「ヒポクラテスの憂鬱」、中山七里の法医学ミステリー第2弾
中山七里の法医学ミステリーの第2弾、
「ヒポクラテスの憂鬱」を紹介します。
聞き慣れない法医学という言葉、
この物語では、
司法解剖に関連している分野だと思って頂ければ大丈夫です。
解剖です。
遺体を解剖して、死因を特定しようとする医学。
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法医学ミステリー第2弾「ヒポクラテスの憂鬱」
「ヒポクラテスの憂鬱」 中山七里
ネタバレをせずに、紹介します。
目次 | タイトル | ページ |
一 | 堕ちる | 5〜 |
二 | 熱中せる(のぼせる) | 48〜 |
三 | 焼ける | 91〜 |
四 | 停まる | 134〜 |
五 | 吊るす | 177〜 |
六 | 暴く | 264〜 |
短編的な物語を、あるキーワードで1つにしている、
連作物語になっています。
そして、あるキーワードとは、
<修正者(コレクター)>です。
・栂野真琴(つがのまこと)
浦和医大法医学教室の助教。正式な大学職員で、法医学教室の一員です。
研修医としての日々は終わり、新人とはいえ医師になった真琴。
この物語の主人公です。
・キャシー・ペンドルトン
法医学教室の准教授。コロンビア医大に在学している時に、
ある教授の論文やビデオを見て感銘を受け、日本語を勉強し、日本にやってきたキャシー。
日本語レベルの怪しい、死体を好きだと公言している変な外国人です。
そんなキャシーを来日させるキッカケになった教授が光崎。
・光崎藤次郎(みつざきとうじろう)
法医学教室の教授。白髪のオールバック、歩行速度も遅い、偏屈でイヤな性格の持ち主ですけど、
法医学者としての腕は超一流。
60を過ぎてなお、解剖においての腕前は衰えを見せません。
そんな法医学教室の面々と絡んでくる埼玉県警の2人。
・古手川和也(こてがわかずや)
埼玉県警捜査一課の刑事。性格は真面目で一直線、危うさもありますが、憎めないキャラです。
何かと浦和医大法医学教室を頼りにしてしまいます。
・渡瀬(わたせ)
埼玉県警捜査一課の警部で班長。古手川の上司です。
かなりの強面で、第一印象は誰もが恐怖してしまう警部です。
部下にも厳しい強面、ですが、捜査能力はピカイチです。今回はしっかり法医学教室と絡みます。
そして、
古手川が情報収拾のために法医学教室を訪れます。
埼玉県警のホームページの掲示板へ書き込んであった、ある文章。
これについて情報収拾です。
「全ての死に解剖が行われないのは、わたしにとって好都合である。埼玉県警は今後県下で発生する自然死・事故死において、そこに企みが潜んでいないかどうか見極めるがいい。
わたしの名前はコレクター(CORRECTOR)、修正者である」
コレクターをキーワードに、
様々な事件と司法解剖が重なり合って1つの結末へ導く法医学ミステリー、
「ヒポクラテスの憂鬱」
おすすめです。
「ヒポクラテスの憂鬱」を読んだ方達のレビューを、紹介します
隠されようとする死因を暴いていくという展開は、やはりワクワクします。
真琴と古手川がいい感じになってきている事もワクワクしますが、
個人的にはこの微妙な距離感のままでいて欲しいとも思いますね。
前作よりもパワーアップ!真琴先生もパワーアップ!そしてとうとう渡瀬も・・・。
解明される死とされない死がある事、それがお金の有る無しに大きく関わっている事。
結局「金」なんですけど、無い人に限って解明されるべき事があると思うと、
この現状がどうにかならないかな?と、願わずにはいられません。
シリーズ2作目。「コレクター」と名乗る人物が誰なのか、
最後に解き明かされた時にはビックリ!
古手川刑事と真琴がいい感じになってきて微笑ましいです。続編も楽しみですね。
先にドラマを観てしまった口ですなので、今更・・・と思いつつも、原作を読んでみました。ドラマより面白い!!
病院の待合室で一気に読破してしまいましたね。
・「ヒポクラテスの憂鬱」を読んだおじさん
(シリーズ2作目、中山作品の強烈キャラがしっかりと登場)
中山七里の法医学ミステリー第2弾、「ヒポクラテスシリーズ」の2作目、
「ヒポクラテスの憂鬱」
「コレクター」を軸に繋がっている連作ミステリーです。
前作「ヒポクラテスの誓い」では名前だけの登場だった渡瀬が、
今作「ヒポクラテスの憂鬱」ではしっかりと物語に登場してきます。
中山七里作品の常連、捜査能力ピカイチの渡瀬。
主人公は真琴で、相棒的立ち位置が古手川なんですけど、
今作ではこの渡瀬にも注目しながら読み進めて頂ければ、より楽しめます。
なんだかんだカッコイイですからね。
法医学という言葉に惑わされずに、手に取ってみてください。
事前知識は必要ありませんし、読み進めればザックリと理解できますので。
医学知識なんてなくても間違いなく楽しめる作品です。
中山七里の法医学ミステリー第2弾、
「ヒポクラテスの憂鬱」
おすすめさせて頂きます。
中山七里の「法医学ミステリー」は、ドラマ化もされています
中山七里(1961年12月16日〜)は、
岐阜県出身の小説家、推理作家です。
法医学ミステリー第1弾、
「ヒポクラテスの誓い」はWOWOW連続ドラマWの「日曜オリジナルドラマ」枠として、
2016年10月2日から10月30日まで全5話で放送されました。
原作 | 中山七里「ヒポクラテスの誓い」 |
監督 | 内片輝 |
出演(役名) | 北川景子(栂野真琴) |
柴田恭兵(光崎藤次郎) | |
尾上松也(古手川和也) | |
古谷一行(津久場公人) |
申し訳ありませんが、
このドラマを観ていませんので、ドラマの感想は書けません。
配役から思う勝手な印象だけなんですけど、
まず、真琴が綺麗過ぎますね。美人過ぎる・・・。
そして、光崎はカッコよ過ぎ。年齢的にはピッタリ、外見的に盛り過ぎ。
古谷一行は良いとして、
古手川役の俳優さんは名前すら知りません。調べたら歌舞伎俳優なんですね。
私がこのドラマで語れるのはこれぐらいです。
前々から思っているんですが、
原作は原作として、活字として楽しんで、
映像化されているのは映像として、別物として楽しんだ方がよろしいかと。
原作通りの内容で、配役もピッタリだと、ネタバレ満載、ピッタリ過ぎて面白さに欠けますしね。
先がどうなるか、知らない方が楽しめますから。
とはいえ、私はこのドラマを観ていないので、面白いのかどうか、
全く分りません。
法医学ミステリー第2弾、「ヒポクラテスの憂鬱」は映像化されるんでしょうか?
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最後に
中山七里の法医学ミステリー第2弾、「ヒポクラテスシリーズ」2作目、
「ヒポクラテスの憂鬱」を紹介させて頂きました。
いつも言っていますけど、
中山七里の作品は非常に読みやすいので、
あまり「小説」に慣れていない方にもおすすめできる作家さんです。
エグい「小説」もあるにはありますが、
この「ヒポクラテスシリーズ」はそこまでエグくはないので、
中山七里の入りとしてはおすすめですね。
「ヒポクラテスシリーズ」を読んでから、
中山七里の他の作品へ手を出しみてもらえれば、登場人物の繋がりも確認できて、
さらに楽しめるようになりますよ。
多角的に楽しんでしまった方がお得ですしね。
ではまた。
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