【第21回「このミス!」大賞の最終候補】三日市零『復讐は合法的に』あらすじ/感想

第21回(2022年)、
「このミステリーがすごい!」大賞の隠し玉としてデビュー、
三日市零復讐は合法的に

三日市零『復讐は合法的に

✅ 「合法復讐屋」が主人公の連作短編集(4つの物語)

✅ 第21回「このミス!」大賞の最終候補に残り、最終的に隠し玉として本作でデビュー

「このミス!」大賞シリーズ、
新人作家の登竜門的な賞レースなので、新しい作家を知るのに最適ですし、
その読み易さと奇抜な物語の多さに、
気付いたら手に取っているという、良い意味でクセのあるシリーズです。

本作もそんな1冊でした。

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第21回「このミステリーがすごい!」大賞

2002年に宝島社、NEC、メモリーテックの3社が創設した、
ミステリー小説の賞「このミステリーがすごい!」大賞。

大賞を受賞すると1200万円、
文庫グランプリ(優秀賞)を受賞すると200万円が贈呈されます。

三日市零復讐は合法的には、
第21回「このミス!」大賞で最終候補作品に残り、
隠し玉(宝島社賞:編集部推薦賞)として文庫で発売されました。

第21回「このミステリーがすごい!」大賞
受賞作(著者)
大賞 「名探偵のままでいて」
(小西マサテル)
文庫グランプリ 禁断領域 イックンジュッキの棲む森
(美原さつき)
「レモンと殺人鬼」
(くわがきあゆ)
隠し玉 「爆ぜる怪人 殺人鬼はご当地ヒーロー」
(おぎぬまX)
最終候補 「龍の卵(ドラゴン・エッグ)
(竹鶴銀)
「天の鏡」
(中村駿季)
ゴールデンアップル
(三日市零)
「夜明けと吐き気」
(鹿乃縫人)

ゴールデンアップル」が改題され復讐は合法的にとなっています。

ちなみに、
wikiの「このミス!」大賞のページでは最終候補となっておりますが、
文庫の帯には、
「2023隠し玉」と表記されています。
刊行年が2023年、
賞的には2022年の第21回「このミス!」大賞、最終候補だったけど、
隠し玉としてデビュー、といった感じだと思われます。

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三日市零『復讐は合法的に』

三日市零『復讐は合法的に

目次
  • Case1「女神と負け犬」 7〜
  • Case2「副業」 77〜
  • Case3「潜入」 137〜
  • Case4「同類」 203〜
  • 解説 村上貴史(ミステリ書評家) 279〜 

 

 

あらすじ

復讐は合法的に』あらすじ

〈エリスとメープル〉
表参道にある「法律探偵事務所 Legal Reseach E」。
そこのボスが、
女神であり、そして男神でもあるエリス
秘書として働いている小学4年生の少女メープル
この「法律探偵事務所」へ様々な依頼、
「裏メニュー」を使用することになる依頼が、舞い込んでくる。

【Case1 女神と負け犬】
依頼主は、
6年もの間、努力して節約生活を送り尽くしてきた彼氏に手酷く裏切られ、
捨てられてしまったOLの麻友。
エリスは麻友の依頼を受け、
様々な仕掛けを彼氏:坂口俊介へ繰り出していく。

【Case2 副業】
「実は、息子が人を殺してしまった件について、詳細を調べていただきたいのです。」
そう依頼してきたのは、
銀座で高級和菓子の老舗「九重堂」を営む重田靖。
1人息子である晴臣は既に逮捕されているにも関わらず、納得のいかない靖は、
「合法復讐屋」であるエリスを頼ることに。

