第18回「このミス」大賞受賞作、歌田年『紙鑑定士の事件ファイル』を読んだ感想

非常に読みやすい小説が多い文学賞でお馴染みの、

「このミステリーがすごい!」大賞

個人的には、
活字に慣れていない人でも手に取りやすい小説が多い文学賞だと思っています。

「このミステリーがすごい!」大賞

「芥◯賞」、「直◯賞」などの受賞作より、断然読みやすい

ここからデビューして羽ばたいていく作家さんが多いので、
好みの新人作家を見つけるのに最適

ドラマや映画などへ映像化された作品が多数存在

「このドラマ、あの小説のヤツだ!」

なんて事が起こり得る文学賞、そして、
非常に読みやすい小説が多数の「このミステリーがすごい!」大賞
その大賞受賞作を紹介させていただきます。

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第18回「このミス」大賞

「このミステリーがすごい!」大賞は、
2002年に宝島社、NEC、メモリーテックの3社が創設したノベルス・コンテストです。
略称は「このミス」大賞。

今回紹介する小説は、
第18回「このミステリーがすごい!」大賞大賞受賞作です。

第18回「このミステリーがすごい!」大賞
タイトル(著者)
大賞紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人
(歌田年)
優秀賞「幽霊たちの不在証明」
(朝永理人)
U-NEXT・
カンテレ賞
「そして、ユリコは一人になった」
(貴戸湊太)
隠し玉「ガラッパの謎 引きこもり作家のミステリ取材ファイル」
(久真瀬敏也)
「犬の張り子をもつ怪物」
(藍沢今日)
最終候補「わたしの殺した力士」
(走水剛)
「フィオレンティーナ」
(平島摂子)
「偽者江戸川乱歩」
(野地嘉文)
「闇だまり」
(雨地草太郎)

大賞作品には賞金として1200万円、
文庫グランプリ(優秀賞)には200万円が贈呈される文学賞、
「このミステリーがすごい!」大賞

「エンターテイメントを第一義の目的とした広義のミステリー」
を募集対象にしていますので、必然的に、面白くて読みやすい作品が多くなっています。

第18回「このミス」大賞の大賞受賞作も読みやすかったですね。

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歌田年『紙鑑定士の事件ファイル』あらすじ

 

紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』歌田年

紙鑑定士の事件ファイル』あらすじ

どんな紙でも見分けることのできる紙鑑定士・渡辺が営む事務所、
「渡辺紙鑑定事務所」に、
ある日、若い女性がやって来た。

その女性は、
「紙鑑定」を「神探偵」と勘違いし、
何でも解決してくれるはずだと思い込み、彼氏の浮気調査を依頼しに、
「渡辺紙鑑定事務所」へ。

手がかりは、プラモデルの写真1枚のみ。

探偵ではないが、報酬が見込めるというのは事実なので、
渡辺はその写真から色々と調べてみようと、一応、依頼を受諾。

ダメ元だけれど調査を開始し、
プラモデルに関する情報を調べていく過程で、
伝説のプラモデル造形家・土生井と出会い、意外な真相に辿り着いてしまう。

「神探偵」と勘違いされた「紙鑑定士」の初仕事は見事に決着。

幾らかの報酬にもなり、
無駄にはならなかった渡辺の「神探偵」としての初仕事、
これで終わりかと思いきや、さらに依頼が舞い込んで来る事態へ。

初仕事から翌々日、

今度は、行方不明の妹を探す女性が、
妹の残したジオラマを持って渡辺の元を訪ねて来た。

再び伝説のプラモデル造形家・土生井の力を借りて調査を開始したが、

そのジオラマには恐ろしい暗示が込められていることを知り、
渡辺は闇の深い事件に巻き込まれていく・・・。

紙鑑定士の事件ファイル

 

 

『紙鑑定士の事件ファイル』を読んだ方達の感想

男性の声
男性の声
『紙鑑定士の事件ファイル』を読んだ感想

4

それほど期待をしていた作品ではなかったですが、面白かったです。
紙や模型に関する細かい情報が楽しいと思える人と、細か過ぎて読むのが面倒だと思う人で、本書の評価が分かれるかもしれません。
あと、
タイトルに「紙鑑定士〜」とありますが、もう一人の模型の人の方が、鋭い推理をするので、それが気になってしまう方は評価が低いかも。

 

女性の声
女性の声
『紙鑑定士の事件ファイル』を読んだ感想

3

初読みの作家さんです。
紙鑑定士って本当にいるのだろうか?なんだか、全てが上手く行き過ぎてる感じを受けました。
軽いテイストでしたね。

 

男性の声
男性の声
『紙鑑定士の事件ファイル』を読んだ感想

4

スイスイ読めて大変面白かったです。
紙のこと、模型のこと、全然詳しくもないし興味もないんですけど、説明箇所もくどくなく、面倒臭くなって飛ばし読むこともありませんでした。
程よいウンチク加減は良かったと思います。
あと、個人的にこういう感じの推理ものはかなり好きですね。
シリアスになり過ぎず、血生臭くならない語り方、次回作も読んでみたいです。

 

男性の声
男性の声
『紙鑑定士の事件ファイル』を読んだ感想

4

ある謎を解いたら次の謎に繋がる・・と純粋に謎解きを楽しめるストーリーだったと思います。細かい伏線もしっかり回収されていました。
文章も読みやすくサクサク読み進められるので、軽い気持ちで手にとっても良い1冊です

 

おじさんの感想

おじさんの声
おじさんの声
『紙鑑定士の事件ファイル』を読んだ感想

「このミス」大賞らしい、読みやすいミステリー

7.5

まさに、
「このミステリーがすごい!」大賞関連作品といった感じの1冊でした。

 

