「どんでん返し」の帝王が描く、「女性の戦い」をミステリー小説で

2020年7月14日

若い人には通じないかもしれませんけど、

W(ダブル)浅野といえば、

浅野温子と浅野ゆうこ。

W村上といえば、

村上春樹と村上龍。

通り名というかなんというか、いい意味の愛称みたいな感じで呼ばれることのある有名な方々ですが、

今日紹介する人にも愛称があります。

どんでん返しの帝王」、

中山七里さんです。

 

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「どんでん返しの帝王」との出会い

以前にも何度か書いておりますが、

中山七里の「小説」と出会ったのは、

このミステリーがすごい!大賞です。

2002年に宝島社、NEC、メモリーテックの3社が創設したノベルス・コンテスト、略して「このミス」大賞。

個人的にですが、非常み読みやすい作品が多くて、よく読ませていただいています。手に取りやすいんですよね。「小説」選びを悩んだ時に最適な賞レースだと思っています。

そんな「このミス」大賞で、中山七里の作品を初めて読みました。

第8回「このミステリーがすごい!」大賞、大賞受賞作。

さよならドビュッシー

有名な作品ですので、知っている方も多いと思います。映画やドラマにもなっています。

 

この「さよならドビュッシー」を読んでから、中山七里の「小説」を追うようになりましたね。今では好きな作家の1人です。

今回紹介する「どんでん返しの帝王」が描く「小説」、

舞台は「幼稚園」です。

 

 

「どんでん返しの帝王」が「教育現場」を舞台に

 

「どんでん返しの帝王」が「教育現場」を舞台に書き上げた「小説」、

その「教育現場」は「幼稚園」です。

もちろん、主人公は「幼稚園児」ではありません。「幼稚園教論」として赴任してきた「女性」が主人公の「小説」です。

 

私が子供の頃とは全く違う今の「幼稚園」、大変なんですね。

小学生の頃なら私も一応、習い事ぐらいはやっていましたけど、教育というよりは遊びの延長でした。将来のためにとか、どこそこへ入学のためにとか、そういう類の習い事は一切していませんでしたね。良かったのか悪かったのか、今となっては分かりませんけど。

幼稚園生ぐらいの年の頃、私は何もしていません。ほぼ覚えておりませんが、教育的な習い事は一切していなかったですね。

 

 

今回紹介する「小説」で、全国の「幼稚園事情」が全て分かるとはいいませんが、大変さはヒシヒシと伝わってきます。

幼稚園児だからと妥協せず、教育に力を入れて子供を育てる熱心な親御さんが増えているのは事実なんでしょうね。頭が下がりますよ、子供たちに。

熱心な教育は決して悪いことではありません。子供達の将来を思ってのことですから。親としては当然の想いだと思います。

ただ、時としてその熱心さがおかしな方向を向いてしまうことがあるようです。子供を想う気持ちが強すぎて過剰になってしまう、最近ニュースでもよく聞く言葉、

モンスターペアレンツ

この「どんでん返しの帝王」が描いた「小説」にもしっかり出てきます。

 

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「どんでん返しの帝王」が描く、「教育現場」での「女性の戦い」

 

闘う君の唄を 中山七里

 

ネタバレせずに、紹介します。

埼玉県の片田舎・神室町に幼稚園教論として赴任してきた女性。

この幼稚園、異様に力を持っているのが園児の親たちです。俗にいう「モンスターペアレンツ」です。幼稚園の先生たちより、園長よりも力を持っている「モンスターペアレンツ」、赴任してきた新米教師はタジタジになってしまいます。

新米教師は負けじと、何とか自分の理想を貫き、少しずつ周囲から認められていきますけど、そこは強敵「モンスターペアレンツ」、そうそう上手くはいきません。

そして、途中から「どんでん返しの帝王」が真骨頂をみせます。 風向きがガラッと変わります。

15年前の痛ましい事件、幼稚園児殺害事件がグッと物語の中心に。

イヤ〜な感じのラストに、読者をグイグイ引っ張っていくストーリー展開、さすが中山七里、

さすが「どんでん返しの帝王」だなと。

ラストはスッキリしますよと、一切言えない「小説」ですが、

読み応えのある「小説」、これは断言できます。

 

 

この「小説」を読んだ方達の感想を、紹介します

 

