「古典部」を描いた、米澤穂信の「ミステリー小説」が気になります
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おじさんが昔の武勇伝を語る、
相当ウザいですよね。私もそう思います。
ただ、
今回は少しだけ語らせてください。少しだけ。
もちろん、
武勇伝なんてありませんので、ご安心を。
高校生時代の部活動
私のようなおじさんにも、高校生時代なんてものがあります。
もう覚えていない事もありますけど、
楽しかった思い出だけは昨日の事のように思い出せますね。数多くはないですが。
そんな中でも特に、思い出深いのは部活動。
私は「サッカー部」に所属していました。
今や、
走ると怪我が怖い、ボールを蹴ると怪我が怖い、そんなおじさんになっておりますが、
一応これでもゴリゴリの「体育会系」でした。
小学校、中学校、高校と、「体育会系」で生きてきましたので、
「文化部」というものに当時は違和感がありました。今はさすがに無いですよ。
「文化部」、何を思い付きますかね?
私の古い頭だと、囲碁や将棋、吹奏楽、書道などでしょうか。
今だと、パソコン部なんてのがあるみたいですが、
私が高校生だった頃には存在していませんでした。少しはあったのかもしれませんけどね。
そんな薄い印象の「文化部」ですが、
今回紹介する「小説」の中では主役です。その名も「古典部」。
「古典部」、なんですか、それは。
「古典部」って、何です?
「小説」の中だけの話だと思っていましたけど、一応、
検索してみました。
Googleで、
「古典部のある高校」
で検索です。
検索トップページの1番上、YAHOO知恵袋に質問している方がいましたので、それを見ていただければ分かると思います。
解答は、
「ほぼ無い」
「古典部」の存在を少しだけ期待していましたけど、現実はそんなに甘くないですね。
どこかの高校に、この「小説」の大ファンだという先生がいれば、
「古典部」を作って、部員を集め、活動していても良いのにと、個人的には思ってしまいます。
私はこの「小説」の大ファンですので。
「古典部」を描いた、謎解き満載推理「小説」
「氷菓」 米澤穂信
ネタバレをせずに、軽く紹介します。
「省エネ主義」をモットーに、何事にも関わろうとしない高校1年生の奉太郎。
姉の勧めで廃部寸前の「古典部」に入部することになります。
同じく高校1年生の千反田える、「一身上の都合」で「古典部」に入部していました。
奉太郎の友達、里志も「古典部」の一員となって、「古典部」活動をしていきます。
活動目的が何なのか全く分からないまま、
「古典部」は活動していきますが、やる事はその都度あるんですよ、千反田えるのおかげで。
「わたし、気になります!」
この一言で全てが動き出します。
奉太郎が中心となって、日常の中に潜む謎を解き明かしてく「ミステリー小説」と言える作品です。
米澤穂信について
米澤穂信の「氷菓」は、「古典部シリーズ」第1作です。
第5回角川学園小説大賞内で新設された、
ヤングミステリー&ホラー部門で奨励賞を受賞してデビューしています。
2012年にテレビアニメ化。
2017年には実写映画が公開されています。残念ながら私は観ておりません。
アニメや映画になっている「氷菓」、有名な「小説」になりましたね。
映画は観ておりませんが、米澤穂信の「小説」はほぼ全て読んでおります。
高校生を主人公にした「小説」は、この「古典部シリーズ」、
そして「小市民シリーズ」。両方とも、私のようなおじさんでも楽しめる作品ですね。
米澤穂信の「小説」は、高校生ばかりを主人公にしている訳ではなく、
「本格ミステリー小説」と呼べる作品も存在します。
多種多様な「小説」で私達を楽しませてくれる作家さんですね。
この「小説」を読んだ方達のレビューを、紹介します
・「氷菓」を読んだAさんのレビュー
部活動、放課後の図書館、文化祭。
この響きだけで青春です。
そこに、古典部の歴史を背景としたミステリーが、彼らの高校生生活をより盛り上げていきます。
はたから見るとどうしたって薔薇色なのに、本人は気付かないのかもしれませんね。
・「氷菓」を読んだBさんのレビュー
サクサク読める日常系ミステリー。と書くと、
何だか軽い内容そうですけど、反して迫ってくる真相は重いです。
ですが、それに至るまでテンポよく日常的な謎を解いていくため、非常に読みやすいです。続編も読みたくなりますよ。
個人的には、主人公のヒロインに媚びる感じがないのが好感。
・「氷菓」を読んだCさんのレビュー
デビュー作に対しておかしいかもしれませんが、安定の面白さです。
日常の謎を解き明かすミステリーで、よくこんな事思いつくなぁと感心してしまいます。
ミステリーとは全て「殺人事件と探偵」だと思い込み、好きではなく読んだ事がないという人にオススメしたい作品です。
・「氷菓」を読んだおじさん
上にも書きましたけど、
私はゴリゴリの「体育会系」でした。
「氷菓」を読んだからといって、自分の高校時代と重ねる事はできません。
「文化部」のことはやっぱり分からないし、
ましてや「古典部」なんて聞いた事すらなかったですからね。今現在も存在自体が怪しいですが。
それでも「氷菓」は好きな「小説」の1つなんです。
本格ミステリーや、心にズッシリくる「小説」を好まれている方にはオススメできませんが、
肩の力を抜いて「小説」を読みたい、
楽しいミステリーを読みたい、
米澤穂信の「小説」を読んだことがない、
そんな方に是非読んでもらいたい作品です。
高校生の日常の中にある謎を、高校生が解いていくミステリー「小説」
米澤穂信の「氷菓」、オススメです。
最後に
上の方で書いた、YAHOO知恵袋に質問していた方、
もしかして高校生ですかね。
2016年に質問しています。しかも2月9日に。
2月9日だと、高校受験は終わってましたっけ?遠い昔なので覚えておりません。
おじさんは心配してしまったんですよ。
高校受験、面接官に、
「古典部を作りたいのですが・・・」(受験生)
来年受験する方、お気をつけください。面接官がポカーンですよ。
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