「鬱映画」の最高峰、救いの無いラストでボロボロになる「ミスト」
この「映画」を好きな方には申し訳ありませんが、
私は大嫌いです。
ツマラナイと思う作品は数多くありますけど、
嫌いだと思う作品は稀です。
視聴後、
観た者の心に残す絶望感は半端ではありません。
最低の「鬱映画」であり、
「鬱映画」としての最高峰でもある、
そんな大嫌いな作品。
「ミスト」をご紹介します。
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「鬱映画」の最高峰「ミスト」
「ミスト」
The Mist (2007) Trailer #1
・監督/脚本/製作
フランク・ダラボン
・原作
スティーヴン・キング「霧」
・キャスト(役名)
トーマス・ジェーン(デヴィッド・ドレイトン)
ネイサン・ギャンブル(ビリー・ドレイトン)
ローリー・ホールデン(アマンダ・ダンフリー)
トビー・ジョーンズ(オリー・ウィークス)
マーシャ・ゲイ・ハーデン(ミセス・カーモディ)
ウィリアム・サドラー(ジム・グロンディン)
アンドレ・ブラウアー(ブレント・ノートン)
ジェフリー・デマン(ダン・ミラー)
フランシス・スターンハーゲン(アイリーン・レプラー)
ケリー・コリンズ・リンツ(ステファニー・ドレイトン)
・日本公開
2008年5月10日
ネタバレをせずに、紹介します。
「ミスト」あらすじ
激しい嵐が町を襲った翌朝、
湖のほとりに住むデヴィッド・ドレイトンとその妻ステファニーは、
自宅の窓やボート小屋が壊れているのを見つける。
デヴィッドは買い出しのため、8歳の息子ビリーと隣人と共に車で、
地元のスーパーマーケットに向かった。
デヴィッドたちが買い物をしていると、
店外ではパトカーや救急車が走り回り、サイレンが鳴り始める。
その直後、
怪我人が店内に逃げ込み、
「霧の中に何かがいる」と叫ぶ。
そして、
店外は白い霧に包まれていく・・・。
〜「ミスト」〜
「ミスト」で描かれている恐怖は主に3つです。
・得体の知れない、正体が分からないものへの恐怖
深く濃い、真っ白い霧に覆われた世界。
霧の中に潜んでいる何ものかの正体は分かりません。
途中でどんなものがいるのか、どんな危険があるのかは分かりますけど、
それでもやはり、恐怖感が消え去る事はありません。
霧の中=死
スーパーマーケットをお覆い尽くしているのは、そんな霧です。
・人間の本質、閉じ込められた集団心理の恐怖
スーパーマーケットを覆い尽くしている霧、死へ直結する霧です。
外に出る事は死を意味しています。
そんな霧に閉じ込められた人間達、集団心理の恐怖は霧と同等、いやそれ以上です。
狂信的な考えに支配された集団と、
現実を受け止めながら、なんとか手を尽くそうとする集団に別れたスーパーマーケット内、
霧も地獄なら、スーパーマーケット内も地獄です。
・究極の決断という恐怖、そしてラストへ・・・
デヴィッドたちは決断をして、霧の立ち込める外へ。
5人でスーパーマーケットを脱出。
デヴィッドは霧が立ち込める外に出て、霧がもたらした救いようの無い現実に打ちのめされ、
やがて究極の決断をする事に・・・。
あのラスト、
デヴィッドが叫び続けるあのラストが、この「映画」の全てかもしれません。
「鬱映画」の最高峰、
救いの無いラストで視聴者をボロボロにする「ミスト」、
私は大嫌いです。
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「ミスト」を観た方達のレビューを、紹介します
(人間本来の姿?が怖すぎる)
ショッキングなラスト。
モンスターが怖いのではなくて、極限状態で作り出された限定的なコミュニティで、次第に崩壊していく関係が、
何よりも1番怖かったです。
(原作よりも強烈な胸糞悪さ)
胸糞悪いで有名なミスト。原作読んだ時は、そんなに胸糞悪いかな〜と疑問だったけど、
映画版観て納得でした。
(視聴する必要はありません)
監督の人格を疑う映画。
胸糞悪い映画の代表作という事で視聴。そういう気分を味わいたいなら良い映画ですけど、
単純に映画として観た場合は時間の無駄です。
これを映像化した監督は病んでいる、と思えなくもないですね。
そして、この映画を支持している人達・・・。
(恐怖感は◎、後味は✖︎)
得体の知れない何かから逃げていて、自分がどうなるのか分からない恐怖感とか、
主に人間模様が中心に描かれていました。
ストーリーは悪くないけど、ラストの後味が悪過ぎます。
・「ミスト」を観たおじさんの感想
(胸糞の悪さをパワーだとするならパワフルな映画、でも、大嫌い)
「鬱映画」や「後味の悪い映画」、「胸糞映画」と評される作品は、
ほぼ全ての作品がパワーに満ちています。
負のパワーに。
視聴者の心に完全に記憶されますからね。
「2度と観ない」「最悪の結末」「立ち直れない・・・」などなど、
負のパワーを一心に受け止めざる負えなくなってしまいます。
「ミスト」もまさに、ですね。
私が今までに体験した「鬱映画」、「後味の悪い映画」の中で、
おすすめ出来る作品、「後味は悪いけど面白い」と思えたのは、
「セブン」、「隣人は静かに笑う」、「オールド・ボーイ」、
好きなだけかもしれませんけど。
「後味は悪い」、「キツ過ぎるので2度と観ない」と思った作品は、
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」と「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」。
