【ゾンビ島から首相の娘を救え!】五十嵐貴久『バイター』あらすじ/主要人物/感想
ここ数年、
映像化された様々なゾンビものに手を出している方も多いと思います。
でも、流石に、
小説で楽しんだ人は少ないのではないかと・・・。
五十嵐貴久『バイター』
✅ 「リカシリーズ」でお馴染みの五十嵐貴久によるゾンビもの
✅ 日本の伊豆半島にある島で謎のウイルス感染・・・ゾンビ爆誕
✅ ゾンビ島と化したその島を舞台とした物語
2020年12月に発売された『バイター』、
2024年1月に文庫化され軽量化しましたので、持ち運びやすくなっています。
私は朝の通勤時間帯、
電車の中で読み進め一気に読了してしまいました。
朝のみ5日間、
最高の暇潰しになりますよ。
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五十嵐貴久『バイター』あらすじ/主要人物/感想
五十嵐貴久『バイター』
- 「the beginning 大川豆島」5〜
- 「FEAR 1 バイター」14〜
- 「FEAR 2 八幡山」44〜
- 「FEAR 3 蠢く死人」87〜
- 「FEAR 4 正者と死者」127〜
- 「FEAR 5 脱出」162〜
- 「FEAR 6 死」195〜
- 「FEAR 7 殺戮」230〜
- 「FEAR 8 戦闘」258〜
- 「FEAR 9 ビッグリバーリゾートホテル」291〜
- 「FEAR 10 爆裂」324〜
- 「FEAR 11 突破」357〜
- 「FEAR 12 ヴィジットルーム」389〜
- 「the end of the beginning オーバーシュート」425〜
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あらすじ
『バイター』あらすじ
※「バイター」とは
心肺停止、無呼吸、脳波停止、体温20度、瞳孔反応無し、
死亡しているとしか思えない人間が、
白濁化した眼球を携え意味不明の唸り声を上げながら、
生きている人間の血肉を強烈に求め彷徨い続ける人型の何か・・・。
このゾンビ化した人間を、
日本政府が総称して「バイター」と名付けた。
・・・・・・・・。
伊豆半島南東沖25キロ地点に位置する島で、
謎のウイルス感染により発生した「バイター」。
血肉を求めて人を襲い貪り喰い、
襲われた者もまた「バイター」と化す。
この「バイター」が急速に増え続けている島へ、
総理大臣の娘:彩香が、
部活動の合宿で数人の部員と、SP1人、部員の保護者1人、
引率の先生らと共に訪れていた。
最悪の状況下に置かれた娘のために、
現総理大臣:相澤は、
自衛隊と警視庁による精鋭部隊「ブラッド・セブン」を結成させ、
彩香救出のために“ゾンビ島”と化した伊豆半島の島へ送り込んだ。
島の異変に気付き、部員たちと逃げ惑う彩香。
そして、
その島へ上陸した「ブラッド・セブン」。
「ブラッド・セブン」vs「増え続けるバイター」、
彩香は無事に救出されるのか。
死臭が充満している島で繰り広げられる死闘の末に・・・。
〜『バイター』〜
主要人物
『バイター』の主要人物
•相澤彩香
⇨中学生14歳、総理大臣の娘
⇨美術部の夏合宿に参加し島へ、「バイター」に遭遇、部員たちと共に死地を逃げ続ける
•相澤純一郎
⇨現内閣総理大臣
⇨娘:彩香が「バイター」の危機に瀕していると知り、精鋭部隊「ブラッド・セブン」を島へ送り込む
•「ブラッド・セブン」
⇨自衛隊員4人、警察官3人からなる精鋭部隊
⇨総理大臣の娘:彩香救出が絶対的な任務、死地に乗り込む
•藤河徹
⇨「ブラッド・セブン」の一員
⇨警視庁警備部警備第一課、SAT(特殊部隊)所属の巡査部長で35歳
⇨独断で行動する悪い癖があるが優秀な刑事
•梶原二尉
⇨「ブラッド・セブン」の隊長
⇨陸上自衛隊普通科所属の優秀な狙撃手で35歳
⇨「バイター」排除への躊躇は微塵もない冷徹な戦闘狂