圧倒的な読みやすさ、
エンタメ感満載な物語、
魅力があるのか無いのかよく分からない主人公の「神探偵/紙鑑定士」、
大賞っぽく感じない大賞受賞作、
歌田年紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人

 

冒頭からラストまで、
躊躇なく読み進められたミステリー、サクッと楽しめる物語でした。

 

タイトルからはちょっとマニアックな印象を受けますけど、
紙や模型に関する知識が無くても全然問題ありません。私もゼロですし。
気軽に手に取ってみても良い1冊だと思います。

 

ただですね、
リアルなミステリー志向な読者には少し、テンポが良過ぎて軽く感じてしまうかも・・・。
順番通りにパズルのピースがカチッとハマり過ぎる展開に、
途中で冷めてしまう方もいるかもしれません。

 

それぐらい、読むのが苦にならない小説だと思って頂ければなと。

 

サクサクページをめくれる、
謎はしっかり解決される、
読後感にイヤなシコリは残らない。

 

濃厚な超おぞましいミステリーではなく、
エンタメ系の読みやすいミステリー小説『紙鑑定士の事件ファイル』
暇潰しには最適ですよ。

 

ちなみに、
紙鑑定士の事件ファイルが歌田年さんの作家デビュー作です。
「このミス」大賞は新人作家さんと出会える、そんな良い機会を与えてくれる文学賞、
触れてみてはいかがでしょうか。

 

歴代「このミス大賞」受賞作

「このミステリーがすごい!」大賞が始まったのは今から約20年前、
2002年です。

2002年から今まで、
「このミス大賞」受賞作24冊

回(年)大賞受賞作(著者)
第1回
(2002年)
「四日間の奇蹟」
(浅倉卓弥)
第2回
(2003年)
「パーフェクト・プラン」
(柳原慧)
第3回
(2004年)
果てしなき渇き
(深町秋生)
「サウスポー・キラー」
(水原秀策)
第4回
(2005年)
チーム・バチスタの栄光
(海堂尊)
第5回
(2006年)
「ブレイクスルー・トライアル」
(伊園旬)
第6回
(2007年)
「禁断のパンダ」
(拓未司)
第7回
(2008年)
屋上ミサイル
(山下貴光)
「臨床真理」
(柚月裕子)
第8回
(2009年)
「トギオ」
(太朗想史郎)
「さよならドビュッシー」
中山七里
第9回
(2010年)
「完全なる首長竜の日」
(乾緑郎)
第10回
(2011年)
「弁護士探偵物語・天使の分け前」
(法坂一広)
第11回
(2012年)
生存者ゼロ
(安生正)
第12回
(2013年)
警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官
(梶永正史)
「一千兆円の身代金」
(八木圭一)
第13回
(2014年)
「女王はかえらない」
(降田天)
第14回
(2015年)
「神の値段」
(一色さゆり)
「ブラック・ヴィーナス 投資の女神」
(城山真一)
第15回
(2016年)
「がん消滅の罠 完全寛解の謎」
(岩木一麻)
第16回
(2017年)
オーパーツ 死を招く至宝
(蒼井碧)
第17回
(2018年)
怪物の木こり
(倉井眉介)
第18回
(2019年)
紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人
(歌田年)
第19回
(2020年)
「元彼の遺言状」
(新川帆立)

歴代の「このミス」大賞の大賞受賞作で、
映画化されているのは4作品です。

映画化

浅倉卓弥「四日間の奇蹟」
2005年劇場公開/監督:佐々部清/主演:吉岡秀隆(如月敬輔役)

海堂尊「チーム・バチスタの栄光」
2008年劇場公開/監督:中村義洋/主演:竹内結子(田口公子役)

中山七里「さよならドビュッシー」
2013年劇場公開/監督:利重剛/主演:橋本愛(香月遥役)

深町秋生「果てしなき渇き」(邦題「渇き。」)
2014年劇場公開/監督:中島哲也/主演:役所広司(藤島昭和役)

ドラマ化されたのは3作品

ドラマ化

山下貴光「屋上ミサイル」
日本テレビ系バラエティー「超再現!ミステリー」内再現ドラマ

八木圭一「一千兆円の身代金」
フジテレビ系「土曜プレミアム」/主演:香取慎吾(伊藤直哉役)

梶永正史「警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」
フジテレビ系「土曜プレミアム」/主演:松下奈緒(郷間彩香役)

「このミステリーがすごい!」大賞大賞受賞作のみを切り取ってみても、
これだけの作品が映像化されています。

関連作品全てとなると、倍以上の数の作品が映画化ドラマ化されています。

映像化に適した作品を数多く輩出している文学賞と言えますね。

「このミステリーがすごい!」大賞に触れておくと、
活字だけではなく、映像として楽しめる未来が来る可能性を秘めておりますので、
関連作品を読み進めておくのもよろしいかと。

 

 

 

 

最後に

 

第18回「このミステリーがすごい!」大賞大賞受賞作
歌田年『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人を紹介させていただきました。

いつも通り、
読みやすさ抜群の小説で、いい暇つぶしになりましたね。

大賞受賞作に限らず、関連作品もほとんど読みやすいものばかりです。

「このミス」大賞に注目しておけば、
読む小説に悩まなくて済むようになるのではないか、そうおじさんは思っています。

というか、

私がそうなっています。

とりあえず、「このミス」大賞関連の小説を見つけたら読む、
そんな状態です。
(時代劇系以外の小説です。苦手なもので)

もし、読む小説に悩んでいるなら、
「このミス」大賞関連の小説に触れておくことをオススメです。

ではまた。

 

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