そして、「2度と観ない」、「大嫌い」、
「記憶から消したい」と観た事を後悔したのがこの「ミスト」、
受け付けませんでしたね。
怪物的な何かなんですね。
それがまたハリボテ感のある安っぽい感じで、陳腐さ丸出し、
大して怖くないんですよ。
死は怖いのに、霧の中の何かが大して怖くない。
それに、閉じ込められた人間達の集団心理は怖いけど、
「ウォーキング・デッド」を観た後にこの「ミスト」を観てしまいましたので、
怪物よりも人間の方が怖い、そんな展開に慣れてしまっていたんです。
これは私のミスですが・・・。
そしてあのラスト。
あの決断、視聴者にどうしようもない虚しさだけを残すあの鬱ラスト、
あんな突き落とし方がどうにも納得出来なくて、
私は「ミスト」が「大嫌い」になってしまいました。
後味は悪いと知っていたんですけどね。こればっかりはどうしようもありません。
今現在、
「鬱映画」の最高峰「ミスト」は、
「Netflix(ネットフリックス)」で視聴可能となっています。
私もネトフリで視聴しました。
もし、「鬱映画」、「後味の悪い映画」、「胸糞映画」を視聴したい、
そんな方でまだ、「ミスト」を観ていないというなら、1度、
視聴してみてください。
これはおすすめではなく、ただの提案です。
楽しめる方もいるでしょうけど、大半の方は気分が悪くなると思いますよ。
お気を付けて。
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存在感が半端ない!ミセス・カーモディ役マーシャ・ゲイ・ハーデンについて
マーシャ・ゲイ・ハーデン(1959年8月17日〜)は、
アメリカの女優です。
主な映画出演作は、
公開年 | タイトル(役名) |
1990年 | 「ミラーズ・クロッシング」 (ヴァルマ) |
1998年 | 「ジョー・ブラックをよろしく」 (アリソン) |
2000年 | 「スペース カウボーイ」 (サラ・ホランド) |
「ポロック 2人だけのアトリエ」 (リー・クラズナー) |
|
2003年 | 「ミスティック・リバー」 (セレステ・ボイル) |
2007年 | 「ミスト」 (ミセス・カーモディ) |
2009年 | 「ローラーガールズ・ダイアリー」 (ブルック・キャヴェンダー) |
2014年 | 「マジック・イン・ムーンライト」 (ミセズ・ベイカー) |
2015年 | 「愛しのグランマ」 (ジュディ) |
・「ポロック 2人だけのアトリエ」(2000年)
⇨アカデミー助演女優賞受賞
・「ミスティック・リバー」(2003年)
⇨アカデミー助演女優賞ノミネート
「ミスト」が代表作ではない女優さんですが、
あの印象は強すぎますね。
ミセス・カーモディ役、
あの狂信的なキリスト教信者を演じる彼女は恐ろしかったです。
霧の中にいるどの怪物よりも、人間の脅威になり得る存在、
ハマり役でした。
「ミスティック・リバー」の彼女も印象深いです。
夫がもしかしたら?
と、悩み続ける妻を演じる彼女は鬼気迫るものがありましたね。
「鬱映画」や「後味の悪い映画」ランキングで、
常連ともいうべき2つの作品、その中でも一際輝く演技を観せてくれている女優さんです。
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「ミスト」の監督、フランク・ダラボンについて
フランク・ダラボン(1959年1月28日〜)は、
アメリカの脚本家、映画監督、映画プロデューサー、テレビ監督です。
主な映画監督作は、
公開年 | タイトル(主演) |
1994年 | 「ショーシャンクの空に」 (ティム・ロビンス) |
1999年 | 「グリーンマイル」 (トム・ハンクス) |
2001年 | 「マジェスティック」 (ジム・キャリー) |
2007年 | 「ミスト」 (トーマス・ジェーン) |
どこを切り取っても有名な作品ばかりです。
「ショーシャンクの空に」と「グリーンマイル」で感動させられた視聴者を、
「ミスト」で叩き落とすという、
同じ監督が作ったとは思えない落差を、体験させてくれた監督です。
そして、
超有名海外ドラマ、
「ウォーキング・デッド」の企画がフランク・ダラボンです。
あの世界観を作り上げた第一人者ではないかと。
▶︎▶︎▶︎︎「ウォーキング・デッド」シーズン9、散りばめれたシーズン10への布石
▶︎▶︎▶︎︎「ウォーキング・デッド」、シーズン9を観る前におさらいです
個人的にですけど、
「ミスト」を観るなら、「ウォーキング・デッド」を観ていないうちに、
観る前に視聴することをおすすめします。
その方がより喰らいますからね。
人間の怖さを。
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最後に
「鬱映画」の最高峰、
「後味の悪い映画」として必ず名前が挙がる「ミスト」を、
紹介させて頂きました。
私は「大嫌い」な作品なんですけど、
「ミスト」が持つ負のパワーにやられたのは確実です。
あんなラストは痛すぎます。
主人公ではなく、こっちが叫びたいぐらいですよ。
「ミスト」のおかげで、
「2度と観ない」と思う作品が1つ増えました。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」と「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」、
そして「ミスト」。
くれぐれも視聴する際はお気を付けください。
私は解放されていますのでね。2度と観ないから。
ではまた。