•松崎香澄三尉
⇨「ブラッド・セブン」の一員
⇨陸上自衛隊の女性兵士
⇨探知能力が異様に高く、隊の目と耳となる重要戦力
おじさんの感想
(活字で追うゾンビもの、悪くないですね)
ドラマ「ウォーキング・デッド」、
Netflix韓国ドラマ「キングダム」、
映画「ワールド・ウォーZ」や、
映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」などが好きな方なら、活字として楽しめるゾンビもの。
五十嵐貴久の『バイター』、面白かったです。
物語は3つの視点からなっていてシンプル。
1:伊豆半島の島で発生した「バイター(ゾンビ)」の脅威に晒されてしまう、
夏合宿中だった中学生たちの視点。
2:「バイター」発生に伴いその対応に追われている日本政府の視点。
(総理大臣の娘が夏合宿で島を訪れていて、島に取り残されている状態)
3:総理大臣の娘を救出するために結成された精鋭部隊「ブラッド・セブン」の視点。
(少数で島に派遣され、「バイター」との戦闘を繰り返し娘救出を目指す)
この3つが交錯して物語は進んでいきますので、
「ウォーキング・デッド」のように登場人物が多過ぎて迷子になるようなこともないですから、
読み進めるのに苦はありません。
「バイター」の脅威に翻弄されまくる人間模様と、
対「バイター」戦闘シーンの派手さと迷いと冷酷さ、
そして、
思っていたラストシーン・・・とはいかなかった壮絶な結末。
ゾンビものが好きでたくさんの映画やドラマを観て、
ちょっと飽きてきたな〜なんて思っている現状を過ごしているなら、
五十嵐貴久の『バイター』は読んでみても損はないと思います。
1つだけ注意しておきますと、
「バイター」の倒し方は“いつものアレ”です。弱点は頭・・・。
腐るほど観てきた“アレ”、そこら辺に目新しさはありません。
ただ、
「バイター」は今までのゾンビと違う“ある症状”を擁しておりますので、
その部分に救いがあるのか、はたまた悲しさしか残さないのかは、
読んで確かめていただければなと。
文庫本で400ページ以上、
五十嵐貴久の『バイター』は読み応えバッチリでした。
五十嵐貴久のおすすめ本
五十嵐貴久(1961年12月14日〜)は、
日本の小説家、推理作家です。
個人的なおすすめは、有名なこちらのシリーズ。
(発売順)「リカシリーズ」〈時系列〉
(1)「リカ」〈五〉:狂気のストーカー時代
(2)「リターン」〈六〉:狂気のストーカー時代から10年後
(3)「リバース」〈一〉:リカ誕生の物語
(4)「リハーサル」〈四〉:看護婦のリカ
(5)「リメンバー」〈八〉:リカの狂気が感染
(6)「リフレイン」〈三〉:看護学生のリカ
(7)「リセット」〈二〉:女子高生のリカ
(8)「リベンジ」〈七〉:リカの遺伝子・・・
いまだに最新作を待ち望んでいるぐらいです。
映像化されたドラマや映画は微妙ではありましたけど、
この先も読者を楽しませてくれる活字のシリーズであることは間違いありません。
五十嵐貴久の小説にまだ触れていないなら、
こちらのシリーズから読み進めてみてはいかがでしょうか?
個人的には発売順に読むのをおすすめしておきます。
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最後に
五十嵐貴久のゾンビもの『バイター』を紹介させていただきました。
映像化、向いているのではないでしょうか。
若干、
映画「新感染 半島 ファイナル・ステージ」と被るかもしれませんけど、
こちらは対して面白くなかったですから、
十分いけるのではないかと。
Netflixの「ワンピース」、
Disney+の「ガンニバル」などの例もありますから、
海外の力を借りて観応えのある実写作品になるはず・・・。
「ブレット・トレイン」の例はとりあえず、置いておいて・・・。
『バイター』のドラマ化、期待してしまいますね。
ではまた。