「バッドエンド」なラスト、リカシリーズで最も「胸糞が悪くなる小説」
「つまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらない」
これが、
この「小説」のラストを飾る冒頭文です。
「最恐の女リカ」の狂気が滲み出てくるような「バッドエンド」。
ラストで淡々と語られるリカの独白は、
読者を淡々と「胸糞悪く」していきます。
「リカ」からしたら普通なんでしょうね。
お茶でも飲みながら淡々と、「胸糞が悪くなる」独白を、
妄想を現実に置き換えながら、
淡々と・・・。
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「バッドエンド」なラスト、「胸糞が悪くなる小説」
「リハーサル」五十嵐貴久
前作までの「リカ」の狂気を掻い摘んで
リカの狂気 | 1日に100通以上のメールを1人の男性に送りつける |
男性宅に現れ娘を誘拐、背中に赤い十字架をペイント。 | |
直接対決した男性にゴルフクラブで殴られ気絶、余裕で復活。 | |
刑事に2発の銃弾を受けるが、余裕で復活。 | |
リカの執拗な気持ちが表現された、バラバラの死体が発見。 | |
リカと連絡を取ろうとした男性は返り討ちに。 | |
恐ろしく勘の鋭いリカ、捜査の目をかいくぐる。 | |
リカの狂気はいつでも一貫している。欲望。 | |
リカはリカでしかない。 |
今回の「リハーサル」で、さらに追加されていきます。「胸糞が悪くなる」狂気が。
「リハーサル」をネタバレせずに、紹介します。
ある日、大矢はワープロで正看護婦の募集をするプリントを作り、
花山病院の正面出入り口にある看板に貼り付けました。人手不足なんです。
ただ、
これが大きな間違い。物語のスタートはここから。
面接会場で粛々と面接が行われていきます。5人中、採用人数は3人、
あっさりと決まるはずでしたが、そうはいきません。面接ラストに狂気が待っていました。
雨宮リカ、
痩せていて高身長、漆黒の黒さを誇る髪、目から下を覆うほどの大きなマスク、
履歴書の年齢は28歳。
オーダーメイドのスーツ姿、靴はフェラガモという高級感漂うスタイル。
雨宮リカの経歴は看護婦として完璧です。
経験値も高く、日本医師会の元副会長の推薦状まで持参しています。
面接は淡々と進み、週明けに結果を連絡するという事で終了。
募集で来た5人が帰った後、
面接官同士で話し合いを行い、雨宮リカの話に。
看護婦としての力量は申し分ないんですが、
・雨宮リカが部屋に入ってくるなり感じた異臭
リカの体臭なのか腋臭なのか、
判断は出来ず、看護婦の仕事には影響ないだろうという事で、
最終的な判断は副院長である大谷に一任される形で面接は終了です。
そして、
週明けに仮採用が決定します。3人。
「◯◯◯◯、◯◯◯◯、雨宮リカ、仮採用」
試用期間3ヶ月、その間に問題がなければ本採用です。
問題がないなんて事、ありえません。
✔︎ 「最恐の女リカ」を仮採用とはいえ病院の中へ・・・。
✔︎ 「リカ」と関わった人間、場所、
全てが侵食されていきます。「リカ」の狂気よって。
「最恐の女・看護婦リカ」を描いた、
「リハーサル」
あの、
「つまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらない」
ラストを飾る冒頭文まで読み進めてください。
「バッドエンド」は間違いなし、
「胸糞が悪くなる」こと、確実ですよ。
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「胸糞が悪くなる小説」を読んだ方達のレビューを、紹介します
(リカの残虐性)
白衣の悪魔降臨。
一人の悪魔「リカ」に徹底的に叩き潰された花山病院の関係者たち。
看護婦としての高い技術を持ちますが、あまりにも一方的な言い分で噛み合いません。
恋心を抱かれた◯◯はたまったものではないですね。
残虐性は完全に開花しました。
目的の為に障害となる者は躊躇なく排除です。
罪悪感を感じない「リカ」に対抗出来る者はこの世にいません。
(リカが他人を不幸にするパワー)
怖すぎる!
相変わらずの狂いっぷり。しかし、
背も高くてちょっと臭う特徴のある女が人目につく事なく犯罪を繰り返せるものなのか・・。
どこかで見つかりそうなのに・・・。
会う人みんな不幸にするパワーは凄いです。
ロックオンされたら最後、皆逃げきれません。本当に助からないですね・・・。
(リカに対するイライラ感)
このシリーズを読んできて恐怖や痛みを感じてきましたが、
ここまできたらもはや恐怖を通り越してリカに対するイライラが止まりません!
