「深町秋生」の「ハードボイルド小説」、577ページを少なく感じます
「小説」や「映画」の記事を書こうと思っている方、
一番簡単な方法があります。
即書けますから、実践してみてください。
その方法は、
読み終わった、観終わった、
そして書く、ということです。
間隔を空けずに書き始めてください。書きやすいはずです。
ということで、
「深町秋生」の「ハードボイルド小説」を紹介します。
読み終わりましたからね。
「深町秋生」について
「深町秋生」は、1975年11月19日、山形県南陽市に生まれます。
1999年から製薬メーカーに勤務しながら、加藤小判(ニルヴァーナのカート・コバーンのもじり)名義で山形新聞の「山新文学賞」に投稿を続けていました。
ニルヴァーナ好きということで、個人的に親近感の湧く作家さんです。
主な作品に、
年 | 小説 |
2005年 | 果てしなき渇き |
2006年 | ヒステリック・サバイバー |
2010年 | ダブル |
2012年 | ダウン・バイ・ロー |
2014年 | ジャックナイフ・ガール 桐崎マヤの疾走 |
2016年 | バッドカンパニー |
この他にもたくさんあるのですが、全て表にするのもどうかと思って、これぐらいで。
「深町秋生」は「果てしなき渇き」でデビュー、
第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しています。
映像化されている「小説」も存在します。
・原作 「果てしなき渇き」
映画 | 2014年6月27日公開 | |
渇き。 | 監督 | 中島哲也 |
主演 | 役所広司 |
・原作 「アウトバーン」
テレビドラマ | 2014年8月9日放送 | |
アウトバーン マル暴の女刑事・八神瑛子 | 主演 | 米倉涼子 |
原作は両方読んでいますけど、残念ながらこの「映画」と「ドラマ」は観ておりません。
私の傾向として、原作は読んでいるけど映像化された作品は観ていない、これが多過ぎますね。原作だけで満足してしまうので、その後を追わなくなるようです。変える気はありませんけどね。
「深町秋生」という作家、私は大好きです。
ほとんどの作品を読ませていただいています。
作風はほぼ「ハードボイルド小説」。展開がスピーディーで飽きのこない、読者を楽しませる「小説」ばかりです。エグいシーンも多々ありますけど、濃厚なストーリーでグイグイ引っ張られて、ラストまで一気に走らされてしまいます。
そんな濃厚なストーリーでグイグイ引っ張られてしまったのが、
私です。
577ページもある「小説」なのに、ラストまで一気に読まされました。もう少し引き伸ばしたかったのですが、止まりませんでしたね。
正直に言うと、
1週間は保って欲しいんです。朝の通勤時間に電車の中で読んでいるので、その暇な時間を1週間以上は楽しませて欲しいのですが、残念ながらこの「小説」は1週間保ちませんでした。一気に読まされましたよ。
「深町秋生」の「ハードボイルド小説」、紹介します。
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「深町秋生」の「ハードボイルド小説」、読者を飽きさせません
「ショットガン・ロード」 深町秋生
ネタバレせずに、紹介します。
日本でも有数の暴力団組織、そこのナンバー2が殺されます。
手を下したのは、裏社会で知らないものはいないと言われる「暗殺チーム」。
暴力団組織は威信を賭けて「暗殺チーム」を潰そうと、あらゆる策を練り、辿り着いたのがある男です。
その男は、ある雪国の港町で漁師をしていました。漁師としてはまだ新人の部類ですが、その男なりになんとか漁をして生計を立て、徐々に地元住民から認められるようになっていきました。
しかし、
そんな日々は長く続きません。漁師になる前、その男の職業は、
「殺し屋」です。
「伝説の殺し屋」とまで言われた男に、安息の日々が続くわけはなく、再び血生臭い世界に引き戻されてしまいます。
暴力団組織に半ば強引に引き戻された男を待ち受けていたのは、かつての仲間たちとの死闘です。
「お前が以前所属していた暗殺チーム、そこのトップを始末しろ」
「暗殺チーム」から抜けて、隠れて暮らしていた男の生活は一変しました。
切っても切り離せない因縁により、再び「殺し屋」として歩き続けなければいけません。
かつて所属していた「暗殺チーム」を相手に、男の凄惨な戦いが始まります。
因縁にケリをつけるために。
「深町秋生」の「ハードボイルド小説」、読者を飽きさせることなく、
577ページを一気に走らされてしまいますよ。
読んだ感想
「ショットガン・ロード」、
読み終わったのはつい最近です。577ページが少なく感じるほど、集中して読み進めてしまいました。
上の紹介には書きませんでしたが、男には相棒がいます。
殺された暴力団組織のナンバー2、その息子が相棒として男と共に「暗殺チーム」と戦っていきます。
その息子が成長していく様も、この「ショットガン・ロード」を楽しめる要因の1つになっています。
私個人としては、非常に楽しめた「小説」なんですけど、若干気をつけて欲しいことがあります。
主人公の男も、「暗殺チーム」の面々も、
人間離れした恐ろしい能力の持ち主です。
戦闘シーンも派手で、日本では考えられないような事件が多発しますので、
現実として想像できるかと言われると微妙です。
いや、無理です。
ですので、
読む際は、ハードボイルドな「映画」を「小説」として読む、
こんな感じで読み進めていただければ、絶対に楽しめますので、是非、
現実社会と被らせないようにして、何も考えずに「ショットガン・ロード」の世界観を堪能してください。ロケットランチャーが出てきても、驚かないようにしてください。
「深町秋生」の「ショットガン・ロード」、おすすめです。
最後に
解説というのが、文庫のラストにはだいたい書いてあります。
ネタバレになりますので、「小説」を読み終わってから解説を読んでみて欲しいのですが、
この「ショットガン・ロード」の解説がちょっと面白かったので、少しだけ触れてみたいと思います。
解説を書いているのが、丸田順悟さんという映画プロデューサーです。
映画人だからでしょうけど、丸田さんはこの「ショットガン・ロード」を
和製「ミッドナイト・ラン」と評していました。
元殺し屋の男と相棒の戦いを、
賞金稼ぎの「デ・ニーロ」と会計士の旅に重ね合わせて、解説の中で語っています。
これが面白かったんですよね。
「小説」の解説なんてほぼ読まない私ですが、この丸田さんの解説は読み進めてしまいました。
「ショットガン・ロード」と「ミッドナイト・ラン」が似ているということではなく、
ただ重ねられる部分があると言っているだけですけど、これが妙に心地良かったです。
生意気にも、「なるほどね」なんて思ってしまいましたよ。
「ショットガン・ロード」の本編を読んだ後、解説もどうぞ、と、
おすすめしておきます。
ではまた。
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