしれない、
背筋がゾクッとする「小説」を載せておきます。
トラウマになる可能性を秘めている「小説」ばかりですので、
読む際は十分に注意しながら、読み進めてください。
おぞましい内容の作品ばかりですからね。
▶︎▶︎▶︎道尾秀介のデビュー作、ホラー・ミステリー小説「背の眼」
▶︎▶︎▶︎「バッドエンド」なラスト、リカシリーズ で最も「胸糞が悪くなる小説」
▶︎▶︎▶︎「ホラー小説」で「最恐」、10年経って再び悪夢が始まる