「五十嵐貴久」の「ミステリー小説」、最高峰と評されています

2020年2月10日

五十嵐貴久」の「小説」を紹介するのは3冊目です。

初めて「五十嵐貴久」の作品を読んだのは、

リカ」という、恐ろしい「ホラー小説」でした。

この「リカ」を読んでしまうと、

「ホラー小説」の担い手のような感じに受け取ってしまいますが、

サスペンスものや、青春小説、時代小説なども発表している多彩な作家さんです。

そんな中から今回紹介する「小説」、

五十嵐貴久」の「ミステリー小説」最高峰と言われる「小説」です。

 

「五十嵐貴久」の「ミステリー小説」最高峰

 

誘拐五十嵐貴久

 

文庫の帯にはこう書いてあります。

史上最大の誘拐劇が今
幕を開ける

ページ
7〜 COUNT ZERO
51〜 ファースト・ステップ
139〜 セカンド・ステップ
231〜 サード・ステップ
281〜 ラスト・ステップ
363〜 ファイナル・ステップ
493〜 IN THE END

ネタバレをせずに、紹介します。

COUNT ZERO、プロローグ的な位置付けの章です。悲惨な話からこの「小説」は始まります。

午後3時過ぎ、

ある知らせが会社の人事部に入りました。

秋月孝介の耳にも知らせが飛び込んできて、
「間違いであってくれ、そんな筈はない!」
いくら願っても、どんなに祈っても、その知らせは事実。間違いなく事実でしかありませんでした。

孝介は会社を強引に早退して、まっすぐ家に帰れずに、酒を浴びるほど飲んでいました。
全く酔えない酒を。

なんとか家に着いたのは、深夜3時。

 

あまり書き過ぎるとネタバレになりますので、孝介と娘の会話を少しだけ。

 

「どうして気づいてあげられなかったの?パパはなぜ放っておいたの?どうして何もしないでいられたの?」

孝介「何もしていなかったわけじゃない・・。」

「あたし・・・パパのこと信じられない・・パパが・・おじさんを殺したんだ

 

プロローグはここからさらに悲惨な話に・・・。

 

そして、ファースト・ストップへ

歴史的な条約締結のため、韓国大統領が来日、警察が威信をかけてその警護に当たる中、

事件は起きます。

現職の総理大臣の孫が「誘拐」されます。

犯人の要求は、条約締結の中止と身代金「30億円」

 

COUNT ZEROから「誘拐」、そしてIN THE ENDへ、どんな繋がりをみせるのか、

五十嵐貴久」の「ミステリー小説」最高峰

誘拐」、

オススメします。

 

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この「小説」を読んだ方達の感想を、少しだけ

 

「誘拐」を読んだAさん

どんでん返しがあるとは思わなかったです。よく練られた本当に面白い小説でした。
エピローグみたいなのを、もう少し書いて欲しかったです。

 

「誘拐」を読んだBさん

作者の本を初めて読みました。これは、総理の事を知らないと書けないし、誘拐という今までにある内容を選んで挑戦した作者に脱帽しました。これは徹夜本ですね。
素晴らしい読後でした。

 

「誘拐」を読んだCさん

初めてこの著者の作品を読みました。単純にして明快なタイトルとは裏腹に、分厚い文庫本です。
プロローグの何とも言えない哀切なシーンを引きずる事なく展開される誘拐劇。
小気味よく進んでいるストーリーと、最後のどんでん返し。
私は最後まで気づきませんでしたが、気づかなくてよかったと、読み終えた時に思いました。
無理やりな設定に説得力を持たせるのって、難しいよなぁと思いつつ、こういうのもありだよねと納得させられてしまったのは、著者の筆力によるものでしょうか。
一気読み必至です!

 

「誘拐」を読んだおじさん

この「誘拐」という「小説」、
読み始めると、プロローグで驚いてしまいます。異様に暗い話から始まりますので。
どうなっていくのかが全く想像できない話から、
誘拐」の話が始まって、
そしてIN THE ENDというエピローグ。
最終的に着地させます、「五十嵐貴久」が。

「誘拐」を読んでいる最中、多少強引だなと思わせる場面もあるでしょうけど、
ラストまで読者を惹きつける、魅力のある「小説」ですので、
是非、1度読んでみてください。
プロローグの悲惨な話を、「五十嵐貴久」がどうオチを付けるのか、
581ページに及ぶヒューマン・サスペンスを確認してみてください。
五十嵐貴久」の「誘拐」、裏切らないと思いますよ。

 

 

「五十嵐貴久」について

 

以前にも「五十嵐貴久」について書いておりますが、

今回も少しだけ。

 

五十嵐貴久(1961年12月14日〜)」は、東京都出身の小説家です。
主な作品に、

・リカシリーズ

出版元 小説
2003年10月 幻冬舎文庫 リカ
2015年11月 幻冬舎文庫 リターン
2016年10月 幻冬舎文庫 リバース
2019年2月 幻冬舎文庫 リハーサル
2019年12月 幻冬舎文庫 リメンバー

・交渉人シリーズ

出版元 小説
2006年4月 幻冬舎文庫 交渉人
2010年4月 幻冬舎文庫 交渉人・爆弾魔
2010年6月 幻冬舎 交渉人・籠城

・星野警部シリーズ

出版元 小説
2012年5月 双葉文庫 誘拐
2015年6月 双葉社 贖い

・南青山骨董通り探偵社シリーズ

出版元 小説
2015年3月 光文社文庫 南青山骨董通り探偵社
2015年6月 光文社文庫 魅入られた瞳 南青山骨董通り探偵社Ⅱ
2015年12月 光文社文庫 降りかかる追憶 南青山骨董通り探偵社Ⅲ

個人的な趣味の表になってしまいましたが、
この他にも、「青春三部作」、「パパとムスメシリーズ」、「年下の男の子シリーズ」
「吉祥寺探偵物語シリーズ」、「道定聡シリーズ」など、
たくさんのシリーズものを執筆している多彩な作家さんです。

シリーズものではない「小説」も複数ありますので、
五十嵐貴久」を好きになってしまえば、読む「小説」に困らなくなります。

でも、これだけあると、最初に読む「小説」に悩んでしまうでしょうから、

個人的には、

まず「誘拐」を読んでから、「五十嵐貴久」のデビュー作「リカ」を読んでみてですね、「リカシリーズ」を全て読んで、その頃にはSNSに恐怖心が芽生えてしまっていると思いますので、


「南青山骨董通り探偵社シリーズ」でお口直しして頂ければ、
通常に戻っているはずです。「リカ」を忘れてください。

五十嵐貴久」とのファーストコンタクトは「誘拐」、オススメしておきます。

 

 

最後に

 

五十嵐貴久」はこう語っています。

「映画の世界からの影響を強く受け、映画に触発された部分がない作品は珍しい

 

「TVJ」という「小説」があるのですが、これは、

「ダイ・ハード」を下敷きに執筆された「小説」らしいです。
マクレーンから影響を受けて出来たのが「TVJ」、

では、

リカ」は一体何から・・・。

怪物のような女性にストーキングされる「小説」です。

貞子」と「ミザリー」を足して何で割れば・・・。

 

怖くなったので、この辺で辞めておきます。

 

 

ではまた。

 

 

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