【入居したら終わり】五十嵐貴久『マーダーハウス』あらすじ/感想【狂キャラ誕生】

「リカシリーズ」で有名な五十嵐貴久のサイコミステリー、
マーダーハウス

この文庫本の帯には、こう記載されています。

敷金、礼金、命の保証もありません・・・・・

入居者募集中

震撼のサイコミステリー

あの「リカ」を生み出した著者によるサイコミステリー、
「また【狂キャラ】誕生ですか?」と、
妙な予感を抱きながらページをめくり始めました。

そしたらですね、

冒頭の「プロローグ」の数ページだけで既に・・・。

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五十嵐貴久『マーダーハウス』あらすじ/感想

マーダーハウス』五十嵐貴久

目次
  • 「プロローグ」7〜
  • 第1章「サニーハウス鎌倉」11〜
  • 第2章「オリエンテーション」46〜
  • 第3章「アクシデント」82〜
  • 第4章「それぞれの想い」118〜
  • 第5章「卒業」155〜
  • 第6章「予感」189〜
  • 第7章「蜂」225〜
  • 第8章「調査」262〜
  • 第9章「雨」297〜
  • 「エピローグ」337〜

 

 

あらすじ

マーダーハウス』あらすじ

神奈川県鎌倉市梶野町、
移動手段はJR鎌倉駅からバスのみという人里離れた場所、
8LDK、2階建て、地下1階というスペックを持つ洋館、

「Sunny House Kamakura」は、

静かに入居者を待っていた・・・。

そこへ、

大学合格を機に住居を探していた藤崎理佐は、
偶然見つけたシェアハウス「サニーハウス鎌倉」を気に入り、
交通の便は悪いけど、
格安の家賃、豪華な外見と設備という好条件に、気持ちの高ぶりを感じながら、
入居してきた。

シェアハウス初体験だった理佐は、
徐々に「サニーハウス」の雰囲気にも慣れ、
数人の同居人たちとの充実した日々を過ごしていく。

しかし、

理佐の周りでちょっとずつおかしな事が起こり始める。

夜になると外から微かに聞こえる物音・・・、
理佐が入居する前に「サニーハウス」を退居した住人の事を調査しにきた警察官
そして、

突然の同居人事故死・・・

理解出来ずに悲しみに暮れていたその矢先、またしても、

別の同居人が事故死・・・

「サニーハウス」で立て続けに起きた死亡事故。

明らかにおかしいと感じ始めた理佐は、
高校時代の友人に相談し、退居しようと決めるが・・・。

ドス黒い闇が理佐のすぐそばまで・・・

マーダーハウス

 

 

おじさんの感想

おじさんの声
おじさんの声
マーダーハウス』の感想

 

(「プロローグ」とラストに助けられた)

7.5

 

「リカシリーズ」の五十嵐貴久の新文庫本という事で、
マーダーハウスを読み進めました。

 

面白かったんですけど、正直に言いますと、

 

「プロローグ」の存在に助けられた1冊

 

といった感じになりました。

 

あの「プロローグ」がなかったら、途中の中盤辺りで飽きていた可能性のある物語でしたね。

 

それぐらい、
「プロローグ」が強烈だったなと。

 

そしてもちろん、
ラストも強烈で、結局のところ、面白かったと落ち着いた1冊です。

 

入り口で引き込まれて、
中盤辺りの恐怖感がジワジワ過ぎて若干の中だるみ、
「サニーハウス」の真相が分かって来た矢先に強烈なラストスパート、
冒頭
中盤△
ラスト
浮き沈みの激しい1冊といった印象になりました。

 

マーダーハウスをこれから読み進める方は、
強烈な「プロローグ」をずっと頭の中に描きながら中盤を乗り切って頂くと、
ラストまで楽しめる1冊になるのではないか、そう個人的には思っています。

 

冒頭とラストは本当に強烈ですからね。

 

で、五十嵐貴久がまた生み出した狂キャラを楽しんで欲しいです。
続編も出来そうですし。

 

気になる方は読み進めてみてください。

 

 

五十嵐貴久のオススメ【狂キャラ】

五十嵐貴久(1961年12月14日〜)は、
東京都出身の小説家、推理作家です。

有名なのが「リカシリーズ」。

ドラマにも映画にもなった「リカ」という狂キャラの生みの親ですね。

マーダーハウスが五十嵐貴久作品の初読みだったとしたら、
この「リカシリーズ」がお待ちですので、
是非読み進めてみてください。理解出来ますからね。

狂キャラ】を生み出す脳をお持ちの小説家・・・だと

マーダーハウスを面白いと感じた方、
「リカシリーズ」はオススメです。

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最後に

五十嵐貴久のマーダーハウスを紹介させていただきました。

また新しい狂キャラを誕生させたな、といった1冊になりましたね。

私は「リカシリーズ」を先に読んでいましたから、
もしかすると“飽き”が来ているかもと不安要素はあったんですけども、
読後にそんな感じは一切受けませんでした。

「プロローグ」とラストに救われた感、はありますけどね。

思い込みが圧倒的に強い狂キャラは魅力的です。

続編も楽しみですし。
(あるかどうかは分かりません)

ただ、

こんな狂キャラに魅力を感じてしまうのは、
「リカシリーズ」を楽しく読み進めて来た弊害とも言えますから、
これから五十嵐貴久の狂キャラ小説を読み進める方は、是非、気を付けて頂きたい。

おぞましいキャラクターを心待ちにしてしまいますから・・・。

ではまた。

 

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