女性の声
女性の声
「闘う君の唄を」を読んだ感想

3.5

中山七里さんらしからぬ爽やかなお話かと思い読み始めましたが、途中から不穏な気配が・・・。
そうだったのか!と驚きと共に、
中山さんがそんな爽やかなだけのお話書かないよね・・と納得しつつ最後まで読みました。
希望がありつつも、後味の悪さは否めない終わり方でした。
こういう犯罪は小説の中でも許せない



 

男性の声
男性の声
「闘う君の唄を」を読んだ感想

4

この展開にビックリ・・・。やっぱり中山七里作品ですね!
僻地の幼稚園に赴任した女性が、勝手な保護者や古い悪習慣に立ち向かっていく。
中島みゆきさんの「ファイト!」に着想を得た物語らしくドラマのような印象で読んでいましたが、中盤からの展開に一気に読まされてしまう・・・夜更かししてしまいました。面白かった!



 

男性の声
男性の声
「闘う君の唄を」を読んだ感想

4

すごい展開です!
幼稚園の新米先生が初めて受け持った生徒たちをと、その親御さん相手に奮闘するだけのほのぼのストーリーかと思いきや・・・、
読んでみてのお楽しみです。



 

女性の声
女性の声
「闘う君の唄を」を読んだ感想

3

ここまでのモンスター・ペアレントはそうそういないでしょうが、幼稚園の先生って大変だな〜と思います。
私は、自分の子供の相手をするだけでもヘトヘトでしたからw

物語の内容は、お仕事小説プラス過去の殺人事件の謎解き。
ミステリーとしては分かりやすすぎて残念でした。
渡瀬さん登場は嬉しかったんですけど、こんなに凶悪犯顔を強調されてしまうのは気の毒ですw



 

 

おじさんの声
おじさんの声
「闘う君の唄を」を読んだ感想

どんでん返しの帝王の名は伊達ではありませんね)

7.5

 

多少、「後味の悪さ」がある「闘う君の唄を」ですけど、
私は何と言っても「モンスターペアレンツ」ですね。怖い。

私の子供時代、中にはいたと思いますが、あまり遭遇することがなかった人たちですね。この「小説」でまざまざと思い知らされましたよ。

「幼稚園」の先生たちも大変だなと感じましたけど、1番は子供達です。

子供達がかわいそうだと思ってしまって、憎き「モンスターペアレンツ」、そんな感情が湧き上がってしまいました。

 

ふざけんなよ「モンスターペアレンツ」と読み進めていたら、今度は15年前の痛ましい事件がクローズアップしてきて、「あれ?、ミステリーが全面に」、なんて感じで・・・。

 

幼稚園教論の女性が「モンスターペアレンツ」と戦っていく奮闘記から、濃厚な「ミステリー小説」として着地させる「どんでん返しの帝王」、さすがですね。やられました。

多少の「後味の悪さ」がある「闘う君の唄を」、読んでみませんか?

 

 

 

中山七里の作品

 

先ほども書きましたけど、中山七里の作品で有名なのは、

さよならドビュッシー」。

明るく爽やかな「音楽ミステリー」と言えるものが代表的だと思います。

もちろんそれだけではなく、ダークでシリアスな「サスペンス」系の「小説」や、手段を選ばない弁護士を描いた「法律路線」の「小説」などと、多種多様な作品で読者を楽しませる作家さんです。

私ももれなく読んでいますが、「小説」を選ぶ際にいつも助けてもらっています。

中山七里の「小説」なら、暇な通勤時間を助けてくれる」

そんな思いで手に取っています。

 

この「闘う君の唄を」は、途中まで、爽やかとは言い難いですが、女性教論の奮闘記として読み進めていて、途中からダークでシリアスな「サスペンス小説」に様変わり、

 

 

まさに「どんでん返しの帝王」ならではの作品です。

これからも、間違いなく中山七里の作品を読んでいきます。

読み応えのある「小説」を読んでいきたいですね。

 

最後に

冒頭で書きましたけど、

W浅野、W村上、

聞いたことありますか?

おじさんにはピンポイントな言葉なんですけど、今の10代の若者には厳しいですかね。

今現在、ダブルなんちゃらと形容される人たち、いるんでしょうか。

一応考えてみたのですが、全く出てきませんでした。

ここらへんが「おじさん」、

なんでしょうね。

 

通勤時間に、私を泣かせた「小説」

 

▶︎▶︎「伊坂幸太郎」に泣かされた、あの日の通勤時間

 

 

 

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