本当にめでたい奴ですね。
こんな風に自分を肯定するだけで生きられたら楽なのか行き過ぎて苦しいのか・・・。
良い意味で胸糞が悪いシリーズでした。疲れましたよ。
(リカと会話をしてみようとした人の危険度)
どうしてそういう事になっているのかという思い込み、噛み合わない会話。
そんなおかしな事が次々と押し寄せてきて、途中から笑ってしまうぐらい凄かったですね。
当人からの視点で進む事がなく、第三者から出来事を眺めるだけのようで、そこで起きている事にどういった意図があるのか分からないまま・・・。
この意味の分からなさに背筋がゾクゾクしてきます。
何を言っても、何をしても無駄と思わせるこの感じ、怖いし、素晴らしいですw
・「リハーサル」を読んだおじさん
(「リハーサル」を読んだ後の不快感、後味の悪さ、恐怖感)
この「リハーサル」、
つい先日読み終えたところです。相変わらず「最恐の女リカ」でしたね。
「リカシリーズ」を読み進めてくると、
白衣を着た「リカ」を想像するのがたやすくなっているんです。頭の中に即、出てきます。
良くも悪くも、「リカ」を理解してしまっているんですね、読者が。
分かるという理解ではなく、「リカ」ならやりかねない、そんな理解です。
理解をしつつ「リハーサル」を読み進めるのですが、
あのラストは悲惨です。惨いなんてもんではありません。
「最恐の女リカ」の、
妄想に次ぐ妄想で現実と化した、「胸糞が悪くなる」独白を淡々と・・・。
正直、
あのラストだけでも読んで欲しいというのが本音です。
そこへ至る経緯が更にラストを「胸糞悪く」しますので、是非、淡々と読み進めていただけると良いかなと。
「バッドエンド」間違いなし、「胸糞が悪くなる」こと間違いなし、
そんな「小説」で申し訳ありませんけど、
「リハーサル」
ほんの少しだけ、おすすめさせて頂きます。
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「バッドエンド」ばかりな「リカシリーズ」の時系列
五十嵐貴久(1961年12月14日〜)の「リカシリーズ」は、
計7冊刊行されています。物語の時系列通りに並べてみると、
1 | 2016年(幻冬舎文庫) | リバース |
2 | 2022年(幻冬舎文庫) | リセット |
3 | 2021年(幻冬舎文庫) | リフレイン |
4 | 2019年(幻冬舎文庫) | リハーサル |
5 | 2003年(幻冬舎文庫) | リカ |
6 | 2015年(幻冬舎文庫) | リターン |
7 | 2019年12月(幻冬舎文庫) | リメンバー |
今回紹介した「リハーサル」は、
「リカ」という第2回ホラーサスペンス大賞を受賞した「小説」の前の話。
昔話ですね。
✔︎ 「リバース」が「リカの誕生」なら、
✔︎ 「リハーサル」は「リカの覚醒」です。
✔︎ 「リカ」で「リカの狂気が爆発」して、
「リターン」で「リカの狂気は永遠」を読者が知る事になります。
そしてすでに、
「リカシリーズ」は7作目まで発表されています。
「リカの狂気の物語」が今後も増え続けるのは確実・・・。
しかも、
ドラマや映画、映像として「雨宮リカ」を視認できるようになってしまいました。
「リカの狂気」をどこまで蔓延させるつもりなんでしょうか・・・。
気にはなりますけど。
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「胸糞が悪くなる」、「最恐の女リカ」がドラマ化
恐ろしい出来事・・・。
こんなおぞましいモノがドラマ化です。
2019年10月5日に東海テレビ・フジテレビ系「オトナの土ドラ」枠で放送。
原作:五十嵐貴久の「リカ」と「リハーサル」
主演:高岡早紀でお送りするドラマ「リカ」
・第1部:2019年10月5日(土)〜26日(土)放送予定
ドラマ「リカ」第1部
・第1部:全4話
⇨1「あなたは運命の人」
⇨2「これは私たちだけの秘密」
⇨3「鈍感な女・・・死ねばいい!」
⇨4「私の何がいけなかったの!」
・キャスト(役名)
高岡早紀(雨宮リカ)
小池徹平(花山病院・副院長:大矢昌史)
山谷花純(佐藤真由美)
西岡徳馬(花山病院・院長:花山大次郎)
夏菜(丘留千秋)
第1部で描かれていく狂気は、まさにこの「リハーサル」です。
という事は、
第1部からすでに「胸糞が最強に悪くなる」ラストがお待ち。
あのラストを描いてしまうのかと、テレビ業界とは何の縁も無い私ですら、
心配になってしまいます。
むしろ、視聴者が心配です。大丈夫だったのでしょうか?
