『SCS ストーカー犯罪対策室』、五十嵐貴久の新作は「身近に潜む恐怖とリアル」

「リカシリーズ 」でお馴染みとなった五十嵐貴久新作

SCS ストーカー犯罪対策室

「リカ」という存在に遭遇する確率はほぼゼロですけど、

ストーカー」という存在に遭遇する確率はゼロとは言えません

何がキッカケで、
何が引き金となって「ストーカー」に遭遇するのかは予測不可能

つい先ほどまで普通に接していた人が、

ある時を境に、一気に、そして・・・。

 

五十嵐貴久の新作『SCS ストーカー犯罪対策室』

 

SCS ストーカー犯罪対策室上巻 

事件 概要
第一話「遠峰良子の事件 2ヶ月ほど前からの無言電話。先日、猫の足先が入った紙袋がポストに。
第二話「松野公雄の事件 大手商社会社に勤めている男、誰かに見張られ声も聞こえる。疑心暗鬼
第三話「篠崎未架の事件 有名女優と女性大臣をつけ狙う、オリビアと名乗るストーカー
第四話「小山純子の事件 高級老人ホーム内で巻き起こる、嫉妬のトラブル
第五話「早川沙紀の事件 元カレが偶然を装って、どこにでも現れる常識は通用しない
白井有梨の事件 S」からのメールが常に付きまとっている

 

SCS ストーカー犯罪対策室下巻

事件 概要
第六話「大高絵麻の事件 女子高校生の元カレDV男がストーカーとなってつけ狙う。
第七話「小原雅代の事件 女性大臣の元に届いた脅迫状、大臣の行動を制御して得をするのは誰か
第八話「冬野未来の事件 女子高校生と現役教師の恋愛ストーカーの行動力は常軌を逸している
最終話「白井有梨の事件 X」と名乗るストーカーのターゲットは、SCSの職員全て・・・?
ストーカー事件 一般的な常識の範疇で、理解しようとしても無意味

 

SCS ストーカー犯罪対策室白井有梨と「S

私たちが所有している一般常識は一切通用しない
妄想思い込みの激しさ常軌を逸した行動力と忍耐力
都合の良いように書き換えられた思い出
有りとあらゆる事を、ある意味、一途と言える狂気の才能を要している存在
ストーカー
白井有梨はそんなストーカーを取り締まる部署に所属する刑事。
ストーカー犯罪対策室(Stalker Crime Special team)。
有梨が扱う事件は常に、狂気の才能を要しているストーカー
常識が一切通用しない存在を相手に、日々、狂気と対峙している。
そして、
有梨自身もストーカー被害にあっている被害者。
S」と名乗る人物からのメール、有梨の全てを把握しているメールの数々に、
眠れぬ夜を過ごし、常に見られているという恐怖と、
警察内部に犯人がいるのではという疑惑に悩まされ続けている。
S」とは一体何者なのか
S」が有梨に付きまとっているのは何故なのか
全ての真相が明かされても、
ストーカーの深層心理には誰も近付けない・・・

〜『SCS ストーカー犯罪対策室』〜

 

五十嵐貴久が描く「様々なストーカー」。

「リカシリーズ 」で描いた狂気とはまた違った狂気の物語

知り合いがストーカー化してしまう恐怖もありますが、
見ず知らずの人がストーカー化してしまう恐怖、そうなってしまったらお手上げです。
手の打ちようがありません。

SCS ストーカー犯罪対策室』で思い知らされるのは、
ストーカーに気を付けてくださいね、ではなく、
常識で立ち向かっても無意味、という、どうしようもない感情です。
五十嵐貴久はまた1つ、恐ろしい物語を提供してくれました。

 

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『SCS 上巻』を読んだ方達のレビューを、紹介します

 

女性の声
女性の声
『SCS 上巻』の感想

ストーカー怖すぎます。
ドラマの「リカ」が怖すぎましたから、何だかあっさり読み進められます。
Sは誰だ!?
私の予想は当たるのか!?さぁ、下巻!

 

男性の声
男性の声
『SCS 上巻』の感想

問答無用で◯◯が気持ち悪くて鳥肌が!!
それぞれの事件に思うところはたくさんあったけれど、
集団ストーカーの事件が特に印象深かったですね。

 

女性の声
女性の声
『SCS 上巻』の感想

ストーカーって言っても、色々あるのだなと分かります。実際にもありそうで怖いです。
読んでて、あまり気持ちの良いものではありませんが、Sが誰なのか気になるので、下巻も引き続き読もうと思います。

 

男性の声
男性の声
『SCS 上巻』の感想

ストーカーといっても、いろんなタイプの事件が考えさせられます。
どんな時も自分勝手な都合でいっぱいになっている病み方は共通だけど、ターゲットにされた方の問題もちゃんと描かれています。
そして何よりSは誰なのか?
有梨が心配です。

 

大ヒット「リカシリーズ 」の著者が、ストーカーの恐怖とリアルを描く!
「君には私しかいない」

 

 

 

『SCS 下巻』を読んだ方達のレビューを、紹介します

 

男性の声
男性の声
『SCS 下巻』の感想

上に続いて下を読破です。途中、Sの正体は何となく分かったけど、最後までハラハラさせる展開でした。
IT機器が発達した現代では、気付かないうちにこういう事が起こっているんでしょうか?

