ハーヴェイ・カイテルの「最高傑作」、エンディングは忘れられません
サスペンス、ホラー、アクション、SF、
そのどれでもありません。
淡々とした日常を、淡々と描いている「映画」です。
ちょっとした事件はあっても、
日常が止まる事はありません。時間は常に進んでいます。
ただたまに、
振り返った時にだけ、時間が動き出す出来事があるんです。本当にたまに。
そんな「映画」を紹介します。
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「ハーヴェイ・カイテル」の最高傑作
「スモーク」
Smoke(1995)Official Trailers
監督 | ウェイン・ワン |
脚本 | ポール・オースター |
原作 | ポール・オースター「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」 |
出演 | ハーヴェイ・カイテル |
ウィリアム・ハート | |
ハロルド・ペリノー・ジュニア | |
フォレスト・ウィテカー | |
ストッカード・チャニング | |
アメリカ公開 | 1995年6月9日 |
日本公開 | 1995年10月7日 |
ドイツ公開 | 1995年10月19日 |
第45回ベルリン国際映画祭審査員特別賞受賞 |
1995年公開のアメリカ、日本、ドイツ合作の「映画」です。
ネタバレをせずに、紹介します。
この「スモーク」、一言で言えば、
「エンディングまでちゃんと観てね」
で終えられるんですけど、一応、書いておきます。
ブルックリンの街角に小さな煙草屋があるんですが、ここがこの「映画」の中心となっています。
煙草屋に訪れる様々な人々の背景を、煙草屋の主人と煙草の煙と共に視聴者が触れていく、
淡々とした日常を描いた「映画」です。
・オーギー・レン:ハーヴェイ・カイテル
煙草屋の主人。14年前のある出来事を機に写真撮影が趣味になったおじさん。毎日、同じ場所、同じ時間に写真を撮っていて、その数なんと4000枚を超えています。
・ポール・ベンジャミン:ウィリアム・ハート
煙草屋の常連の作家さん。数年前に悲しい事件で妻を失っています。
それ以来、スランプで煙草を吸っているだけの毎日です。
・トーマス・コール:ハロルド・ペリノー・ジュニア
強盗現場に落ちていた大金を拾ったためにギャングに追われる事になった黒人少年。
ポールをある場面で助けて、家に泊めてもらう事になります。
・サイラス・コール:フォレスト・ウィテカー
トーマスの父親。ガソリンスタンドを経営。数年前の交通事故で妻と左手を失っています。
・ルビー・マクナット:ストッカード・チャニング
18年ぶりにオーギーと再会した昔の恋人。黒い眼帯を付けて登場します。
オーギーとの娘が麻薬中毒に陥っていることを案じ、オーギーに助けを求めます。
と、主な登場人物はこんな感じです。他にもいますけどね。
私は映画通ではないので、あまり上手いこと書けませんけど、
ラスト、オーギーとポールの会話からエンディングに入るんです。そのエンディング、
「ちゃんと最後まで観てね」
これだけです。
「ハーヴェイ・カイテル」の「最高傑作」、
「スモーク」
オススメします。
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この「ハーヴェイ・カイテル」の「最高傑作」を観た方達のレビューを、紹介します
・「スモーク」を観たAさんのレビュー
凄く良い話でもない、かと言って悪くもないしつまらなくもない。
きっと、その絶妙なバランスが良いんでしょうね。
ジンワリと来るものがありました。煙草の煙の重さの話や毎日同じ場所、時間で撮る写真とか惹きつけられるものがありました。
ラストからエンドロールの構成は素敵です。
・「スモーク」を観たBさんのレビュー
淡々と流れる日常の中の痛み。誰もが知っている痛みや、後悔の記憶。
最低限の優しさや思いやりが、丁度いいです。
嘘っぽさがなくて好きです。
・「スモーク」を観たCさんのレビュー
煙草は苦手だけど、この映画はマイベスト入りです。
雑誌なんかでクリスマス映画としてお勧めされている時もあるけど、クリスマスじゃなくても全然観て良いかと。
ほろ苦く、渋くて温かいお話です。
・「スモーク」を観たおじさん
いまだに色濃く脳裏に焼き付いているんですよ、あのラストからのエンディングが。
「名作」ではありますけど、
決して、人生の教訓をうるさく押し付けてくるような「映画」ではないので、
あまり毛嫌いせずに視聴してみて頂けると幸いです。
この際、煙草だって無視していただいても大丈夫です。吸わない人にとっては、何も共感できないでしょうから。
ただ単に、その人その人に様々な背景があって、妙に優しい気持ちにもなる、淡々とした「映画」です。
そして、
ラストからのエンディングで心が温まる、人によっては涙を流すであろうシーンを、
目に焼き付けておいて、たま〜に思い出す「映画のワンシーン」になったら良いなと言う事で、
「スモーク」をオススメしたいと思います。
「ハーヴェイ・カイテル」、良い顔してますよね。
「ハーヴェイ・カイテル」の「最高傑作」、「スモーク」は、
今現在、「Netflix(ネットフリックス)」で視聴可能です
「ハーヴェイ・カイテル」について
ハーヴェイ・カイテル(1939年5月13日〜)は、ブルックリン出身の俳優です。
主な出演作は、
1976年 | タクシードライバー |
1984年 | 恋に落ちて |
1991年 | テルマ&ルイーズ |
バグジー | |
1992年 | レザボア・ドッグス |
天使にラブ・ソングを・・・ | |
1993年 | ピアノ・レッスン |
1994年 | パルプ・フィクション |
1995年 | スモーク |
1996年 | フロム・ダスク・ティル・ドーン |
1997年 | コップランド |
2002年 | レッド・ドラゴン |
2004年 | ナショナル・トレジャー |
2009年 | イングロリアス・バスターズ |
2019年 | アイリッシュマン |
この他にも多数の「映画」に出ているベテラン俳優です。今現在80歳。
1979年公開の「地獄の黙示録」で、主役のウィラード大尉役に抜擢されていますが、
監督のフランシス・フォード・コッポラとの意見が合わず、及び契約書の文面を巡って撮影開始からわずか2週間後に降板しています。
マーティン・スコセッシという巨匠や、クエンティン・タランティーノ監督作にも数多く出演している事から、実力派俳優であることは間違いありません。
本当にいい顔していますよね。
ただ、あまり個人賞には縁がなくて、
「バグジー」でアカデミー助演男優賞にノミネート、
「ピアノ・レッスン」でオーストラリア映画協会賞主演男優賞を受賞、
これぐらいです。
ハーヴェイ・カイテルならもっと賞を獲っていそうでしたけど、調べてみたら意外にも少なかったので、
少しビックリしました。
「名優」なのは間違いありませんから、関係ないんですけどね。
ベテラン俳優で「名優」、
ハーヴェイ・カイテルの「最高傑作」、
「スモーク」
是非1度ご覧いなってみてください。
最後に
50本近く「映画」を紹介してくると、
さすがに紹介出来る「映画」が少なってきます。
探すのに苦労するのですが、
最近は俳優の名前から探しています。自分が観た事があって、面白いと感じた「映画」を。
この探し方ならまだ、
多少見つかってきているので、まだ続けられそうです。今のところですけどね。
今回は、
「ハーヴェイ・カイテル」に助けて頂きました。
またお願いしたいです。いい顔してるし。
ではまた。
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