「このミス!」大賞受賞作、「梶永正史」が描く「女性捜査官」の戦い
今回紹介する「小説」は、
今まで紹介した事のない作家さんのデビュー作です。
「刑事モノ」の「ミステリー小説」になっています。
ですが、
そこまで肩に力を入れる必要のない、読みやすく取っつきやすい「小説」ですので、
スンナリと読み進められると思います。
紹介します。
「このミス!」大賞受賞、「梶永正史」の「ミステリー小説」
「警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」 梶永正史
第12回(2013年)「このミステリーがすごい!」大賞
大賞 | 警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官 | 梶永正史 |
一千兆円の身代金 | 八木圭一 | |
隠し玉 | 二万パーセントのアリバイ | 越谷友華 |
泥棒だって謎を解く | 影山匙 | |
最終候補 | ホテル・カリフォルニア | 村上暢 |
幸せの戦略 | 志門凛ト | |
勇者たちの挽歌 | 小池康弘 |
ネタバレをせずに、紹介します。
主人公は「郷間彩香」。
警視庁捜査二課主任代理、階級は警部補。
年齢は32歳。女性の幸せを捨てたと揶揄されますが、美人。
捜査二課というのは、
主に詐欺や通過偽装、贈収賄、横領、談合、選挙違反などの知能犯を扱う部署です。
凶悪犯罪とはほぼ無縁の部署に所属している「郷間彩香」が、
この「小説」の主人公です。
数字に手掛かりを求めて電卓ばかり叩いているために、周囲から「電卓女」と呼ばれています。
そんな「郷間彩香」のもとに事件が舞い込みます。
渋谷で銀行立てこもり事件が発生。
犯人グループが交渉役として指名したのが「郷間彩香」。
なぜ自分が指名されたのか全く分からず、現場に急行した「郷間彩香」。
この事件から、「郷間彩香」の周囲はどんどん慌ただしくなり、予想外の展開を見せていき、
とてつもなく大きな陰謀に巻き込まれていきます。
梶永正史のデビュー作、
「警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」
読みやすくておすすめです。
この「小説」を読んだ方達のレビューを、少しだけ
・「警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」を読んだAさん
警察組織内の人物描写など、現実的とは言えませんが、
気軽に読めるし、軽く笑える部分もあって、楽しく読み進められました。
・「警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」を読んだBさん(女性)
面白かったです。
単なる銀行強盗と思いきや、なんかおかしい?
担当課が違うのに、しかも主任代理の彩香に、何故か犯人から交渉人と現場指揮官を指名されます。何が本当で、誰が何を知って握っているのか、結果は最後の種明かしまで分からないのですけど。
ま、とりあえず、三十路独身彼氏ない女子愚痴とかなんだかんだとか、
がゴンゴン挟まれていて、女子としてはマジで面白いです。
そんな女子が、真っ直ぐに男どもにぶつかって怒鳴り散らしてくれるからww中盤から面白すぎて、一気に読めました。
・「警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」を読んだCさん
第12回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作、
32歳独身美人警察官が、銀行強盗事件の特命指揮官を命じられる。個々のキャラクターが確立されていて、テレビドラマや映画を見ているような感じです。
軽く読み進められて、楽しめましたよ。
・「警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」を読んだおじさん
是非、肩の力を抜いて読んでみてほしい作品です。楽しめますよ。
もっと言うと、
警察組織なんて詳しくない、
「本格ミステリー」ではなく、「娯楽」として「小説」を楽しみたい、
派手な犯罪と、ドラマのような陰謀の数々を、暇つぶしに活字として楽しみたい、
そんな方々に読んで欲しい「小説」になっています。
「郷間彩香」のキャラクターが際立っていて、女性ならではの視点で捜査を行う様を楽しめる、
梶永正史のデビュー作、
「警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」
オススメします。
ちなみに、「郷間彩香」シリーズの第1作です。
梶永正史について
梶永正史(1969年〜)は、山口県長門市出身の小説家です。
主な作品に、
2014年 | 警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官 |
2015年 | 警視庁捜査二課・郷間彩香 ガバナンスの死角 |
2017年 | 警視庁捜査二課・郷間彩香 ハイブリッド・セオリー |
組織犯罪対策課・白鷹雨音 | |
パトリオットの引き金/警視庁捜査一課・田島慎吾 | |
2018年 | ノー・コンシェス/要人警護員・山辺努 |
警視庁捜査二課・郷間彩香 パンドーラ | |
アナザー・マインド ×1捜査官 青山愛梨 |
「アナザー・マインド」はまだ読んでおりませんが、
その他の作品は全て読ませて頂きました。
梶永正史は、
コンピューター企業に勤務しながら39歳の時、本格的に「小説」を書き始めました。
しかも、少し書き方が変わっていて、
実在の俳優を思い浮かべながら相関図を作り、
片道2時間の通勤時間を利用して、ほとんどスマホで執筆していたようです。
なんて器用な事を・・・。
「30代最後の初詣で、これまで何も成し遂げた事が無かった事に焦りを感じて執筆を始めた。」
元旦に思い立って即行動、
「このミステリーがすごい!」大賞を受賞、小説家としての道を確立、
で、今に至ると。
「一年の計は元旦にあり」
これを証明してくれた作家さんでもありますね。
梶永正史の「小説」、
ほぼ「警察系」ですけど、読みやすく、肩の力を抜いて楽しめる作品ばかりですので、
是非、1度読んでみてください。暇を潰せますのでね。
最後に
「このミステリーがすごい!」大賞には、
いつも助けてもらっています。
「ブログ」の「ネタ」としても、私生活の暇潰しにも。
ただ、
楽しく読める「小説」ばかりではありません。
中には何も残らない「小説」も存在します。
数は少ないですけどね。
読んでみないと何も分からないので、
これからも、
「このミステリーがすごい!」大賞にはお世話になると思います。
色々な意味で。
ではまた。
▶︎▶︎「このミス!」大賞受賞作『オーパーツ 死を招く至宝』、不思議な世界観を持つミステリー
▶︎▶︎『科警研のホームズ』、「このミス!」大賞の優秀賞を受賞した著者によるミステリー
▶︎▶︎シリーズ2作目も映画化!、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』
▶︎▶︎「死亡フラグシリーズ」最新作は、リアル「デッド バイ デイライト」