【人類絶滅を引き起こす異常気象!?】安生正『ホワイトバグ 生存不能』あらすじ/感想

第11回(2012年)、
「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した安生正の「生存者ゼロ」。

その後、
「ゼロの迎撃」「ゼロの激震」と“ゼロ3部作”、
「レッドリスト 絶滅進化論」などの、タイプの違う壮大なスリラーで読者を楽しませてくれている安生正。

今回発売されたこの新作文庫も、
やっぱり【人類は滅亡の危機に・・・!?】といった作品です。

安生正『ホワイトバグ 生存不能

✅ 謎の異常気象!連続怪死事件を経て、【人類滅亡の危機】へと発展していくスリラー

✅ 本書は2021年に発売され、2023年8月に文庫化されました

安生正の小説は、
“ゼロ3部作”から始まり「レッドリスト」、そして「首都決壊」ホワイトバグと、
個人的に6作品を読んでいます。

今では、
作家名だけで手に取るようになってしまいました。

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安生正『ホワイトバグ 生存不能』

安生正『ホワイトバグ 生存不能

目次
  • 序章「絶滅の前兆」11〜
  • 第1章「死の谷」31〜
  • 第2章「絶滅の記憶」107〜
  • 第3章「死の覚醒」185〜
  • 第4章「ホワイトバグ」269〜
  • 終章 415〜
  • 解説 村上貴史 425〜

 

あらすじ

ホワイトバグ 生存不能』あらすじ

2026年、
北大西洋のグリーンランド。

今年41歳になるプロの登山家:甲斐浩一は、
ヒマラヤを中心とした名だたる高峰の登頂を目指す登山隊のガイドを生業としていた。

今回、
甲斐が訪れていたのは氷の世界:グリーンランド。

石炭層の調査に出かけた調査隊が、
吹雪の中、無線で救助を求めた後、消息を絶ち、
行方不明になってしまった。

その捜索依頼を受け、グリーンランドにやってきた甲斐。

天候は大荒れ、
救助に向かうにはこれ以上ないほど不適切な状況だったが、
致し方なく、
甲斐は5人のメンバーと共に調査隊の救助に向かう。

しかし、

甲斐が目の当たりにしたのは、

調査隊全員の死・・・

ある者は目を見開き、
ある者は大きく口を開けている。
削ぎ落とされたかのように両耳や鼻がなくなり、
内側から破裂したように頬が欠損した者までいる。

そして、

その誰もが耐え難い苦悶の中で息絶えたように見える・・・

雪や寒さに殺されたわけではなく、
何者か、得体の知れない何かに襲われたような死体の数々。

恐るべき惨劇が起きたことを確信した甲斐。

一体、何が調査隊を無残に殺したのか・・・。

やがて、

人類の滅亡が目の前に・・・!?】

その時、甲斐に出来ることは・・・。

ホワイトバグ 生存不能

 

 

おじさんの感想

おじさんの声
おじさんの声
安生正『ホワイトバグ 生存不能』の感想

 

安生正の小説を読むのは今作ホワイトバグ 生存不能で6作品目、
作家名だけで手に取るようになりましたので、ある意味もうファンと言っても良いかもしれません。

 

以前読んだ「レッドリスト」もかなりパンチの効いた感染系パニックものとして楽しめたし、
ホワイトバグ 生存不能もかなりパンチの効いた〇〇系パニックものとして楽しめました。
(一応、ネタバレは伏せておきます)

 

人類滅亡というジャンルは、
かなりの数、映画やドラマ、活字などでこすられてきました。

 

目新しい感じを受ける物語なんてもう、無いのかも知れませんけど、
安生正の人類滅亡系はまだ、
読者を飽きさせないパワーを持っていると思います。

 

もちろん、
中には「あり得ない」とか、
「想像できない」、
「突拍子もないな・・・」などと楽しめない方も間違いなくいます。

 

私もですね、
アイスランドやモンゴルが全滅、
中国の上海市が壊滅状態、
日本にもその脅威が迫ってくるとか、言葉だけだとなかなか想像し難い感じは受けます。

 

ただ、
読み易さと相まって、場面描写が非常にわかりやすいので、
極端に恐ろしい出来事でも、
頭の中に映像として再生できてしまうんですよね。

 

良いか悪いか(私は楽しめた)、
面白いか面白くないか(私は面白かった)、
感じ方は十人十色です。

 

現実に起こり得ると感じはしませんけども、
絶対に起こらない!、
そう確信を持って言えない怖さはヒシヒシとこの小説から伝わってきます。

 

あの脅威を想像させられてしまいます・・・。

 

安生正『ホワイトバグ 生存不能
人類滅亡系パニックスリラーです。気になる方は手にとってみてください。
映画を読み進めるように楽しめるのではないかと、個人的には思っています。

 

 

2011年「このミステリーがすごい!」大賞

安生正のデビューのきっかけとなった、
第11回(2012年)「このミステリーがすごい!」大賞、
受賞作は以下の通りです。

第11回「このミス」大賞
受賞作・最終候補 著者
大賞 生存者ゼロ 安生正
優秀賞 「秘密結社にご注意を」 新藤卓広
「「童石」をめぐる奇妙な物語」 深津十一
隠し玉 「婚活島戦記」 柊サナカ
「残留思念捜査 オレ様先生と女子高生・莉音の事件ファイル」 あいま祐樹
最終候補 「ポイズンガール」 藍沢砂糖
「梓弓」 堂島巡

大賞から隠し玉までの5作は、
今現在(2023年9月11日)全て文庫化されております。
生存者ゼロ」(安生正
「秘密結社にご注意を」(新藤卓広)
「「童石」をめぐる奇妙な物語」(深津十一)
「婚活島戦記」(柊サナカ)
「残留思念捜査 オレ様先生と女子高生・莉音の事件ファイル」(あいま祐樹)

個人的には「生存者ゼロ」がオススメです。
というか、
「秘密結社にご注意を」(新藤卓広)と「生存者ゼロ」しか読んでおりません・・・。

気になる方は楽天かアマゾンで探してみてください。

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最後に

安生正の最新文庫、
ホワイトバグ 生存不能を紹介させていただきました。

不謹慎ではありますが、

【人類滅亡系のパニックもの】は楽しい

様々な分野で多数こすられてきたジャンル、
もう味はしないのではないか、ぐらいよく聞く設定なんですけど、
今作を読む限りでは、
まだまだ新発想が生まれる余地は残っていそうです。

仮にですね、
このての小説に“怪獣”が入ってきてしまったら、
私はこのジャンルの小説を読むのを引退します。
映画やドラマなら良いんですが・・・。

ではまた。

 

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