 

女性の声
女性の声
『SCS 下巻』の感想

途中から予想していた通りのSでした!
ストーカーにも色々ありますね。

 

男性の声
男性の声
『SCS 下巻』の感想

下巻ではXが登場。最後まで正体が分かりませんでした!
う〜ん、あの人だったのか・・・。からの最後のメール!!
驚愕・・・もういいよ・・・と、正直思いました。
「スマホを落としただけなのに」を彷彿とさせる物語です。
ドラマになりそうですね。

 

女性の声
女性の声
『SCS 下巻』の感想

Sの正体が分からないのに、SCSを狙うXまで現れてどうなるやらと思っていましたけど、最終的にこの人か!となってビックリです。
でも、もう少し削って1冊にまとめても良かったような気がしますね。
それにしても、解決してホッとしたのにラスト3行でギョッとしました。
この終わり方は怖い・・・続きがあるかもしれませんね。

誰もが被害者/加害者になり得る恐ろしさ!
「ストーカーに常識は通用しない」

 

『SCS ストーカー犯罪対策室』を読んだおじさんの感想

おじさんの声
おじさんの声
『SCS 上下巻』の感想

 

五十嵐貴久の新作という事ですので、多少の覚悟を持って読み進めていたのですが、
結局、怖い!気持ちが悪い!と、またまた植え付けられてしまいました。
ストーカーの狂気を。

 

「リカ」ならですね、
怪物と諦めもつきますけど、
こちらは「ストーカー」です。私たちと同じ人間がある日突然!、そんなお話です。
イヤですが、身近なんですよね。

 

SCS ストーカー犯罪対策室』は連作短編で描かれている作品です。
ストーカー犯罪対策室に持ち込まれる、ストーカー被害者の方達の相談を、
白井有梨を主人公として捜査していく内容となっています。
1つ1つの話にはオチがあって、完璧とは言えないまでもしっかりと完結を迎えます。
そして、
その中で常に付きまとってくるのが、
白井有梨をストーキングしている「S」という存在。
この「S」がなんとも不気味で、読者にずっと恐怖を植え付けていきますので、
先が読みたくて、読むスピードが緩む事なくラストまで持っていかれる作品となっています。

 

ちなみにですが、
作中でちょっとだけ「リカ」を思い出す場面がありますので、そこも楽しみに読み進めて頂けると、
より恐怖感が増して、「リカ」好きにも堪らない作品ではないかと。
ヒントは、
ひらがなだけの文章思い込みが現実となっている独白
リカ」を彷彿させる場面怖いですよ

 

五十嵐貴久が新たに作り出した「誰にでも起こり得る恐怖」、
SCS ストーカー犯罪対策室
上下巻と少し長いですが、読み応えのある作品です。

 

五十嵐貴久が描いた恐怖シリーズ

五十嵐貴久(1961年12月14日〜)は、
東京都出身の小説家、推理作家です。

彼が描いた恐怖「リカシリーズ 」は2019年にドラマ化され、
日本でも広く知られるようになった作家さんです。

SCS ストーカー犯罪対策室』で描いた「ストーカーの恐怖」以前に、
リカシリーズ 」で描いていた恐怖。

リカシリーズ 」を物語の時系列通りに表示すると、

2016年(幻冬舎文庫) リバース
2019年(幻冬舎文庫) リハーサル
2003年(幻冬舎文庫) リカ
2015年(幻冬舎文庫) リターン
2019年12月(幻冬舎文庫) リメンバー

時系列通りにしてしまうと、こうなるんですけど、
個人的には、この順番で読み進めない方が良いのではないかと思っています。

個人的な「リカシリーズオススメの楽しみ方は、

リカ 最恐の女:リカを知る
リバース 最恐の女:リカの誕生を知る
リハーサル 最恐の女:リカの覚醒を知る
リターン 最恐の女:リカの狂気は永遠だと知る
リメンバー 最恐の女:リカの記憶は消せないと知る

明らかにおどろおどろしい物語ですので、
楽しんでくださいとは言い難いんですが、もし、これから読もうとしているなら、
こんな順番をオススメさせて頂きます。

1つだけ気を付けて欲しいのは、
リカシリーズ 」を読み進めてしまうと、「リカの狂気」に侵食されますので、
その点だけを注意して、気持ちを強く持って読み進めて欲しいと思っています。

 

最後に

 

「リカシリーズ 」でお馴染みとなった五十嵐貴久新作

SCS ストーカー犯罪対策室』を紹介させて頂きました。

またまた怖い話です。

誰にでも起こり得るという点においては、
「リカシリーズ 」よりも身近に恐怖を感じてしまうかもしれません。

ストーカー被害には絶対に遭遇しない、とは言えませんからね。

予測不可能です。

SCS ストーカー犯罪対策室』、
怖くて気持ち悪い物語の連作短編集、新たな恐怖を堪能してみてください。

ではまた。

 

 

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