「深町秋生」の「ハードボイルド小説」、577ページを少なく感じます

2020年2月9日

「小説」や「映画」の記事を書こうと思っている方、

一番簡単な方法があります。

即書けますから、実践してみてください。

 

その方法は、

読み終わった、観終わった、

そして書く、ということです。

間隔を空けずに書き始めてください。書きやすいはずです。

 

ということで、

深町秋生」の「ハードボイルド小説」を紹介します。

読み終わりましたからね。

 

「深町秋生」について

 

深町秋生」は、1975年11月19日、山形県南陽市に生まれます。
1999年から製薬メーカーに勤務しながら、加藤小判(ニルヴァーナのカート・コバーンのもじり)名義で山形新聞の「山新文学賞」に投稿を続けていました。
ニルヴァーナ好きということで、個人的に親近感の湧く作家さんです。

 

主な作品に、

小説
2005年 果てしなき渇き
2006年 ヒステリック・サバイバー
2010年 ダブル
2012年 ダウン・バイ・ロー
2014年 ジャックナイフ・ガール 桐崎マヤの疾走
2016年 バッドカンパニー

この他にもたくさんあるのですが、全て表にするのもどうかと思って、これぐらいで。

 

 

深町秋生」は「果てしなき渇き」でデビュー、
第3回「このミステリーがすごい!大賞を受賞しています。

 

映像化されている「小説」も存在します。

・原作 「果てしなき渇き」

映画 2014年6月27日公開
渇き。 監督 中島哲也
主演 役所広司

 

・原作 「アウトバーン」

テレビドラマ 2014年8月9日放送
アウトバーン マル暴の女刑事・八神瑛子 主演 米倉涼子

 

原作は両方読んでいますけど、残念ながらこの「映画」と「ドラマ」は観ておりません。
私の傾向として、原作は読んでいるけど映像化された作品は観ていない、これが多過ぎますね。原作だけで満足してしまうので、その後を追わなくなるようです。変える気はありませんけどね。

 

深町秋生」という作家、私は大好きです。
ほとんどの作品を読ませていただいています。

作風はほぼ「ハードボイルド小説」。展開がスピーディーで飽きのこない、読者を楽しませる「小説」ばかりです。エグいシーンも多々ありますけど、濃厚なストーリーでグイグイ引っ張られて、ラストまで一気に走らされてしまいます。

 

 

そんな濃厚なストーリーでグイグイ引っ張られてしまったのが、

私です

577ページもある「小説」なのに、ラストまで一気に読まされました。もう少し引き伸ばしたかったのですが、止まりませんでしたね。


正直に言うと、
1週間は保って欲しいんです。朝の通勤時間に電車の中で読んでいるので、その暇な時間を1週間以上は楽しませて欲しいのですが、残念ながらこの「小説」は1週間保ちませんでした。一気に読まされましたよ。

深町秋生」の「ハードボイルド小説」、紹介します。

 

スポンサーリンク

 

「深町秋生」の「ハードボイルド小説」、読者を飽きさせません

 

ショットガン・ロード 深町秋生

 

ネタバレせずに、紹介します。

日本でも有数の暴力団組織、そこのナンバー2が殺されます。
手を下したのは、裏社会で知らないものはいないと言われる「暗殺チーム」。
暴力団組織は威信を賭けて「暗殺チーム」を潰そうと、あらゆる策を練り、辿り着いたのがある男です。

 

その男は、ある雪国の港町で漁師をしていました。漁師としてはまだ新人の部類ですが、その男なりになんとか漁をして生計を立て、徐々に地元住民から認められるようになっていきました。

しかし、

そんな日々は長く続きません。漁師になる前、その男の職業は、

殺し屋」です。

伝説の殺し屋」とまで言われた男に、安息の日々が続くわけはなく、再び血生臭い世界に引き戻されてしまいます。

暴力団組織に半ば強引に引き戻された男を待ち受けていたのは、かつての仲間たちとの死闘です。

 

「お前が以前所属していた暗殺チーム、そこのトップを始末しろ」

 

 

暗殺チーム」から抜けて、隠れて暮らしていた男の生活は一変しました。

切っても切り離せない因縁により、再び「殺し屋」として歩き続けなければいけません。
かつて所属していた「暗殺チーム」を相手に、男の凄惨な戦いが始まります。

因縁にケリをつけるために。

 

深町秋生」の「ハードボイルド小説」、読者を飽きさせることなく、
577ページを一気に走らされてしまいますよ。

 

 

 

読んだ感想

 

ショットガン・ロード」、

読み終わったのはつい最近です。577ページが少なく感じるほど、集中して読み進めてしまいました。

 

上の紹介には書きませんでしたが、男には相棒がいます。

殺された暴力団組織のナンバー2、その息子が相棒として男と共に「暗殺チーム」と戦っていきます。

その息子が成長していく様も、この「ショットガン・ロード」を楽しめる要因の1つになっています。

 

私個人としては、非常に楽しめた「小説」なんですけど、若干気をつけて欲しいことがあります。

 

主人公の男も、「暗殺チーム」の面々も、
人間離れした恐ろしい能力の持ち主です。

戦闘シーンも派手で、日本では考えられないような事件が多発しますので、
現実として想像できるかと言われると微妙です。
いや、無理です。

 

 

ですので、

読む際は、ハードボイルドな「映画」を「小説」として読む、

こんな感じで読み進めていただければ、絶対に楽しめますので、是非、
現実社会と被らせないようにして、何も考えずに「ショットガン・ロード」の世界観を堪能してください。ロケットランチャーが出てきても、驚かないようにしてください。

深町秋生」の「ショットガン・ロード」、おすすめです。

 

 

 

最後に

 

解説というのが、文庫のラストにはだいたい書いてあります。

ネタバレになりますので、「小説」を読み終わってから解説を読んでみて欲しいのですが、

この「ショットガン・ロード」の解説がちょっと面白かったので、少しだけ触れてみたいと思います。

 

解説を書いているのが、丸田順悟さんという映画プロデューサーです。

映画人だからでしょうけど、丸田さんはこの「ショットガン・ロード」を

和製ミッドナイト・ラン」と評していました。

 

元殺し屋の男と相棒の戦いを、
賞金稼ぎの「デ・ニーロ」と会計士の旅に重ね合わせて、解説の中で語っています。
これが面白かったんですよね。

「小説」の解説なんてほぼ読まない私ですが、この丸田さんの解説は読み進めてしまいました。

ショットガン・ロード」と「ミッドナイト・ラン」が似ているということではなく、
ただ重ねられる部分があると言っているだけですけど、これが妙に心地良かったです。

生意気にも、「なるほどね」なんて思ってしまいましたよ。

 

ショットガン・ロード」の本編を読んだ後、解説もどうぞ、と、
おすすめしておきます。

 

ではまた。

 

 

(Visited 316 times, 1 visits today)

スポンサーリンク