「リングシリーズ」の完結編、貞子のラストは「SF・ミステリー」
「貞子」「呪いのビデオ」「井戸」
この3つを日本に浸透させた「ホラー小説」の名作、「リング」
後日談を描いたサスペンスタッチの「ホラー小説」、「らせん」
そして、
「リング」と「らせん」から連なる物語の完結編「ループ」
そう遠くない近未来を舞台とした物語で、
「貞子」に終止符が打たれます。
スポンサーリンク
「リングシリーズ」の完結編
「ループ」 鈴木光司
ネタバレをせずに、紹介します
「リングシリーズ」の完結編、「ループ」の舞台は近未来です。
・二見馨(ふたみかおる)
幼い頃から数学や科学の才能に秀でていた秀才。
ある日、重力異常地帯と長寿村の位置が重なっている事に気付き、
優秀な科学者の父:秀幸と、民俗学に精通している母:真知子に伝えます。
アメリカのニューメキシコ州にある長寿村に旅行で訪れようと、3人で約束していましたが、
その直後、
父:秀幸がガンに侵されていると判明。
秀幸は転移と手術を繰り返し、衰弱する一方です。
・「転移性ヒトガンウィルス」
馨が医大生になった頃には、
秀幸は見る影もなくやつれ衰えて、余命も残り僅かという状態です。
「転移性ヒトガンウィルス」という恐ろしい病魔に侵される者は、父のみならず、
世界中で多発し始めて、ウィルスは変化と進化を遂げ、
動植物にまで感染が拡大。
このままでは世界が終焉を迎える事になると危惧した馨は、
かつて秀幸が熱意を持って研究していた「ループ」プロジェクトに辿り着きます。
「ループ」プロジェクトに関わった馨、
不思議な名前を知る事に・・・。
「タカヤマリュウジ」「アサカワカズユキ」
「タカノマイ」「アンドウミツオ」
そして、
「ヤマムラサダコ」
近未来を舞台にした「SF・ミステリー」、
「高山竜司」「浅川和幸」「高野舞」「安藤満男」「山村貞子」
「ループ」で描かれる彼らの正体は一体?
「リングシリーズ」の完結編、楽しんでください。
「リングシリーズ」の完結編を読んだ方達のレビューを、紹介します
・「ループ」を読んだAさんのレビュー
意味不明なところもありましたけど、面白かったです。
発想がいきなり変わり過ぎて、凄いとしか言いようがありません。
リング3部作は何回か読まないといけませんね!
・「ループ」を読んだBさんのレビュー
リング、らせんの続編、ホラーだと思って読むと大目玉を喰らいます。
リング、らせんにもその片鱗はあったけど、これはもうSFです。
仮想現実が出てくる事もあって、グレッグ・イーガンの順列都市を思い出したり。
リング、らせんを読んでいなくても楽しめそうですけど、読んでいた方がさらに楽しいですよ。
非常に面白かったです。
・「ループ」を読んだCさんのレビュー
とても壮大な話です。
リング、らせんを超える驚きを与えてくれる予想外の展開。
もはやホラーではなく、一体リングの話はなんだったのかと思ってしまいます。
しかし、本当に素晴らしい作品です。
馨、高山の運命はとても悲しいですし、かなりの名作ですよ。
・「ループ」を読んだおじさんの感想
「リング」、「らせん」で描かれていたホラー色の強い「貞子」、
「ループ」には出てきません。
「リング」と「らせん」の答え合わせを、
SFの世界を舞台にしたミステリーの中で、壮大に行なっているのが、
「リングシリーズ」の完結編、
「ループ」です。
もしかすると、
こんな完結を望んでいないファンもいたかと思いますけど、
「井戸」から這い出てきて、テレビ画面から這い出てくる「貞子」の物語を、
SFに落とし込んで、なおかつ成立させてしまう鈴木光司の頭脳にビックリ出来ますので、
毛嫌いせずに読んでみてほしい作品です。
「リング」と「らせん」のホラー色は鈴木光司が消し去り、
「SF・ミステリー」として完結させた「リングシリーズ」の最終章、
「ループ」。
「タカヤマリュウジ」「アサカワカズユキ」「タカノマイ」「アンドウミツオ」
そして、
「ヤマムラサダコ」
彼らの正体を驚きと共に体感してみてください。
「リングシリーズ」について
「リングシリーズ」の生みの親、
鈴木光司(1957年5月13日〜)は、日本の作家、小説家、エッセイストです。
「リングシリーズ」は、
年 | 出版元 | タイトル |
1991年 | 角川ホラー文庫 | リング |
1995年 | らせん | |
1998年 | ループ | |
1999年 | バースデイ | |
2012年 | エス | |
2013年 | タイド |
「リング」で始まった「リングシリーズ」は、
後日談「らせん」、SFミステリーの「ループ」で完結です。3部作ですね。
・「バースデイ」は「リングシリーズ」の外伝、
3つの短編で構成されている短編集です。
・「エス」は、
「らせん」の主人公である安藤満男の長男、孝則を主人公としたサスペンスタッチのホラー。
こちらもスピンオフ的な作品です。
・「タイド」は、
二見馨と高山竜司、2人の記憶を持つとされる予備校講師の物語。
こちらは読んでおりませんので、よく分かりませんけど、
調べれば調べるほど、全く想像のできない作品です。もう何が何だか・・・。
もし、今から「リングシリーズ」を1から読み進めようと思っているなら、
原点から始めるのがベストだと思います。
「リングシリーズ」の原点、「貞子」の始まり「リング」ですね。
読み物として抜群に怖い「リング」、次いで「らせん」、
一応完結させておこうという事で「ループ」。
この3つを抑えておけば、「リングシリーズ」は大丈夫だと思います。
他の作品は、暇潰しにはなるでしょうから、気が向いたらで良いのではないかと。
映画版なら、
「リング」と「らせん」は絶対に楽しめますので(個人的には「らせん」の方が映画として好きです)、
観ていない方はこの暑い夏に是非。どちらもしっかりと恐怖を味わえますから。
小説としての「リングシリーズ」、映像としての「リングシリーズ」、
色々な楽しみ方を堪能してください。
最後に
「貞子」「呪いのビデオ」「井戸」
「リング」で始まり、「らせん」、そして「ループ」。
「貞子」の怨念がどのようなラストを迎えるのか、
「SF・ミステリー」の「ループ」で確認してください。
近未来が舞台、「ホラー小説」とは言えない作品ですので、
読み始めると疑問が湧いてくるかもしれませんけど、
物語としては読み応えのある作品になっていますから、
十分に楽しめると思います。
「リング」「らせん」「ループ」
あなたの「リングシリーズ」、そして、
「貞子」の怨念を終わらせてください。
ではまた。
その他、背筋が凍るオススメ「小説」
「リングシリーズ」も十分に背筋を凍らせますけど、
違った意味で背筋を凍らせる「小説」も載せておきます。
不快、恐怖、気持ちが悪い、後味最悪、読後の疲労感と、
至れり尽くせりの「小説」ばかりですので、
気を付けながら手に取ってください。
トラウマにならないように・・・。
▶︎▶︎▶︎「バッドエンド」なラスト、リカシリーズ で最も「胸糞が悪くなる小説」
▶︎▶︎▶︎「最恐の女リカ」の原点、シリーズを読む順番はこれがオススメ