【Case3 潜入】
「こんな不条理が許されて良いわけないでしょう!」
そう鼻息荒くまくし立てる依頼人は、雑誌記者の灰島涼斗。
半年前に隣市で起きた小学3年生の少女への強制わいせつ事件、その犯人として逮捕されたのは、
少女が通っていた英会話教室の講師をしていた男。
この男が、
地元の名士である国会議員の1人息子ということで、
様々な圧力と権力を使い、示談で終わってしまった事件に灰島は納得がいかず、
エリスの元へやってきた。
そして、秘書であるメープルが英会話教室へ潜入捜査。

【Case4 同類】
「娘は殺されたんです、味亭太のせいで。」
暴露系Twitterアカウント〈正義の復讐者〉を運営しているのが、
ユーザー名「味亭太」を名乗る人物。
依頼人の園田琴子の娘:美海は、大学のミスキャンパスに選ばれていた才色兼備の女性だったが、
〈正義の復讐者〉による発信、概ね事実とはいえ、一方的な炎上を引き起こされてしまった。
その発信により、美海のファンだった男が裏切られたと盲信し、
アルバイトからの帰宅途中だった美海の後頭部をブロックで殴りつけ殺害、
逮捕されていた。
琴子の復讐心は「味亭太」へと向かい、
エリスは依頼を受けた。

復讐は合法的に

 

 

おじさんの感想

おじさんの声
おじさんの声
復讐は合法的に』の感想

 

第21回(2022年)、
「このミステリーがすごい!」大賞の隠し玉(wikiには最終候補の欄に)としてデビュー、
三日市零復讐は合法的にを読ませていただきました。

 

「このミス!」大賞関連の小説はいつもながら読みやすく、
4つの物語からなる連作短編集だったので、1つ1つが分かりやすくて区切りがハッキリしていましたから、
朝の通勤時間を使い、きっかり4日間で読み終えた1冊でした。

 

朝の通勤時間、4回分の暇潰し、です。

 

個人的には楽しめました。

 

この復讐は合法的に
人の生き死には多少関連しておりますけど、
連続殺人事件などという凄惨な事件を題材にしているわけではないので、
本格的なサスペンスミステリー愛好家な方には不向き。

 

ですが、

 

サラッと読み進めることが出来て、
数日間の暇潰しを期待するような方にはオススメ。

 

4つの物語も1つのパターンに限られている訳ではないし、
とりわけ「Case4 同類」はその中でも異質、
その他の3つとは異なる楽しさを感じられる物語となっています。
(サスペンスミステリー感も強め)

 

そして、
主人公であるエリス、女神的な美貌を持っているのにも関わらず、
本当は男神という今の時代にピッタリ?な人物ですし、
秘書のメープルも小学生ながら、異様に能力の高い魅力的な少女として読者を惹き付けてくれます。

 

この凸凹コンビ、続編を期待したくなりますね。

 

暇を潰してくれる小説なら、何冊あったって構いません。

 

で、面白かったらなお良し、です。

 

三日市零復讐は合法的に、気になる方は手にとってみてください。

 

 

最後に

第21回(2022年)、
「このミステリーがすごい!」大賞の隠し玉(wikiには最終候補の欄に)としてデビュー、
三日市零復讐は合法的にを紹介させていただきました。

ここ何年も、
私が新しい作家さんを知るキッカケとなっている「このミス!」大賞。

古くは深町秋生「果てしなき渇き」、
海堂尊「チーム・バチスタの栄光」、
増田俊也「シャトゥーン ヒグマの森」、
中山七里「さよならドビュッシー」、
七尾与史「死亡フラグが立ちました」、
安生正「生存者ゼロ」、
志駕晃「スマホを落としただけなのに」、
新川帆立「元彼の遺言状」など、

この賞レースから知った作家さんがたくさんいます。

個人的にですけど、
読む小説を探す時に、小説のタイトルで探すより、
作家さんの名前で探した方が明らかに楽、なんですよね。

読んだことのある作家さんなら多少、安心ですし。

新人作家さんを知るキッカケとなり、
その後の暇潰しを手助けしてくれる「このミス!」大賞、ちょっとだけ注目してみてください。

ではまた。

 

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