花山病院の副院長:大矢を演じるのは小池徹平。
「リカ」の狂気を丸かぶりするのは彼です。
・第2部:2019年11月9日(土)〜30日(土)放送予定
・ドラマ「リカ」第2部
・第2部:全4話
⇨5「やっと出会えた・・・運命の人」
⇨6「私、いいお母さんになるから!」
⇨7「リカはストーカーなんかじゃない!」
⇨8「もうあなたしかいないの・・・」
・キャスト(役名)
高岡早紀(雨宮リカ)
大谷亮平(本間隆雄)
徳永えり(本間葉子)
柏原収史(原田信也)
夏菜(丘留千秋)
第2部で描かれていく狂気は、「リハーサル」の次、「リカ」のお話です。
覚醒した「リカ」の狂気が爆発、不死身の「リカ」が描かれる事になります。
変な言い方をしますけど、
ストーカー能力が異常に長けた「リカ」を観られのではないかと。
走って追いかけて来るわけではありません。
相手の精神を狂気で侵食、「リカ」の愛情表現から来るストーカー行為です。
歪み腐りきった、悪臭漂う狂気の愛情表現です。
そして、
その愛情表現を全身で受け止めざる負えないのは本間役の大谷亮平。
「リカ」の「愛」を受けるのは彼です。
・「最恐の女リカ」のコメント
この作品がどのように視聴者の方に受け入れられるかは分かりませんし、
もしかしたら、
受け入れてもらえないかもしれません。
でも、
一緒に恐怖体験を面白がって頂けるストーリーだと思います。
なので、リカの事を全然受け入れられない方にも観て頂きたいです。
と、「最恐の女リカ」である高岡早紀さんは仰っています。
・「最恐の女リカ」の第2部へのコメント
第2部は第1部と全然違うストーリーで、
大矢先生を思って3年間引きこもっていたリカが、
ついに新しい運命の人を見つけます。
リカのまた新しい側面がたくさん散りばめられていて、
「あ、こんなことになるのか!」と、
さらに楽しめるのではないかと思います。
実際の話として考えると怖いかもしれませんから、
エンタメとして割り切って観ていただけたら、
とても楽しめるのではないかと。と、「最恐の女リカ」である高岡早紀さんは仰っています。
「最恐の女リカ」の狂気に侵食された日本人が多数続出・・・。
どうぞ、お気をつけて。
ドラマ「リカ〜リバース〜」
2021年3月20日から東海テレビ・フジテレビ系「オトナの土ドラ」枠で放送、
「最恐の女リカ」が再び・・・。
・ドラマ「リカ〜リバース〜」
・全3話
⇨1「バラの咲く家・・・惨劇の始まり」
⇨2「相次ぐ悲劇”幸せ”のミートソース」
⇨3「誠実な愛がほしかっただけ」
・キャスト(役名)
高岡早紀(リカの母親:雨宮麗美)
山口まゆ(麗美の娘:結花)
田辺桃子(麗美の娘:梨花)
浅香航大(雨宮家の家庭教師:宗像忍)
福田麻由子(雨宮家の家政婦:花村幸子)
小田井涼平(麗美の夫:武士)
五十嵐貴久の「リバース」が基になっているドラマです。
主人公の雨宮麗美を演じる高岡早紀さんのコメントは、
「今回、続編のオファーをいただき、前回の「リカ」の続きではなく、リカの母親・雨宮麗美を演じると言うことで、とても面白そうだと思いました」
「現場では、前回同様に主人公の言動などに、”きょとん”とする相手役の方達の表情を楽しませてもらいました。リカの母親を私が演じることで、あのようなリカが誕生したことを納得してもらえれば嬉しいです。素晴らしいキャストの皆さんと、とても面白い作品ができたと思います。怖いもの見たさ気分で楽しんでください」
〜高岡早紀さんのコメント〜
怖いもの見たさ気分で楽しもうとした人の中で、
一体どれだけの人が本当に楽しめたのか・・・。
結局、「リカの狂気」に取り込まれてしまったのではないかと・・・。
最後に
「バッドエンド」で「胸糞の悪くなる小説」を、
紹介させて頂きました。
楽しんで欲しいというより、
「リカの狂気」を共有してください、
そんな気持ちで書いてきました。仲間が欲しいです。
「リハーサル」の文庫の帯にはですね、
「リカ」シリーズ史上、最も酸鼻な幕切れ。
と宣伝文句が書かれていますけど、
もっと詳しく書いておいて欲しかったです。
「リカ」シリーズ史上、最も「胸糞が悪くなる」幕切れ。
注意してね
注意喚起をしておかないといけない「小説」だと、
私は強く思っています。
読む際は本当にご注意ください。
「バッドエンド」間違いなしで、「胸糞が悪くなる」のは確実ですのでね。
「リハーサル」
心の強い方にだけオススメです。
ではまた。
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