ジョセフ・ノックス『スリープ・ウォーカー』あらすじ/感想、強烈な警察ミステリー
警察小説、ハードボイルド、闇、そして、
謎解きミステリー。
著者ジョセフ・ノックスの『スリープ・ウォーカー』。
読み応えのある1冊でした。
『スリープ・ウォーカー:マンチェスター市警 エイダン・ウェイツ』
✔︎ マンチェスター市警の”汚れた警官ウェイツ”が主人公
✔︎ 12年前の一家惨殺事件、服役中の犯人が何者かに・・・
✔︎ 犯人の死から蘇る過去と真実
海外小説、
翻訳された文章の読みにくさにヘキヘキすることもあるんですけど、
この『スリープ・ウォーカー』は読みやすかったですね。
分かり易かった、と言うべきでしょうか。
面白かったです。
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ジョセフ・ノックス『スリープ・ウォーカー』あらすじ/感想
『スリープ・ウォーカー』ジョセフ・ノックス
- エイダン・ウェイツ(エイド)・・マンチェスター市警:巡査部長
- ナオミ・ブラック・・マンチェスター市警:巡査
- アリステア・バーズ・・マンチェスター市警:警視
- ピーター・サトクリフ(サティ)・・マンチェスター市警:警部補
- チェース・・マンチェスター市警:警視正
- ジェームズ・・マンチェスター市警:警部
- ルイーザ・ヤンコフスキー・・マンチェスター市警:巡査
- マーティン・ウィック・・一家惨殺事件の犯人として服役中
- フランク・ムーア・・一家惨殺事件の遺族
- レベッカ・・フランクの再婚相手
- リジー・・フランクの長女
- テッサ・クライン・・失踪した元巡査
- ケヴィン・ブレーク・・元警部補、作家
- チャーリー・スローン・・新聞記者
- ショート・バッグ・アンド・サイド・・ドラッグの売人
- アダム・・ウィックの元同房者
- エスター・・ジャンキーの女性
- アン(アニー)・・エイダン・ウェイツの妹
- ゼイン・カーヴァー・・麻薬組織のボス
あらすじ
『スリープ・ウォーカー』あらすじ
12年前に起こった一家惨殺事件。
犯人はマーティン・ウィック。
着ていたシャツに大量の血を付け、夢遊病のような状態で発見、
その場で逮捕された。
(”夢遊病犯(スリープウォーカー)”と呼ばれるように)
終身刑が確定したウィックは、
刑務所内でも凶悪犯として憎まれていたが、
ガンに侵され余命宣告を受けて、聖マリア病院に収容。
そのウィックを、
相棒のサティと共に警護していたエイダン・ウェイツ。
ウェイツが期待されていたのは、
12年前の事件で唯一発見されていない被害者一家の長女、
彼女の遺体の在り処を、
余命宣告されたウィックに証言させること。
しかし、ある日の夜、事件が起こる。
厳重な警備体制を敷いていた病院内、
ウェイツが目撃した緑のトラックスーツを着た怪しい女性、
そして、
警護人が何者かに襲撃され、
ウィックの病室から火の手が・・・。
ウェイツが聞いたウィックの最後の言葉、
「俺じゃない」
余命宣告を受けていたウィックを今、
なぜ、殺さなければいけないのか?
「俺じゃない・・・」、
最後の力を振り絞って呟いたウィックの言葉を聞いたウェイツは、
12年前の事件の真相、
真実に近づいていくことに。
〜『スリープ・ウォーカー』〜
おじさんの感想
初読みの作家ジョセフ・ノックス、
ハードボイルド要素のあるミステリー・サスペンス警察モノ映画のような物語、
『スリープ・ウォーカー:マンチェスター市警 エイダン・ウェイツ』、
面白かったですね。
内容は分かりやすくて、
12年前の事件、捕まっていた犯人が実は・・・、
といった王道的なミステリー・サスペンス。
その”実は・・・”の部分を追うウェイツ刑事のお話ですから、
映画を観ているような感覚で読み進められる小説になっています。
さらにウェイツ刑事は一癖も二癖もある人物、
ということですので、こちらも王道的。
多少の寄り道感はありましたけど、
最後まで飽きずに読破できた海外小説になりました。
ただ、
この『スリープ・ウォーカー』は3部作の3作目。
”エイダン・ウェイツ刑事”を主人公とした物語の3つ目だそうで・・・。
私が知ったのはついさっき・・・。
本当なら、
順を追ってしっかりと1作目から読み進めたかった、という思いがあるのは事実です。
ですが、
その事を知らずに読み進めて、しっかりと楽しめたのも事実。
どっちが良いかと問われると困ってしまいますけど・・・。
とりあえず間違いないのは、
『スリープ・ウォーカー』から読み進めても、
1作目、2作目を読んでいない読者を無視しているような内容にはなっていないので、
3作目から読み進めても問題なし!、
ではないかと。
ウェイツの過去を知らない私がまさにこれ、ですからね。
注意点があるとすれば1つだけ。
海外小説にありがちですけど、登場人物たちの名前を忘れがちになりますから、
登場人物ページをすぐに開けるようにしながら読み進めると、
スンナリと物語を追いかけられると思います。
ジョセフ・ノックス『スリープ・ウォーカー』、
登場人物ページに軽く指を引っ掛けながら読み進めてみてください。
楽しめますよ。
著者ジョセフ・ノックス
ジョセフ・ノックスは、
英国のストークとマンチェスター周辺で生まれ育ち、
書店やバーで働いていたようです。
その後、ロンドンに移って執筆活動を開始し、
「堕落刑事」で作家デビュー。
シリーズ1作目「堕落刑事:マンチェスター市警 エイダン・ウェイツ」
「俺は2度と日の当たる場所に出られない」
押収品のドラッグを盗み停職になったエイダン・ウェイツ刑事。
彼に提示された唯一の選択肢は、麻薬組織への潜入捜査。
そして、そこに引き込まれた国会議員の娘の捜査。
ウェイツに待っていたのは、ドラッグ世界の闇と警察組織の腐敗・・・
この「堕落刑事」で一躍注目を集めた後、
シリーズ第2弾「笑う死体」を発表しました。
シリーズ2作目「笑う死体:マンチェスター市警 エイダン・ウェイツ」
切除された指紋、満面の笑顔をした死体が、休業中のホテルで深夜に発見された。
そして、その傍らに謎の文字が書かれた紙片・・・。
不可解極まりない殺人事件の真相を追って、捜査に乗り出したエイダンと相棒のサティ。
彼らの前に立ち塞がる欲望と狂気の罠。
”笑う男”の正体、忌まわしき記憶、複雑に絡んだ事件の真相は・・・。
「堕落刑事」「笑う死体」、そして、
シリーズ第3弾が今作『スリープ・ウォーカー』。
ジョセフ・ノックスの”エイダン・ウェイツ刑事3部作”の順番は、
このようになっています。
最後に
ジョセフ・ノックスの『スリープ・ウォーカー』を紹介させていただきました。
シリーズ3部作の3冊目、
紹介する順番としては間違っていると思いますが、
私が読んだのは『スリープ・ウォーカー』だけなので、このような記事に・・・。
すいません、ご了承ください。
上記しましたけど、
3作目から読み進めても全然問題ありません。
私は大丈夫でした。十分楽しめた小説です。
この後、いつの日か必ず、
前2作も読み進めようと思っています。
ではまた。